さいきんの流星光
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才能って、何なんでしょ。



51年生きてきた元漫画家の僕が勝手に書かせていただきますよ。


世間で「才能」って呼ばれてるものの正体は、

技術の集合体だと僕は結論づけています。



例えば、漫画を描くということでいうなら、

絵を描く技術、ストーリーを考える技術、

白い紙の上にコマを割る技術、

ハッタリをかます技術、

ハッタリってのは、たとえば主人公がいかにすげーかって事を

どうすれば読者に感じ取ってもらえるかを考えることですね。


そして、言葉じゃなくて動きで説明する技術、

ストーリーのラストで上手くテーマをにおわせる技術、

あるいはそもそもの、アイディアを思いつく技術などなど。


すべてにおいて、その技術があるわけで。

技術である限り、訓練によって習得可能なわけです。


ぶっちゃけ、それらのほとんど、

もともと、あるいは早い段階で習得していて、

人よりも上手くできる人のことを

世間では「才能のある人」と呼ぶのかも知れませんが、

とにかく才能というのは、持って生まれた神秘的なものであるとか

持つ者と持たざる者の間には歴然として差があるとか、

そういうものではないと僕は思います。


それらの技術が劣っている人、

まだ訓練されていない人たちが、

優れている人たちを見ると、

それはもう、もはや太刀打ちできないような

とてつもない次元の

越えがたい壁のようなものがあるかのように感じてしまうのかも知れません。

でも、生まれた時は、みんなただの赤ん坊。



そう信じたい。




ある地点で、差が出来てしまっているならそれは仕方のないこと。

それまで生きてきた人生が違ったのでしょうね。

それなら、習得できないと気づいてから

ばん回すればいいだけのハナシ。

一つひとつが、完全なる技術。

訓練していけばいいという訳ですな。


つまり、「才能」っていう1個の大きな

正体不明の存在を創造して恐れるのではなくて、

分解すれば、一つひとつが技術であるとわかれば、

道すじも見えてくると思うんですよね。


そんなところです。


以上です。

長文におつきあいくださって、ありがとうございました!



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