★星空日記コリメート風goo★

星や旅などの話題を「ひらい」が札幌から発信。2010年開設。2022年7月にteacupからgooへ引越しました。

双眼で星空散歩♪

2014-10-17 07:00:00 | 双眼鏡・双眼望遠鏡
 10月15日(水)の札幌は空がすっきりと晴れ上がり、夜になっても透明度抜群の星空が広がっていました。
 そこで、久し振りに双眼望遠鏡を持って郊外へ遠征することにしました。

 最近、実家屋上の15cm屈折望遠鏡を多用していましたが、【9月26日の新篠津村遠征】で林さん愛用の口径15cm双眼望遠鏡を見せてもらい、暗い空で双眼視をしたくなったのです。

 一緒に2台の双眼望遠鏡で星空散歩できたらと思い、林さんに連絡を取ると出張中との返事。
 しかたありません。単独で日高の山奥に行こうとしましたが、月が22時過ぎに昇ってくることがわかり、日高までの遠出を断念。林さんの観測所近くで見ることにしました。

 夕飯を食べてから自宅を出発し、機材が置いてある実家に到着したのが19時。
 機材を積み込むうち、ファインダーの取付金具がどうしても見つかりません。早く出発しないと月出の時刻になってしまいます。金具が見つからないまま実家を出発したのが20時少し前でした。

 15日20時40分に新篠津村に到着。
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 1996年に自作した10cmF6.4双眼望遠鏡を組み立て、道路わきで星空観望を開始。

 40年ほど前に購入したジッツオ三脚+マンフロットビデオ雲台に双眼望遠鏡を載せています。
 エレベーション機能付き三脚に対空型の接眼部を使用しているため、楽な姿勢で星空散歩ができます。
 上の画像は網状星雲を見ているところで、ナグラー22mm29倍2.8度が一番よく見えました。

 71020312CA
 網状星雲です。
 中央やや右側に写っている大きく淡い半円形の綿毛のようなものが網状星雲です。眼視でも明瞭に確認できます。
 上の画像は双眼望遠鏡にコンデジを取り付けてのコリメート固定撮影なので、10秒露出の間に日周運動で星が流れました。
 絞りF1.6、感度ISO3200、合成焦点距離800mm、21時43分に撮影。コントラストをかなり強めに画像補整済み。

 双眼望遠鏡は調整が難しい反面、単眼以上に星空の素晴らしさを満喫できます。

 著名な星雲星団を見ているうち、あっという間に1時間半が経過。気温は+1℃と冷え込みましたが、双眼視での星空散歩は実に楽しい!

 71020319
 22時20分ごろ、東の地平線から赤い下弦の月が顔を出しました。
 久しぶりの双眼観望を22時40分に終了。

 おまけの画像です。
 71020326
 10cm双眼望遠鏡本体(右上)と双眼望遠鏡用に作った【口径26mm・倍率3.3倍・視野19度の対空式ファインダー】(左下)です。
 ファインダーを双眼望遠鏡に取り付けるための金具、どこに仕舞ったか思い出せません。
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双眼装置

2012-10-26 07:00:00 | 双眼鏡・双眼望遠鏡
 前日の記事に、双眼装置を複数台所有していることを書きましたので、今回は所有している4台の双眼装置をご紹介します。

 3119132T
① 2インチの接眼鏡が使えるカスタムメイドの双眼装置です。
 双眼サミットで知り合った池田さんに作っていただきました。
 池田さんの双眼装置に興味があるかたはこちらをご覧ください。
 http://homepage3.nifty.com/imdiygo/kobo0.htm

② EMSという部品を2個ペアで使い双眼視を得ます。
ビームスプリッターを使わないので光量は減りませんが、光学系が2本必要になります。鳥取の松本さんに作っていただきました。
 使い方は下のリンクをご覧ください。
 【 10cm双眼望遠鏡 】
 松本さんのHPにEMSの詳しい説明があります。こちらです。
 http://www.page.sannet.ne.jp/mazmoto/intro-j.htm

③ ロシア製の双眼装置です。45度傾斜タイプなので覗く姿勢が楽です。双眼サミットのフリーマケットでNさんから購入。

④ 笠井トレーディングから購入した双眼装置です。

 これらを使い分けて、様々な天体の双眼視を楽しんでいます。
 特に、シーイングがいいときの月面、木星、土星などは時が経つのを忘れてしまうほどです。
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双眼望遠鏡の接眼鏡

2012-09-12 07:30:00 | 双眼鏡・双眼望遠鏡
 9月9日、10日、11日の3日間ともに夜は曇りか雨。
 天候が悪く星ネタがないので、久しぶりに接眼鏡の改造について書いてみます。

 自作した双眼望遠鏡は、市販されている双眼鏡とは異なり、接眼鏡が交換できるようになっていて、自分の好きな接眼鏡が使えます。


 1996年に自作した10cmF6.4双眼望遠鏡の接眼部です。

 この双眼望遠鏡の接眼鏡として、テレビュー社の接眼鏡Panoptic35mmをどうしても使いたかったのですが、そのままでは使用不可能でした。

 どうしてかというと、私の目幅は63mmなので、直径67mmのPanoptic35mmは大きすぎました。構造上、使用可能な接眼鏡の直径は目幅よりも小さいものに限られます。

 そこで接眼鏡の側面を削ってしまいました。

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 フライス盤を使い2mmずつ削ってしまったPanoptic35mmです。

 削る前にレンズを鏡筒から全てはずし、内ネジが切られているギリギリまで少しずつ削っていきましたが、冷や汗ものでした。
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双眼鏡の分解能

2011-08-02 20:40:00 | 双眼鏡・双眼望遠鏡
 8月2日(火)の札幌は晴れ。
 体調もかなり戻ったので、本日は定時に出勤しました。

 帰宅途中、夕焼けの西空に月齢2.6の細い月が肉眼で見えました。素晴らしい透明度で19時半頃の西空は、まるで皆既日食時のような綺麗な茜色に地平線が染まって見事でした。

 星を見るには素晴らしい空になりましたが、まだ体調が完全ではないので、明日の移動天文台の出番に備え、本日は星空観望しないでおとなしく休養します。



 これは、ツアイス10倍40mm双眼鏡を三脚に固定する純正金具です。


 このようにして三脚に固定します。

 双眼鏡を三脚に固定して星を観察すると、手持ちでは見えなかったものが簡単に見えるようになり、楽しみが倍増します。
 かなり古い記録になりますが、以前、二重星で三脚に固定した双眼鏡の分解能テストをしたので、その結果を書いておきます。

①ツアイス10倍40mm双眼鏡
βCyg 3.2等-5.3等 34.3秒 はっきりと分離 色の対比が美しい
59And 6.1等-6.7等 16.7秒 何とか分離
γAri 4.7等-4.8等 7.9秒 細い感じがするが分離せず
νDra 5.0等-5.0等 61.9秒 簡単に分離 隙間がこの1/4でも分離可能
θSer 4.7等-5.1等 22.2秒 よく見ると簡単に分離
γDel 4.5等-5.4等 10.1秒 分離はできなかったが細長いことが判る
γAnd 2.3等-5.1等 9.9秒 分離せず
19Lyn 5.6等-6.6等 14.7秒 どうにか分離
1Cam 5.8等-6.8等 10.4秒 分離せず
(以上、1982年9月19日と23日の観察結果)
10倍40mm双眼鏡の分解能は15秒程度と推察されました。


②ツアイス15倍60mm双眼鏡
γAri 4.7等-4.8等 7.9秒 かろうじて8の字型が判る
(1983年1月17日の観察結果)


③フジノン25倍150mm双眼鏡
γDel 4.5等-5.4等 10.1秒 はっきりと分離
γAri 4.7等-4.8等 7.9秒 明るくて見づらいが、すぐ分離
95Her 5.1等-5.2等 6.3秒 すぐ分離
Σ2021(Her) 7.5等-7.6等 4.2秒 何とかかろうじて分離
Σ2278(Dra) 7.1等-7.5等-8.1等 BC6.1秒 よく見ると分離
(以上、1982年9月28日の観察結果)
25倍150mm双眼鏡の分解能は5秒程度と推察されました。

 ①から③の観察結果から、私の眼の場合、双眼鏡の実視分解能は、角度の120秒~150秒を双眼鏡の倍率で割ると得られる、ということが導き出されました。

 書物には、「望遠鏡や双眼鏡の分解能は口径によってのみ決まる」と書いてありますが、これは、「有効最低倍率以上を用いた場合」という条件が前提になるはずなので、倍率が変えられない双眼鏡の場合は説明不足だと思います。

 双眼鏡を固定すると、二重星の他に星雲星団も非常によく見えます。皆さんも是非お試しください。



 話は変わりますが、これは7月30日(土)に初山別天文台の太陽投影版に映った太陽を私がデジカメ撮影した画像です。大きな黒点が3グループ写っています。
 この黒点が、本日(8月2日)の日中、肉眼でも見える大きさに成長しているのが確認できました。もちろん専用のサングラスで減光して見ています。
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15cm双眼鏡架台

2011-05-31 10:00:00 | 双眼鏡・双眼望遠鏡
 フジノン15cm双眼鏡用に作った架台の構造を教えて欲しい、というご依頼がメールで寄せられましたので画像で説明します。


 50mm×50mmアルミL字アングルを溶接したフォークに、ビクセン製パルサー型の赤緯軸を取り付け、水平微動は旭精光製反射経緯儀の部品を組合わせて作りました。

 このアルミ製フォークは、46cm反射用に作ったものを流用したものです。そのままでは幅が広すぎるので15mm厚アルミ板を使って10cmほど間隔を狭くしました。
耳軸は15cm双眼鏡の耳軸を旋盤加工しました。

 全体像として【2011年3月25日の記事】に掲載した画像を再度掲載します。

 ピラーは140mm径の5mm厚アルミパイプです。三脚はミード製の三脚ステーを取り付けました。黄色の操作ハンドルはDIY店で売っているイレクターパイプです。カートン光学製の鏡筒バンドを介して取り付けてあります。


 15cm双眼鏡を購入した際、特別にいただいた検査成績表です。

 中心部の星像のシャープさ、コントラストの高さは30年経過した今も変わりません。ただ、長く見続けると首が痛くなってきます。
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