前回のブログ記事 【 2023年ふたご座流星群(遠征地の往復) 】からの続きです。今回の記事はいつもより長めの記事になることを予めご了承ください。
今回のブログ記事はふたご座流星群の出現状況について書いていきます。
12月14日(木)19時ごろから道東の浜中町郊外で撮影と裸眼での観察を開始。
翌12月15日(金)4時直前まで9時間の間に露出30秒で撮影した842枚の静止画像のうち、51枚の静止画像に流星が58個も写っていました。全て固定撮影です。流星群の放射点(輻射点)がわかるような画像合成は面倒なことから、概ね1等級より明るい流星が写っている静止画を何枚か掲載します。
なお、裸眼で確認できた流星は374個でしたが、私の機材では概ね3等級以上の明るい流星でないと写ってくれません。
軽自動車スペーシアを背景に撮影。中央やや上が北極星です。30秒露出で3枚撮影したうちの1枚に流星(右上)が写りました。北斗七星が右のほうに写っています。
スペーシアの上の明かりは40kmほど離れた中標津町の街明かりで、その右側は25kmほど離れた別海町の街明かりだと思います。
約9時間の間に裸眼で見た流星を374個と前述しましたが、これは計数機を使ってカウントしたものです。当初、ふたご座流星群用に右手の計数機を用い、散在流星用に左手の計数機というように2個の計数機を使いました。
1時間ほどして、ふたご座流星群と同じ放射点で流星速度の違う流星に気がつきました。これまで私の体験上、ふたご座流星群はペルセウス座流星群に比べ速度がやや遅いのが特徴です。ふたご座流星群の放射点からやや速い速度の流星が複数確認できたことから、途中で左手による散在流星のカウントを中止し、見えた全流星を右手だけでカウントすることに変更しました。
空の暗さを測るSQM装置で「きりん座」付近の暗さを19時50分に測定すると21.1でした。撤収するまで何回か測定しましたが暗さの変化が殆どありませんでした。冬の天の川が見える空の暗さなので6等級の流星も確認できます。
前回のブログ記事に書いたように、カメラ用外部バッテリーアダプターを持参できなかったことで頻繁にカメラバッテリー交換作業があったことや、楽な姿勢で流星群観察ができなかったことから、見損なった流星が数多くあったはずです。万全の態勢で9時間の観察を続けていたら、恐らく500個以上の流星を見ることができたと思います。
マイナス17度という寒さで防寒着の頭部フードを被ったまま観察したため、見える夜空の範囲は円形90度ほどしかありません。2023年のふたご座流星群の出現予想数は天文年鑑によるとHR80という予想が出ていました。HRとは1時間あたり見える流星数ですが全天で出現する場合の数値なので、1人だと見える範囲が狭いことから流星数は減ってしまいます。
2023年の極大時刻は12月15日4時と予報されていましたが、私が見た感じでは2時前後にピークがあり、4時ごろには出現数が僅かに減ったように感じました。時間帯別の係数観測をしていなかったので、あくまでも私の主観です。
これまで20回以上ふたご座流星群を観察してきましたが、今までで一番活発な出現だと感じました。
ところで、マスコミでは2023年ふたご座流星群のことを8年ぶりの好条件と報道していました。月明かりの関係で3年ぶりというのであれば理解できますが、8年ぶりとはどういうこと?
気になって調べてみると、国立天文台のマスコミ向け資料にその記載があり、マスコミはその資料を元に報道していたようです。
国立天文台が公表した資料を見ると、月明かりの他に極大時刻が夜間で放射点の高度まで考慮した条件だということがわかりました。
【 2023年11月29日に国立天文台が報道関係者に公表した資料 】
今回のブログ記事はふたご座流星群の出現状況について書いていきます。
12月14日(木)19時ごろから道東の浜中町郊外で撮影と裸眼での観察を開始。
翌12月15日(金)4時直前まで9時間の間に露出30秒で撮影した842枚の静止画像のうち、51枚の静止画像に流星が58個も写っていました。全て固定撮影です。流星群の放射点(輻射点)がわかるような画像合成は面倒なことから、概ね1等級より明るい流星が写っている静止画を何枚か掲載します。
なお、裸眼で確認できた流星は374個でしたが、私の機材では概ね3等級以上の明るい流星でないと写ってくれません。
軽自動車スペーシアを背景に撮影。中央やや上が北極星です。30秒露出で3枚撮影したうちの1枚に流星(右上)が写りました。北斗七星が右のほうに写っています。
スペーシアの上の明かりは40kmほど離れた中標津町の街明かりで、その右側は25kmほど離れた別海町の街明かりだと思います。
約9時間の間に裸眼で見た流星を374個と前述しましたが、これは計数機を使ってカウントしたものです。当初、ふたご座流星群用に右手の計数機を用い、散在流星用に左手の計数機というように2個の計数機を使いました。
1時間ほどして、ふたご座流星群と同じ放射点で流星速度の違う流星に気がつきました。これまで私の体験上、ふたご座流星群はペルセウス座流星群に比べ速度がやや遅いのが特徴です。ふたご座流星群の放射点からやや速い速度の流星が複数確認できたことから、途中で左手による散在流星のカウントを中止し、見えた全流星を右手だけでカウントすることに変更しました。
空の暗さを測るSQM装置で「きりん座」付近の暗さを19時50分に測定すると21.1でした。撤収するまで何回か測定しましたが暗さの変化が殆どありませんでした。冬の天の川が見える空の暗さなので6等級の流星も確認できます。
前回のブログ記事に書いたように、カメラ用外部バッテリーアダプターを持参できなかったことで頻繁にカメラバッテリー交換作業があったことや、楽な姿勢で流星群観察ができなかったことから、見損なった流星が数多くあったはずです。万全の態勢で9時間の観察を続けていたら、恐らく500個以上の流星を見ることができたと思います。
マイナス17度という寒さで防寒着の頭部フードを被ったまま観察したため、見える夜空の範囲は円形90度ほどしかありません。2023年のふたご座流星群の出現予想数は天文年鑑によるとHR80という予想が出ていました。HRとは1時間あたり見える流星数ですが全天で出現する場合の数値なので、1人だと見える範囲が狭いことから流星数は減ってしまいます。
2023年の極大時刻は12月15日4時と予報されていましたが、私が見た感じでは2時前後にピークがあり、4時ごろには出現数が僅かに減ったように感じました。時間帯別の係数観測をしていなかったので、あくまでも私の主観です。
これまで20回以上ふたご座流星群を観察してきましたが、今までで一番活発な出現だと感じました。
ところで、マスコミでは2023年ふたご座流星群のことを8年ぶりの好条件と報道していました。月明かりの関係で3年ぶりというのであれば理解できますが、8年ぶりとはどういうこと?
気になって調べてみると、国立天文台のマスコミ向け資料にその記載があり、マスコミはその資料を元に報道していたようです。
国立天文台が公表した資料を見ると、月明かりの他に極大時刻が夜間で放射点の高度まで考慮した条件だということがわかりました。
【 2023年11月29日に国立天文台が報道関係者に公表した資料 】
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