あきオジの風景

写真、そして、俳句(もどき)
毎日更新しています。

箴言集はなぜかお気に入りですね。

2009-01-24 20:59:42 | 日記
神代植物園

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「ラ・ロシュフコー箴言集」のことですか
よく、そんなことを覚えていましたね。
数年前、岩波文庫は訳者を替えましたね。
どこがどう変わったのか分りませんが読みやすくなりました。
確かに若いことからこの箴言集を読みましたね。
慰めとしての章句になりました。
ロシュフコーの短い文章の集積とての箴言集は
当時のフランスでのサロンでは流行だったのですね。
あれこれいっぱいあったようですね。
モンテーニュの随想録も同じ流れの中にあるのではないでしょうか。
最近は、ロシュフコーは「面白いけれど嫌味なおじさんの皮肉」としか
思わなくなりましたが
「誉めるより非難があり、くさす賛辞がある」など
近代フランスのおしゃれな言葉で好きです。
江戸時代の趣味人というか都都逸のような匂いがありますね。
切れるだけではナイフではない。
そんな感じだったのでしょうか。
パスカルも面白くて好きですが
ロシュフコーの人間臭い
負け惜しみが含まれた文章がいいですね。
そう、結局のところ彼の章句は負け惜しみですね。
社交界の寵児になる野望が下心にありましたからね。
パスカルもその気になっていたようですが
途中で軌道修正してしまいましたから。
その差なのでしょうね。
自分の彼のスタイルに憧れており
別のブログではその路線を貫いています。
パスカルは信仰心が中心にあり
宗教論争の渦中で書かれたのが「パンセ」なので
箴言集というのにはちょっと無理があるようです。
それでも、いいですね。
エピクテイトス、マルクス・アウレリウス、パスカル
自分の枕頭の書です。
これでお分かりでしょうが
自分は膨大な言葉で構築された思想は苦手なのです。
まあ、そんなことです。
時代が必要とすることがあり
時代が捨ててしまうことがあるのですね。

           あきオジ

「思えば遠くにきたもんだ」知ってますか?

2009-01-24 06:06:10 | 日記
神代植物園

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思い出の曲ですか?
いろいろありますが
「思えば遠くに来たもんだ」
海援隊の曲ですが
昔から気になっていた曲です。
当時、武田鉄矢の長髪姿がどうも好きになれず
そのために曲も好きになれませんでした。
声も、そして、歌い方も好みではありませんでした。
時代はちょっと前後しますが
加藤登紀子の「帰りたい帰れない」が
なんともいえぬ時代の気配を曲にしていました。
編曲の巧みさもあり
感傷に浸ったものです。
この曲もそんな寂しい景色が好きでした。
ですから
「思えば遠くにきたもんだ」は「帰りたい帰れない」の
亜流の曲に聞こえたのですね。
その後、アリスが「遠くで汽笛を聞きながら」
を発表しましたが、お気に入りでした。
「帰りたいのに帰れない」
「自分の故郷なのに足が遠のく」
どれも同じですね。
でも、それが自分のリアルな感傷だったのですね。
それにしても、どうしてこの曲がすきなのでしょうか。
ふるさと九州を離れて流浪する。
そんな日々を振り返りながら、ふるさと回帰したい。
そんな思いかもしれません。
でも、その土地で生まれ
親の仕事を継ぎ
その土地で結婚し
子を産み、そして育てている
幼い頃の友達は懐かしく
そして羨ましく思えるのです。
「根っこがある」ことへの尊敬かもしれません。
人は根っこを求めている。
そんなことを思うことがあります。
そのことに気づいたときから
「思えば遠くにきたもんんだ」という泥臭さが好きになりました。
今は、ふるさとは懐かしくても
帰る場所のない場所になってしまいました。
「まあ、いいか」だけではすまないのです。

             あきオジ

「思えば遠くに来たもんだ」

踏切りの側に咲く
コスモスの花ゆらして
貨物列車が走り過ぎる
そして夕陽に消えてゆく
十四の頃の僕はいつも
冷たいレールに耳をあて
レールの響き聞きながら
遥かな旅路を夢見てた
思えば遠くへ来たもんだ
故郷離れて六年目
思えば遠くへ来たもんだ
この先どこまでゆくのやら

筑後の流れに
小魚(こぶな)する人の影
川面にあわく浮かんでた
風が吹くたび揺れていた
20歳になったばかりの僕は
別れた女を責めながら
いっそ死のうと泣いていた
恋は一度と信じてた
思えば遠くへ来たもんだ
今では女房子供持ち
思えば遠くへ来たもんだ
あの頃恋しく思い出す

眠れぬ夜に酒を飲み
夜汽車の汽笛聞くたびに
僕の耳に遠く近く
レールの響きが過ぎてゆく
思えば遠くへ来たもんだ
振り向くたびに故郷は
思えば遠くへ来たもんだ
遠くなるよな気がします
思えば遠くへ来たもんだ
ここまで一人で来たけれど
思えば遠くへ来たもんだ
この先どこまでゆくのやら