先日、郵便局での出来事。
受付番号の表示がボクの番になった。
カウンターに歩み出て書類を提出したとき、右手に置いてあった「タッパー」に目が留まった。
タッパーには大粒の「梅干し」が詰まっていた。
そして、その横にリーフレットの束が立ててあった。
「贈り物、お中元に」
それは、有名どころの梅干しのようで、カウンターに置いてあったのはその現物。
唾がゴクリとノドをとおっていった。
そして、手続きのために書類に目を落としている郵便局員に、うっかり言ってしまった。
「・・・んぐっ・・これ、ウマイんですか?」
いきなり声を掛けられたメガネの男性局員は、最初、キョトンという表情だったけど、ボクがコレコレとタッパーに指を向けると、彼は得意げに語り始めた。
その梅干しの産地は大変由緒正しく、味は文句のつけようがありません。おかげさまで大変ご好評を頂いております。ついてはお客様もご贈答品などにいかがですか。
「今のところ、送るアテもありませんので・・・、今回は遠慮しときまフ・・・でも、ほんロ、ウマホうでフね・・・」
パブロフの犬じゃないけど、局員の宣伝にボクのカラダは立派に反応しラのラっラ。
しかし、男性局員は無表情で下を向くと、職務に集中した。
手続きが終わり、ボクは領収書を手にした。
と、そのとき、
メガネの男性局員は突然スクっと立ち上がると超真顔でボクに言った。
「お客さま、少々お待ち下さいませ!」
局員は席を離れるとものすごい勢いで奥の部屋に消えた。
そして戻ってきた。
「どうぞ、残り一つでした!・・・」
男性局員は、試供品として袋入りされたその大粒の梅干し1個をボクに差し出した。
「わっ!、ど、どうも、わざわざスミマセン・・、こりゃ参ったな・・・、ありがとうごラいまフ!」
ボクは車に乗り込み、酸化防止剤とともに透明のプラ袋にパッケージされた大粒の梅干しを眺めながら、しばし考えた。考えに考えた。
封は切らなかった。
ボクはアリストテレス?の言葉?を思い出した?。
「最良の笛は、最良の笛吹き奏者のために存在する」
帰宅後、ボクはその梅干しを次女のホースケにやった。
彼女は、満面の笑みで、その由緒正しい梅干しを頬ばった。
ボクの心は満たハれラ。
受付番号の表示がボクの番になった。
カウンターに歩み出て書類を提出したとき、右手に置いてあった「タッパー」に目が留まった。
タッパーには大粒の「梅干し」が詰まっていた。
そして、その横にリーフレットの束が立ててあった。
「贈り物、お中元に」
それは、有名どころの梅干しのようで、カウンターに置いてあったのはその現物。
唾がゴクリとノドをとおっていった。
そして、手続きのために書類に目を落としている郵便局員に、うっかり言ってしまった。
「・・・んぐっ・・これ、ウマイんですか?」
いきなり声を掛けられたメガネの男性局員は、最初、キョトンという表情だったけど、ボクがコレコレとタッパーに指を向けると、彼は得意げに語り始めた。
その梅干しの産地は大変由緒正しく、味は文句のつけようがありません。おかげさまで大変ご好評を頂いております。ついてはお客様もご贈答品などにいかがですか。
「今のところ、送るアテもありませんので・・・、今回は遠慮しときまフ・・・でも、ほんロ、ウマホうでフね・・・」
パブロフの犬じゃないけど、局員の宣伝にボクのカラダは立派に反応しラのラっラ。
しかし、男性局員は無表情で下を向くと、職務に集中した。
手続きが終わり、ボクは領収書を手にした。
と、そのとき、
メガネの男性局員は突然スクっと立ち上がると超真顔でボクに言った。
「お客さま、少々お待ち下さいませ!」
局員は席を離れるとものすごい勢いで奥の部屋に消えた。
そして戻ってきた。
「どうぞ、残り一つでした!・・・」
男性局員は、試供品として袋入りされたその大粒の梅干し1個をボクに差し出した。
「わっ!、ど、どうも、わざわざスミマセン・・、こりゃ参ったな・・・、ありがとうごラいまフ!」
ボクは車に乗り込み、酸化防止剤とともに透明のプラ袋にパッケージされた大粒の梅干しを眺めながら、しばし考えた。考えに考えた。
封は切らなかった。
ボクはアリストテレス?の言葉?を思い出した?。
「最良の笛は、最良の笛吹き奏者のために存在する」
帰宅後、ボクはその梅干しを次女のホースケにやった。
彼女は、満面の笑みで、その由緒正しい梅干しを頬ばった。
ボクの心は満たハれラ。