14世紀初頭、中国の片田舎、貧農に、一人の男の子が生まれました。名前を朱元璋といいます。彼は、両親と兄を疫病で失い、村のお寺にあずけられることになります。しだいに、指導者としての頭角をあらわし、やがて、元( モンゴル )を破り、明を建国するに至りました。そして、現在の南京で即位して、朱元璋を改め、洪武帝、と称するに至ります。優れた政治を行う一方で、自分が、はげあたまで、かつて貧乏僧であったというコンプレックスをもち続けておりました。はげとか光、あるいは、僧の字が目にとまると、その文章の作者を引き出し、直ちに処刑してしまいます。同様な狂気の粛清は、淀むことなくつづけられ、彼一代で 10万人が殺戮されたといわれております。ちなみに彼が定めた、1世1元制、現在、世界で採用しているのは日本だけです。すばらしい伝統ですね。ところで二年後の1月1日の午前0時に、元号が変わるかもしれません。