三流読書人

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ドングリ小屋住人 

君が代・日の丸強制は違法・違憲 Ⅱ

2006年09月24日 13時13分52秒 | 教育 

 君が代・日の丸強制は違法・違憲 
この判決再度記録しておかねばならない。
  新聞各紙の反応を見た。 
 『毎日新聞』と『朝日新聞』は今回の判決を支持する記事と社説を載せた。 
 『毎日新聞』は「心の自由を侵害するな」
 『朝日新聞』は「『強制は違法』の重み」と題し、社説で主張した。    

 『日経新聞』は報道としては概ね客観的である。
 
  『読売新聞』の社説(部分)は、
 「認識も論理もおかしな地裁判決」として、 
 「学習指導要領は、入学式などで『国旗を掲揚し、国歌を斉唱するよう指導するものとする』と規定している。判決は、これを教師の起立・斉唱などを義務づけたものとまでは言えない、とした。しかし指導がなくていいのだろうか不起立で自らの主義、主張を体現していた原告教師らは、指導と全く相反する行為をしていたと言えるだろう。」「都の通達や校長の職務命令の『行き過ぎ』が強調され、原告教師らの行動が生徒らに与える影響が過小に評価されている」  
という。

 都教委の監視や介入、脅迫、報復人事などに怯える教師の姿が生徒にあたえる影響をどう考えるのか。

 『産経新聞』の主張(部分)は、
 「公教育が成り立たぬ判決」として 
 国旗国歌法の制定にふれ、「教師には国旗・国歌の指導義務があることも確認された。指導要領も教師の指導義務をうたっている。東京地裁の判決はこうした審議経過や指導要領の趣旨を十分に踏まえたものとはいえない。もちろん思想良心の自由は憲法で保障された大切な理念であるが、教育現場においては、教師は指導要領などに定められたルールを守らなければならない。その行動は一定の制約を受けるのである。」
 そして「自民党新総裁に選ばれた安倍晋三氏は『公教育の再生』を憲法改正と並ぶ大きな目標に掲げている。そのような時期にそれに水を差すような判決が出された事は残念である」


 「思想良心の自由は憲法で保障された大切な理念」とはなにごとか。そういう理念もあるということですまそうとする。
 権利ではないか。

 最後は露骨に安倍晋三氏の憲法改悪計画に荷担する文言で締めくくる。これが本音ですね。

 『読売新聞』も『産経新聞』も、さすがに自民党のプロパガンダとして支えてきただけのことはある。真っ向からこの判決には反対である。
 この判決を不服とする理由として、学習指導要領に書いてあるということを主たる根拠にしている。 中央教育審議会という御用学者や御用有識者といってもよいような人々の集まりが、時の政府の望む教育内容を語って答申する。それを文科省の役人が作文して「学習指導要領」とする。それをもとに違憲、違法な介入、強制、処分を正当化する。
 法律というものは立法府が作る。国会である。自民党政府の意図を受けたサポータークラブがでっちあげ、官僚が作文化し、それを法律と同じ拘束力を持つなどと言われてはたまらない。
 要するに立法府を無視し、行政がやりたいことをやる、ということを認めるのである。  
 
 教育基本法の改悪を安部晋三氏はしきりに言っている。教育の成果というものは20年後、30年後、その人となりとなってあらわれる。今の自民党や自民党的党派の国会議員にさわってほしくない。「アホバカ、小泉チルドレン・刺客」議員(現職議員の一部に対して週刊誌などで使われた)どもに。
 教育の根本は「国家百年の大計」である。そのためには現行の教育基本法を変えてはだめである。