伊藤浩之の春夏秋冬

いわき市遠野町に住む市議会議員。市政や市議会、日常の活動などを紹介していきます。

聖火ランナーの希望を活かしてほしい

2020年03月25日 | イベント
 延期の決定は、アスリートが最高のコンディションでプレーでき、観客にとって安全で安心な大会とするために、1年程度延期を首相から申し出て、これにIOC会長が同意して決まった。1年程度の延期で、「完全な形で東京五輪・パラリンピックを開催することをめざす」のだという。

 ネットにあふれる「延期」報道を見る中で、聖火リレーはどうなのだろう。疑問に思った。

 一昨日、元ナデシコジャパンで現在アメリカを拠点に活動している川澄選手が、「米国在住の為移動時にリスクが高いこと、自分が感染しない・感染源にならないこと、チームやファンの方々に迷惑をかけないこと」などを考慮して26日の聖火リレーランナーを辞退することを公表した。ご自身の立場と新型コロナウイルス・COVID-19の感染拡大の現状を踏まえた、立派な英断だと思う。

 この報道を聞いた後、聖火リレーをランナーによるトーチリレーではなく、コースは計画通りに、ランタンを自動車に積んで移動しリレーする案が浮上しているなどの報道もあったが、延期の決定にせよ、聖火リレーのあり方にせよ、置いてきぼりになっているのは、聖火ランナーとなっている人たちだよな、そんな思いがあった。

 福島でランナーに選ばれた人たちは、震災と原発事故から復興した姿を世界に発信したいなど、様々な思いをもって聖火リレーの当日に希望と期待を膨らませていることが伝えられてきた。オリンピックが中止あるいは延期になったとして、聖火リレーだけは予定通りするのか、それともしないのか。延期になったとすれば、次の聖火リレーのランナーになれるのかなれないのか。聖火リレースタートの2日前、3日前の段階まで、どうなるか分からない現状には心を痛めてたるのではないか。そんな思いがある。

 COVID-19の感染拡大の中で、オリンピックを延期する判断はある意味当然だ。1年程度の意味には、ワクチン開発がだいたいその位かかるとされたり、簡便な検査方法の確立なども進むだろうし、COVID-19がインフルエンザ並みの警戒態勢で対応できるようになるだろうという、医療的な側面からの判断があるだろう。一方、首相の、自民党総裁としての任期がその頃で、オリンピック実施を花道に退任できるとみる向きも伝えられているが、現実にそのことを折り込んだ判断だとしたら、何をかいわんや、もっときちんと判断せよとなるけれど。

 ただ、このオリンピックに向けて、成功に向けた期待醸成を誘導し、多くの市民また準備の関係者を巻き込んできたことを考えれば、その一人ひとりに気持ちが届く、対応に努めてもらいたいと思う。

 今朝の報道で、選ばれていた聖火ランナーのみなさんには、実施の際にはその希望を優先して対応する旨の報道もあったようだが、世界のアスリートがトップレベルの競技で多くの人に夢を広げるオリンピックなのだから、その運営でも夢を壊さない運営に努めてほしい。

 報道を見ていて、そんなことを考えていた。


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