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■コラム「一歩」
通常国会の所信表明で首相は、桜を見る会や統合型リゾート施設に絡む汚職疑惑に口を閉ざした。オリンピック等を前面にして「逃げ切りを図る」(官邸筋)ためだという▼安倍内閣に疑惑はつきない。森友・加計学園問題等で、「お友達」に便宜を図った件もくすぶったまま。ヤジを飛ばし、冗舌に答弁をする首相だが、肝心な事には口を閉ざしてきた▼小鳥の世界をのぞいてみる。彼らは力が弱く捕食者の襲撃を防げない。そこで、見通しが良い冬には種を超えて群れ、自分が襲われる確率を下げる。「類は友を呼ぶ」ということ▼公選法違反容疑で閣僚を辞任した河合、菅原の両衆院議員。未だ疑惑を説明しない。親分が親分なら子分も子分。ここでも「類は友を呼ぶ」ということらしい。
遠野地区・学校のあり方
児童・生徒の減少の中、より良い方向性をどう考えますか
遠野地区のみなさんには、すでにご承知のことと思います。今、遠野地区の小中学校のあり方を検討するため「遠野地区学校のあり方懇談会」が設置され、具体的な検討を行う「検討部会」の話し合いが始まっています。検討の現状をお知らせし、遠野地区の小中学校のあり方をみなさんといっしょに考えていきたいと思います。
設置された「懇談会」には、遠野地区の行政区長やまちづくり等各種団体の代表、小中学校のPTAや保育所・幼稚園の保護者会代表等が所属し、まちづくり等の観点も含めながら、子ども達の教育環境をどのようにしていったら良いのかを検討し、その下部組織となる「検討部会」は、PTAや保護者会のメンバーが中心に参加し、昨年11月に第1回の部会を開いています。
基本は「主役は子ども達」
部会では、いわき市教育委員会から考え方等について報告がありました。
市教委は、小中学校のあり方について基本方針を定めており、
①子どもたちを主役に考える、②住民の意向を尊重する、
③共同・連携を促進する、
の3点を基本的な姿勢として、
①一定規模の児童生徒数が確保されていること、
②経験年数や専門性等のバランスがとれた教職員が配置されている、
ことが望ましいという考えを持っています。
その上で、これまでの検討事例を紹介しました。
田人地区の小学校6校、中学校3校を、保護者や地域の同意を得ながら田人小・中学校に統合再編(旧田人第二小学校区は川部小学校に通学という)しています。三和地区でも同じく、小学校5校、中学校4校を統合し、三和小学校と三和中学校に再編しています。
一方、川前地区では、保護者や区長会等で協議をした結果、再編は行わず、各学校の連携をより一層緊密化することで合意し、再編等は行われませんでした。
再編された地区では、友人が増えたこと等から大多数の児童・生徒は学校生活を楽しいとしており、保護者も「良かった」等とする回答が多数で、一部「子ども一人ひとりに先生の目が行き届かない」と心配する回答があったと言います。
メリットもデメリットも
また、小規模校のメリット等について説明がされました。
それによると、児童生徒の学習面等におけるメリットは、
①丁寧な指導がしやすい、
②児童生徒が役割を得る機会が多くなる、
➂人間関係の深まりや異学年の交流が生まれやすい、
というものがある一方、デメリットには、
①多様な考え方に触れる等の機会が少なくなりやすく学習内容の深まりや広がりが難しい、
②集団活動に制約がある、
③人間関係や役割が固定化しやすい、
④部活動が限定的で選択の幅が狭まりやすい、
などがあげられるといいます。
また学校の運営面から見たメリットは、
①教職員の共通理解が得やすい、
②保護者や地域社会との連携が図りやすい、
などがある一方、デメリットには、
①教職員の配置が少なくなり、経験や教科等バランスのとれた配置が行いにくい、
②保護者の負担が大きくなりやすい、
ということがあげられるといいます。
児童生徒の減少止まらず
児童生徒の推移は、表のとおりですが、現状のまま推移すると仮定すると、入遠野小学校では2021(令和3)年度に入学する児童(9人)が、2年生になる22(令和4)年度から、2年生と3年生の複式学級(表の網掛け部分)となることが見込まれています。
また、上遠野、入遠野とも少子化の傾向は顕著で、毎年児童・生徒数が減少する傾向が顕著であることは、表からも明らかです。
率直な意見交換で住民として納得の結論を
近年、人口減少が避けられない局面にあって、人口増加を前提に整備されてきた公共施設のあり方が国のレベルでも検討されており、その維持等の負担を軽減するために、公共施設のあり方の見直しが求められています。
一方、地域にとっては公共施設が地区のにぎわいや心の拠り所としての拠点施設の役割をもつ場合が多く、その公共施設が小中学校である場合も少なくありません。
会派で視察した葉っぱビジネス(つま物の全国シェア7割)で成功している徳島県上勝町で、その立役者が「学校をなくしたらダメ」という趣旨で話していたことを思い出します。
しかし、一方で、少子化が進む中で、未来を担う子ども達の教育環境をどう充実させていくかは、地域にとっても、大人にとっても大きな課題です。
ある保護者が説明会の時に、「小規模校から高校に進学した生徒が、人数の多さに戸惑いを感じたと話していた」と紹介していました。環境の大きな変化は子ども達にとって、カルチャーショックとなり、学業の妨げになる可能性があるということを示していると思います。
このようなことを踏まえながら、今後、遠野地区における学校のあり方を検討していくことが必要なのでしょう。
第1回検討部会では、上遠野と入遠野の小中学校の統合が必要ではないかとともに、
「いよいよの時は再編もやむを得ないが、統合せずにできる限り続けてほしい。」
「再編が地区の特性に合うのか検証すべきでは」
「メリットを残しつつ、デメリットを克服することは出来ないのか」
などの意見が出されました。
遠野地区の学校のあり方についての議論は始まったばかりです。今後、どのような検討が進むかも未知数。しかし、1つだけ言えることは、遠野地区に育つ子ども達により良い学習環境を提供できるよう、保護者・住民一人ひとりが率直な意見を出し合い、「学校のあり方」に責任を持った結論を導き出していく必要があるということです。
この学校のあり方に関する地区を上げての検討は、これからの遠野地区のあり方に、住民一人ひとりが積極的に関わっていく下地を作るものとなることは間違いなく、大切な取り組みと考えます。
みなさんと一緒に考えていきたいと思います。ご意見をお寄せ下さい。
■日記
1月17日、「いわき市障がい者職親会」の視察・懇談会に参加し、ドームいわきベースで、障がい者雇用の状況を伺ってきました。法定雇用率を超える23名の障がい者を雇用しており、うち17名は精神障がい者だといいます。担当者やパート従業員が様子を見ながら、雇用の継続を支援しているといいます。障がい者の多くは返品の仕分けを担当しています。
後記
以前も書いただろうか。本紙を作成する上で、一番時間がかかるのが「一歩」を書くことだ。テーマは何にする、材料は何がある、そして制限された字数の中で「起承転結」を明確にし、▼の並びを形よくするために、文言を削って文章を書き替えたり、文言を入れ替えたり、四苦八苦して書き上げる。だいぶ頑張るのだが、後で読むと削りすぎじゃないか、などと反省することもしばしば。今回もがんばった。言いたいことが伝わるなら幸いだ。
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