今回の山菜採りは非常に楽しかった。楽しかったんだけど、帰宅してから「やっちまった。」と思ったのがこれ。
タラノメちゃんです
採り過ぎちまった。
他の山菜は、節度のある採り方をしたんだよ。だけど、タラノメちゃんだけは、童心に返り、夢中になってしまったんですよ。
言い訳がましく説明をすると、他の山菜は基本的に個人作業で採ったんだけど、タラノメだけは共同作業になったんです。
「おお、そこにもある!」
「届くか?」
「無理だ。」
「待ってろ。今行く。ザイルかけて引っ張るから、枝先をつかまえて。」
「OK!」
「おおっ、太い!」
「よし、次な。」
・・・
完全に、若かりし頃の山菜採りになってしまったんです。
こうなると、全員『欲タガリ』の本性が出てしまうんだよなあ。
非常に楽しくて良かったんだけど、帰宅して夢から覚めてみると、「あ~あ。」って事になっていたんですね。
芽を伸ばし始めた最も美味しいところと言ってよいでしょう。それだけに、食べ方は天ぷらしかないと思うんだよね。茹でて食すにはもったいない。妻の意見も聞いてみたが、同様のようだ。
さて、天ぷらねえ。半分ずつに分けて日を改めて揚げる?いや、生では日持ちしない。じゃあ、どうする?
ポクポクポク チ~ン
≪全部天ぷらにしてしまって、残りをフリーズドライ≫
マタギ家で天ぷらが余ってしまったときよくやるのが、この方法です。冷蔵でも保つことは保つんだけど、衣も具もしんなりしてしまうんです。これに対して、冷凍しておくと衣のカリッとした食感がしっかり残るんですね。それで、食べたい分だけレンチンして戴きます。これでいってみましょう。
ついでと言っては、何ですけど、もう一つ実験してみることにしました。それでは、始めます。
下ごしらえの部
・基部の木質部分とハカマを外します(やっぱり多い)
こうなります
※大きさ別に種分けしておくと、揚げるとき便利です
・基部の太い所に十文字に切れ目を入れておきます(熱が通りやすいように)
・卵黄2個分に冷水を加えて200mlに ⇒ 撹拌
・薄力粉200mlと片栗粉40mlを混ぜておき、ふるいかけます
・軽く混ぜたら、揚げる分だけのタラノメを潜らせます
・この間に揚げ油を加熱。160度を目安にしました。
※低温でじっくり揚げると、ホクホクの甘いタラノメの味を楽しめます
調理の部
・1回分を欲張らずに、鍋の半分くらいに広がるように揚げていきます
今回の実験は、温度変化
このぐらいの量で、130度ぐらいまで下がりました。火力を上げて、160度を保つようにしてみました。
※油温が上がりすぎると、一気に揚げ色が付いてしまい、中まで火が通らず苦みが残ります
・泡が落ち着いてきたら裏返して、更に細かくなるのを待ちます
※揚げ玉はどんどん掬います
・底にも沈むので、2~3回揚げる毎に、沈んだ揚げ玉も掬い取っていきます
※放っておくと、天ぷらに焦げた揚げ玉がつきます
さあ、出来ましたよ!
太いものも細いものも、160度の油温は共通です。
山菜尽くし定食(昨日も使った画像です。悪しからず)
画像のかき揚げも、下ごしらえまでは、やってあったんだけど、もう眠くて仕方がなかったので、外出から帰った妻にお任せして一眠りしてしまいました。
食べてみると、すごくホクホクして美味しかったです。家族からも好評でした。
今回ありがたかったのは、デジタル温度計。温度の上がり下がりが、数値としてはっきり出てくるので、火加減も正確に調節出来ました(自分が思っていた以上に激しく変動することも分かった)。誤差は1℃以内らしいから、信頼していいんじゃないかな。
ということで、温度計君、ありがとうね。おかげで美味しく出来ました。
そして、もちろん、山の神様と山仲間達、更に妻に感謝です。