山形のホリデイマタギ日記

山菜とキノコと魚を採って遊ぶ年寄りの冷や水日記

タラノメと言ったらこれでしょう!

2022年04月28日 | 山菜料理

 今回の山菜採りは非常に楽しかった。楽しかったんだけど、帰宅してから「やっちまった。」と思ったのがこれ。

       タラノメちゃんです

 採り過ぎちまった。

 他の山菜は、節度のある採り方をしたんだよ。だけど、タラノメちゃんだけは、童心に返り、夢中になってしまったんですよ。

 言い訳がましく説明をすると、他の山菜は基本的に個人作業で採ったんだけど、タラノメだけは共同作業になったんです。

「おお、そこにもある!」

「届くか?」

「無理だ。」

「待ってろ。今行く。ザイルかけて引っ張るから、枝先をつかまえて。」

「OK!」

「おおっ、太い!」

「よし、次な。」

・・・

 完全に、若かりし頃の山菜採りになってしまったんです。

 こうなると、全員『欲タガリ』の本性が出てしまうんだよなあ。

 非常に楽しくて良かったんだけど、帰宅して夢から覚めてみると、「あ~あ。」って事になっていたんですね。

 芽を伸ばし始めた最も美味しいところと言ってよいでしょう。それだけに、食べ方は天ぷらしかないと思うんだよね。茹でて食すにはもったいない。妻の意見も聞いてみたが、同様のようだ。

 さて、天ぷらねえ。半分ずつに分けて日を改めて揚げる?いや、生では日持ちしない。じゃあ、どうする?

   ポクポクポク チ~ン

    ≪全部天ぷらにしてしまって、残りをフリーズドライ≫

 マタギ家で天ぷらが余ってしまったときよくやるのが、この方法です。冷蔵でも保つことは保つんだけど、衣も具もしんなりしてしまうんです。これに対して、冷凍しておくと衣のカリッとした食感がしっかり残るんですね。それで、食べたい分だけレンチンして戴きます。これでいってみましょう。

 ついでと言っては、何ですけど、もう一つ実験してみることにしました。それでは、始めます。

 下ごしらえの部

 ・基部の木質部分とハカマを外します(やっぱり多い)

       こうなります

 ※大きさ別に種分けしておくと、揚げるとき便利です

 ・基部の太い所に十文字に切れ目を入れておきます(熱が通りやすいように)

 ・卵黄2個分に冷水を加えて200mlに ⇒ 撹拌

 ・薄力粉200mlと片栗粉40mlを混ぜておき、ふるいかけます

 ・軽く混ぜたら、揚げる分だけのタラノメを潜らせます

 ・この間に揚げ油を加熱。160度を目安にしました。

 ※低温でじっくり揚げると、ホクホクの甘いタラノメの味を楽しめます

 調理の部

 ・1回分を欲張らずに、鍋の半分くらいに広がるように揚げていきます

       今回の実験は、温度変化

 このぐらいの量で、130度ぐらいまで下がりました。火力を上げて、160度を保つようにしてみました。

 ※油温が上がりすぎると、一気に揚げ色が付いてしまい、中まで火が通らず苦みが残ります

 ・泡が落ち着いてきたら裏返して、更に細かくなるのを待ちます

 ※揚げ玉はどんどん掬います

 ・底にも沈むので、2~3回揚げる毎に、沈んだ揚げ玉も掬い取っていきます

 ※放っておくと、天ぷらに焦げた揚げ玉がつきます

       さあ、出来ましたよ!

 太いものも細いものも、160度の油温は共通です。

       山菜尽くし定食(昨日も使った画像です。悪しからず)

 画像のかき揚げも、下ごしらえまでは、やってあったんだけど、もう眠くて仕方がなかったので、外出から帰った妻にお任せして一眠りしてしまいました。

 食べてみると、すごくホクホクして美味しかったです。家族からも好評でした。 

 今回ありがたかったのは、デジタル温度計。温度の上がり下がりが、数値としてはっきり出てくるので、火加減も正確に調節出来ました(自分が思っていた以上に激しく変動することも分かった)。誤差は1℃以内らしいから、信頼していいんじゃないかな。

 ということで、温度計君、ありがとうね。おかげで美味しく出来ました。

 そして、もちろん、山の神様と山仲間達、更に妻に感謝です。