「明日のH沢、延期。大雨、ひどい。」
「了解。で、次、いつにする?」
「ゴメン。仕事が立て込んでいて金曜日しかないんだけど。」
「OK。じゃあ、3時半な。」
「よろしく。」
そんなわけで延期になってしまったH沢での山菜採りだけど、その間に梅雨が明けてしまって、連日の猛暑。これでは厳しいでしょうな。何が?って、初夏の山菜採りです。
前回の探訪では、タケノコもコシアブラも、まだ出始め。残雪もそれなりにあったんだけど、この天候で10日も間が空いたら、さすがにアウトでしょう。それは分かっているんだけど、やはり、この目で見て、断ち切らなければならない、僅かに残った未練の糸を。
そして、当日、今日も暑くなりそうな予感のする星空を見ながら峠越え。そしたらビックリ。日本海側は、ジトーッと重たい雲。そう言えば、「北東北は、まだ梅雨明けしていません。」
みたいなこと言ってたっけ。もしかしたら、これは、梅雨空か?
「暗くて、山菜見えねず。」
とか言いながらいつものように急斜面を下る。
ところが、渓底までの道半ばまで来た所で、
「おおっ!」
ドサッ。
振り返ると、同行のM氏が脇の藪の中にひっくり返っている。
「どうした?」
「大丈夫。躓いたみたいだ。」
「怪我は?」
「ない。ただ、帽子がどこかに行った。」
とのこと。起き上がって、帽子を探し当てると、行動再開。
『たまたま』なのかもしれない。だけど、今までにはなかったトラブルだ。原因は、偶然かもしれないけれど、もしかしたら、老化かもしれない。この辺の見極めと、コース選択の匙加減は、十分に吟味しなければならないと改めて思った。
申し訳ないんだけど、年長のM氏を最難関のN沢や、マイタケ採りには誘わない。なぜなら、そこでトラブルが起こったときに、適切に対応出来る自信がないからだ。
このことは、自分自身にも当てはまる課題で、現在の筋力や持久力では危険だと判断した渓には、近づかないようになってきている。
さて、今回は撤退することもなく渓に降りることが出来たけれど、
既にジャングルと化しつつあった
ちょっと期待していたコシアブラ
タケノコもコシアブラも、すっかり大人になっていました。それでも、
藪の中にはワラビが少々
ワラビとシオデ採り
春から初夏の山菜採りというのは、基本的に、顔を出し始めた新芽を山の神様からいただいてくるものだ。
フキノトウから始まって、次から次へと山の幸をご馳走になる。そうして、その最後を飾るのが、コシアブラでありタケノコなのだ(ワラビは、ちょっと別格だけど)。
残念ながら、この10日間で、みんなすっかり成長してしまっていた。まあ、『旬』を外してしまったということです。
しょうがねえっす!
こっからは、真夏の山菜ですね。成長しても美味しい山菜をいただきましょう。
ある意味で予定通りというか、予想通りです。
食べ頃の大きさに育ったフキもミズもいい感じでしたよ。
目指していた初夏の山菜。その季節は、あっという間に過ぎてしまったようでした。
と、言うことは、もう真夏の山菜シーズンに切り替えですね。
山奥にも夏の花が咲き始めました
山の神様、これまでありがとうございました。ここからも、よろしくお願いいたします。
そして、我々の行動パターンも、見直しの時期が近づいているのかもしれないと思う。
この切り替えは、我々自身がやらなければならない。
ただね、気が重くなってくるので、1人では考えすぎないようにしよう。仲間と一緒の時(例えば帰りの車の中で)、どんどん話題にしていこうと思う。