山形のホリデイマタギ日記

山菜とキノコと魚を採って遊ぶ年寄りの冷や水日記

最後の筍料理(前編)

2022年07月09日 | 山菜料理

 今回の事件と訃報に強い憤りと悲しみを感じております。謹んで哀悼の意を表させて戴きます。

 

 「なにがあっても、この扉を開けてはいけません。」

「・・・?」

「いいですか。良い香りがしてきたり、煙が立ったりするかもしれません。それでも、決して扉に手を触れてはいけないのです。この約束を守れたならば、あなたのもとには、きっと幸せが訪れるはず。約束を守れますか?」

「はい。」

「いいお返事です。それでは、10分後に、また。」

       これが、『開かずの扉』

何をやっているのでしょうか。

 本日の収穫物。

       これと

       これで全てです

かなり優秀なタケノコなんですけど、量が少ない。これは、季節が進んで採り場が狭まったから。

 仕方がないことでしょう。

 で、この貴重なタケノコを、どう調理していただくか、というのがここからのお話になります。

 当地では、『初物』というのは野菜でも山菜でも珍重されますが、『終わり初物』という言葉もありまして、「この収穫が今年最後になる。」という作物を、ことのほか大切にし、味わう習慣があるんです。今回のタケノコが正にそれ。どうやって戴くかを、家族アンケートし、その結果をもとに調理内容を決めていきます。

 ただですね、今年最後のタケノコ採りでは、欲タガリの本性が出てしまったんですよ。「これで最後なんだから!」と、ついつい手を出してしまったのが、この子達。

       出始めのチビちゃん達です

10㎝あるかないかのタケノコです。これで皮を剥くと、食べるとこなくなるんじゃないの?と思うようなサイズなんだけど、「もう、ここには来ないんだから!」という思いが先に立って、つい採ってしまいました。

 これを美味しく戴くとしたら、焼きタケノコでしょう。早速グリルに並べました。

       それでは、行ってらっしゃい!

 ・3分間強火で焼いて(余熱なし)

 ・その後、7分間弱火にかけます

 ・消火後、暫く蓋を開けずに蒸し焼きに

 ※この辺が『開かずの扉』の所以です

 さあ、そろそろいいかな?

 ・火傷しない程度に冷めてきた頃合いを見て取り出します

       ほっほっほっ、いい焼き色、いい香り

 各自、皮を剥いたらお好みの味付けで戴きます。

       マタギはマヨ南蛮(山形県民なら分かる、この美味しさ)

 ハア~。旨い!

 この食べ方って、収穫の始まった5月頃にちょっとやるけど、意外とやってないんだよね。アク抜きなし。タケノコ本来の美味しさをダイレクトに味わえる料理。正に、終わり初物にふさわしい食べ方ですね。みんな、喜んで食べていました。

 さあ、続いて大物達の料理です。どうやって食べるかは、家族の意見を聞いて決めていきたいと思います。

 今シーズン最後の筍料理だ。みんなが満足出来る食べ方にしたいものです。

 

 To be continued!

 

 それにしても・・・、たまたまでしょうか?人の命を軽んじた出来事が多すぎると思います、世界中で。命を失う人と、その人に関わりのある人々の無念に想いを馳せてほしい。