「明日、U川に入ってみようかな。」
「んんっ?」
「そろそろ、マスタケも出るだろ。ちょっと様子見に行ってくる。」
「それなら、俺も行く。今週中には入りたいと思っていたから。」
「それは心強い。じゃあ、明日も今日と同じ時間に出発な。」
いつものキノコ山でマイタケの初物をゲットした帰り道での会話である。
秋の訪れとともに顔を出すキノコ達。その代表は、マイタケだけど、他にも魅力的なキノコがたくさんあります。そのうちの一つがこれ、
マスタケ(以前に撮った画像)
これが、独特の食感とボリューム感とでマタギを惹き付けるんだよね。で、このキノコ、いつものキノコ山にも出るんだけど、A氏が言うには、U川にも出るらしい。しかも、半端でなく大量に。
欲タガリのマタギは、本日のマイタケに十分満足したんだけど、「マイタケが出始めたのなら、マスタケも出始めるはず。」と考えたんですよ。明日もせっかくの休みだから、この際、マスタケにも出会いたいな、という思いが湧き上がってきたんです。A氏も、それに乗ってきたというわけ。
さて、帰宅後、このところの好天のおかげで、本日の装備はすっかりきれいに乾きました。また、明日も使えます(台風通過前です)。
翌朝、2人でU川に向かう。この川には、渓流釣りをしていた頃は足繁く通っていたんだけど、このところご無沙汰。A氏が同行してくれるのは、心強い限りだ。結局、A氏の先導で渓に降りる。
超久しぶりのU川の流れ
尾根に沿って踏み跡があることは覚えていたけど、ここもひたすらA氏の先導に任せます。単独行だったら、こんなにスムースには進めなかっただろうな。改めて、サンキュー。
そして、A氏がここ数年で見つけた巨木を巡っていく。
「おおっ、今年も出てるよ。」
言われるままに斜面を登る。
ミヤマトンビマイタケ
ここまで育つと、食には不向きですけど、見事な株です。数㎏はあるでしょう。
更に上流に進むと、
「あれ?全然出ていない。」
どうも、マスタケの発生には早すぎたようだ。マスタケも幼菌のみを利用するキノコなので、この幼菌が出るタイミングに当たるのは、なかなか難しい。諦めて引き返す途中の木で、
「おおっ、こっちには出てる。」
何々?近づいてみると、
マイタケです
なんと驚き。二日続けてマイタケに出逢えたのは、史上初めてかもしれない。株はそれ程大きくないけれど、『サカリ』と言ってよい育ち具合です。
マスタケには会えなかったけれど、マイタケに会ってしまった。なんとも嬉しい誤変換です。
しかも、
『マメ』(傘が開いていない)だけど
この株は、大きくなりますよ。
楽しみが増えてしまいました。
いやあ、ありがとう、A氏。おかげで、二日続けて心躍る時間を過ごすことが出来ました。もう一つ言うと、運動不足解消にすごく効果的な二日間でした。
やっぱり、イワナが育つ山は豊かです
満ち足りた気分で車まで戻ると、周辺の藪には、
アケビと
サルナシが
この山は、木の実も豊富です。写真は撮らなかったんだけど、ヤマブドウも完熟状態でした(少し貰ってきた)。
いやあ、楽しかった!昨日の今日で、身体が少し重たかったんだけど、思い切って動いてみるものですね。心なしか若返った気分。
U川の山の神、そしてA氏、ありがとうね。お陰様で、すごく充実した時間を過ごすことが出来ました。
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