山形のホリデイマタギ日記

山菜とキノコと魚を採って遊ぶ年寄りの冷や水日記

キノコ採りの『読み』

2020年11月29日 | キノコ採り
 本日は、午前中を自由に使える。気象情報を集めてみると、まだ山で遊べそうな感じ。自然の神様達、ご機嫌が良かったみたいです。
 これだけ遅い時期まで山遊び(収穫)をしたのは、無鉄砲に雪山を歩き回って、遭難寸前になり命からがら帰還した二十代の頃まで。何十年ぶりということになる。
 で、このところ、頻繁にキノコ採りに行けてしまっているから、我がテリトリーは一休みすべきだろう。歩いてみたい場所は一通り歩き尽くしたうえに、前回から3日しか経っていないから、新たな発生があったとしても採取には不向きなはずだ。この際、全く行ったことのない採り場を開拓してみることにしましょう。

 ポクポクポクポク チ~ン
  ≪ナメコ採り場の新規開拓≫

 もちろん、レシピではありません。代わりに、マタギ流のキノコ採り場開拓のノウハウを少々。

 下ごしらえの部

 ここで8割方の勝負は決まってしまいます。

 ・準備物:行ってみたい山の全体像と道路事情が分かる地図、そして、国土地理院発行の2万5千分の1地形図
 ※5万分の1でも分からないことはないです。でも、詳しく分かるのはこっち。

 ・採りたいキノコが発生する標高を頭に入れて地図を眺める。(山形でナメコを狙う場合、500~1,000m)

 ・その地点の上部の植生を確認する
 ※広葉樹林であればOK
 ※ターゲットによって替わります(ハナイグチなら針葉樹、タケノコなら笹地)

 ・同じく、上部の森林の広がりも確認する
 ※広くて高いところまで続いている方が、森は豊かなはずです

 ・等高線の混み具合を調べる
 ※混んでいれば急斜面で、空いていればなだらかです

 ここまで読むと、その場所の風景が頭の中に浮かんできます。そして、狙うのは、急斜面と緩斜面の『際』です(詳しくは、そのうち)。
 ねらいが定まったので、お休みなさい。

 そして、翌朝。目的地に向かって一直線。夜明けとともに渓を遡り、目指す枝沢を発見。小滝状になって本流に合流している。


この小滝、イワナのポイントでもありますね

 多分この奥ですね。事前情報は、昨夜の地図以外皆無なのだが、この沢を遡っていくと、倒木のたまり場があるはず。


始めのうちは幹の細い林だが



いい木が姿を見せ始めました


 おや?ちょっとだけ、色が違うぞ。ここで、ターミネーター発動。


ターゲット ホソク。 セッキン カイシ



ナメコ カクニン。 サイシュ カイシ


 なかなかいいナメコです。やはり、渓が狭まってくる『際』でした。
 収穫物自体よりも、『読み』が当たったことが嬉しい。既に満足です。

 とにもかくにも、収穫をありがとう。  

 どこに居るのか分からないけど、とりあえず沢の源頭の方を向き、山の神様にお参りをして下山する。

 ついでと言っては失礼かもしれないけど、愛用する地図にも感謝です。


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2 コメント

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Unknown (holidaymatagi)
2020-11-29 15:22:40
@copelonmaru りんこさん、こんにちは。
楽しいコメントありがとうございました。
ご推察の通り、臭いや野生の勘も大事なんですけど、一応、知識も少しは必要なんです。
なんてったって、山は広いですからね。
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Unknown (copelonmaru)
2020-11-29 10:31:21
いつも楽しく拝見いたしております。

イノシシやクマのように、嗅覚や、野生の勘で動いてるわけではなかったのですね!!
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