河童アオミドロの断捨離世界図鑑

ザスドラス博士の弟子の河童アオミドロの格安貧困魂救済ブログ。

その頃八田二郎は

2016年02月08日 | ZIZY STARDUST
その頃、八田二郎(八田四郎の父親)は福祉局の職員から質問されていた。

「無職。年金収入のみ年収70万円。
ほほう、この年収で鉄筋マンションの賃貸、最新スマホが5台、ノートパソコンが10台。
毎年バンコクのサービスアパートメントに1か月住んでの観光旅行。時々、石垣島や沖縄に旅行。
玄関に新品の折り畳み自転車が2台。廊下にはアマゾンの段ボールが山積み。
はたしてこんな生活が可能なんですかね」

「か、可能です。芸能人やスポーツ選手相手に薬売ってますし、く、薬といっても、富山の置き薬です。
タイガーバームとかオロナインとかそういうたぐいの薬です」

「じゃあ、このテーブルにある白い結晶とスプーンはなんなんだね」

「これは、メダカ水槽用のハイポといって塩素を中和する薬です。
スプーンで細かくして水道水に混ぜるんです」

「じゃあ、なぜスプーンの底が真っ黒にコゲているんだね」

「そ、それはぷっちんプリンの底のカラメルソースの部分です。
あれ全部すくうのは難しいんです」

「おまえ、ぷっちんプリンを容器のまま食べているのか」


職員の執拗な責めは夕方まで続いた。
少しは日が長くなったとはいえ、冬の夕暮れは早い。
二郎は保健所に送られた四郎の事が心配でならなかった。
テレビに映った元野球選手の顔がフラッシュに照らされ、
まるで自分の方を見つめているように見えた。