大10同好会

普通の高齢者の生活と情報

人の生涯(土井)

2009年08月05日 07時40分06秒 | Weblog
一昨日は実家で母の通夜、昨日は近くの斎場で葬儀・告別式を行いました。
実家では61年ぶりの葬儀となりましたが、この間世の中も私共の周囲も劇的に変わりました。

受付をしてくれていた立派な髭の紳士も白髪の人も誰だかさっぱり分かりませんでしたが、名前を聞いてびっくり、皆お隣の幼馴染でした。
そんな訳で多くの懐かしい隣人や親戚の人達との会合がありました。

母は嫁いできて以来95年の生涯を死に物狂いで懸命に生きました。
夫の戦死以後は一家の維持と養父母の世話、子供たちの養育に寝る間も惜しみ身を粉にして働きました。

全ゆる苦難や誘惑に打ち克って子供たちを育て上げた後は、孫やひ孫達に囲まれ、野菜作りや庭で花を育てたり、草取りをしたり、友達と交わったりしていました。
軍人恩給の経済的余裕や、最晩年まで体の動く健康にも恵まれ、記憶の鈍ることもなく
長く幸せな余生を送りました。
人は努力した分必ず報われるということでしょうか、本人も快心の生涯だったと思います。

   明けぬ梅雨母の訃報の届きけり

   母の葬生家の庭の槿かな

   菊に埋もれ大往生の母の顔