命の相談員 佐藤久男さんは本当に偉い（プロフェッショナルを見て）

自殺者の数がピークより少し減ったとはいうものの、年間２４０００人以上、１日６０人以上、３０分に１人以上が亡くなっている。

そうした現状に、勇気をもって立ち上がった一人が佐藤久男さん（７２）（ＮＨＫのＨＰより）

ＮＰＯ法人「蜘蛛の糸」を１４年前に秋田県で立ち上げ、延べ４０００件以上の相談（佐藤さんだけでも１２００件以上）を受ける。

相談者からの相談を真摯に聞く。
悩みを吐き出させる。
自分は、相談者の「鏡」となり、問題をそこに写す。
そうすると、問題は段々と収斂していく。
そして、問題の解決を１人で考えるではなく、弁護士、司法書士、臨床心理士、不動産鑑定士、メンタルサポーター、大学、メディア等と連携してすぐに動く。

時には、現場に足を運び、どうすれば倒産しそうな事業を継続できるかを考えたりして、親身になって相談に乗る。

相談のポイントは相談者本人に答えを出させることにありそうだ。
最初は、死にたいと言っていた人が、佐藤さんの助言で「一筋の光明」を見つけたときに事態は改善されるようだ。

こうした粘り強い行動がとれるのは、自分が事業で失敗した苦い経験があるから。

また、仲間の自殺への怒りがあるから。

「事業がおしまいでも、人生がおしまいではない。
　どんな絶望にも、光はある」　　　　　　　　　という言葉が印象的だ。

佐藤さんらの努力のおかげで、秋田県の自殺者数はここ１０年で半減。そんな、佐藤さんでも４件の救えなかった命があるらしい。