今朝の、NHKニュースで放送されていた松尾巻子さん・幸郎さんご夫妻。
奥さんの巻子さんは8年前に交通事故に会い、それ以来、体を動かすことができず、目を動かすことができるだけだとか。
それでも、機械とかでなんとか巻子さんの意思を幸郎さんが確認。
「ありがとう」と確認するだけでもたいへんな時間がかかる。
確認した言葉は「巻子の言霊」として残している。
その中には、巻子さんから幸郎さんへの「ごくろうさま」「あいしています」という言葉と一緒に、「早く死にたい」という言葉がかなり書かれていた。
8年もの長い間、そうして寄り添い、看病し、夫婦での会話をよく絶やさなかったものだと感動した。
幸郎さんは、死にたくても死ねないこうした状態の人がいるんだということを世に知らせている。
世の中には、8年、いやもっと長くそうした状態で過ごしている人もいると思う。
そこには、愛情だけではない、色々な複雑な気持ちも混じることだと思う。
また、もっと早く楽にさせてあげたいという気持ちも混じることだろうと思う。
でも、今の制度では、天命を全うするまではどうすることもできない。
「尊厳死」とは何かを考えさせられる。
また、そうした事態に夫妻を追いやった交通事故についてももっと考えなければならないと思う。
こうしたケースは、いつ、誰にでも起こりうることだということを肝に銘じておきたい。