徒然幸せ日記

作者が日常の生活で見たこと、感じたこと、感動したこと!を書いています。
特に、「幸せ」とは何かについて考えています。

フェデリコ・フェリーニ監督の映画『道』(1954年作)を見て

2020-06-21 09:38:55 | 映画

一昨日この映画をアマゾンにて視聴。

なぜ、こんな古い映画を見たかというと、先日マイブログで取り上げた樹木希林さんの遺作『日々是好日』の冒頭に主人公が親に見せられ、なんのことだか子供のときはわからなかったが、大きくなってから素晴らしい映画だったと感想していたからである。

1時間50分ほどのこの映画は白黒映画。(白黒映画を見るのは『東京物語』以来だ)

最初に主人公のジェルソミーナ(ジュリエッタ・マシーナ)が家が貧しくて生計が立ち行かなくなり、1万リラ(今の100万円くらい?)で旅芸人ザンパノ(アンソニー・クイン)に売られていくところから物語は始まる。

ザンパノは気性が荒く、暴力的で酒が好きで、女性にもだらしない。

主な芸は体に鋼鉄の鎖を巻き付けて、胸筋で鎖を切るというもの。

ジェルソミーナはそんな男と二人きりで幌のついたバイクでイタリアを転々としていく毎日。

ある日、どうしても故郷へ帰りたくなり脱出するが連れ戻される。

そうこうしているうちに、サーカスの一団であるバイオリンと綱渡が上手な青年に出会う。

彼はジェルソミーナに「この世にあるものは小石でもみんな役にたっている。あなたがいないとザンパノは困る。ザンパノはあなたのことが好きだ」というようなことを諭す。

それまで、気持ちがぐらついていたジェルソミーナはザンパノと一緒に旅芸人として生きていこうと決心する。

しかし、ある日、ザンパノは故意ではないが、その青年を殺してしまう。

それからジェルソミーナはザンパノが信じられなくなり生きる希望をなくしてしまう。

そして、ザンパノはジェルソミーナと別れてしまう。

数年後、ジェルソミーナの死を知ったザンパノは自分の行った行動を後悔して泣き叫ぶ。

 

と、ざっとこんな感じの映画でした。

ザンパノは決して暴力だけの悪い男ではありません。

ジェルソミーナと別れるときに、毛布をあたえ、たきぎを炊き、大事なトランペット(これを演奏した曲が切ない)まであげました。

でも、ジェルソミーナの期待に応えることはできませんでした。

悲しいことです。

ジェルソミーナが貧しくても、明るく、まわりを照らす姿に感動しました。

ジェルソミーナの笑顔が忘れられません。

人生は「道」を切り開いていくものだということを教えたかったのでしょうか?

決して、平たんばかりの「道」ではありませんが。

 


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