交通事故で、脊髄を損傷し、二度と歩けないと言われた野沢さん。
しかし、ロボットのおかげで、リハビリがうまくいき、歩けるようになった。奇跡か!!
そんなサイボーグ型ロボットを開発した男、山海嘉之(さんかい よしゆき)氏。
山海氏のロボットは信じられないくらいの回復を人にもたらす。
どのようにして、そのロボットは開発されたか?!
2人兄弟の長男。岡山県で生まれる。
小学3年の時、母親が買ってくれた1冊の「われはロボット」という本。
それを読み、僕は早く大きくなって、もっとすばらしいものを作ろうと思う。
筑波大学の大学院へ。
当時は産業用が主体。自分のロボットはもっと人の役に立つ物にしたい。
時間が惜しく、学会から離れる。研究費が出ない。皆から批判。
独学で2年。サイバネクス(聞き間違いかも?)。人と一体となって役に立つもの。
失敗の連続。人間の反応に機械がついていけない。数万回の失敗。ベッドで寝る時間ない。
構想から10年。やっと出来た1号機は圧倒的なパワー。
外国から軍事的に利用したいとの申し出。それを全て断る。
開発は筑波山の麓。筑波大学。
10台以上のパソコンを駆使。基礎研究からロボットの開発までメンバーは150名ほど。
車の中では中島みゆきの「ヘッドライトテールライト」が流れる。
帰宅は午前2時3時が普通。それでも、明け方まで仕事。
眼鏡は24時間はずさない。下着のようなもの。
ロボットは人の「動け」という意識(電気信号)で動く。
100kgの物を10kgの力で動かせる。
10年前に脳卒中を起こした木村さん。7年前から立つこともできなくなったが、麻痺している足の中で「立とう」という信号が出ている部分を探し出してリハビリすると、脳にフィードバックして、やがて自分の意思で立てるようになる。
山海氏の技術は「人のため」ということが根本。
今、世界から引く手あまた。ドイツで医療機器で保険適用。しかし、日本ではまだ。
高い評価の一方、まだまだ不満の声もある。
それには、常に良い物を求め続けること。
「単関節型ロボット」
これは、例えば、歩けることは歩けるようになったが、膝が曲がらないような場合に使うもの。
しかし、なかなかそれを身につけるように脳の信号が出てくれない。
何回も訓練をして、曲げる信号と伸ばす信号を分けて出すようになってきた。
実際に研究をしていると、「はて困ったなあ」と思うことも多いが、「スパイシー!!!」とか言って続ける。覚悟なんて固いことを言っていたら、続けられない。
遷延性意識障害の中島さん。12年前サッカー中に意識障害に。
「いろんな方々の想いとか、ほんとに伝わってきちゃうんですね」と涙ぐむ山海氏。
それが、「頑張らねば」と自分を励ます。
高感度のセンサーで意識の信号が出るところを取り出そうとする。しかし、見つからない。
ゆずの曲をかけるとこれまでと違う信号が出てきた。母親の手にも反応した。
ALSの人が目の動きで文字を打つ。これは驚きでなく3段階ほど飛ばしたブレイクスルー。
自分自身がやりぬいた事を、さらに越えていこうとする気持ちを持った人が
プロフェッショナル。 すごい!拍手!!!