井頭山人のgooブログ

写真付きで日記や趣味を書くならgooブログ

なんとなく蒼き空行く雲をみる。

2018年12月01日 22時22分33秒 | 日記

 温泉の湯に浸かり、何となく蒼き空を行く白き雲を見ていると、不思議な気持ちになった。肌の赤い松や緑と黄色の取り取りの広葉樹がみえる。この空間を創っている力はなんだろう。空間の創生から自ずと時間は出現する。少なくとも私達の次元で感じるものは重力だ、USAの作家E・A・ポーは重力が神だと書いているが、まったくその通りで、世にあまねく満ち、すべての存在に作用する物とは、重力に他ならない。世に、重力教という物が有ったとしたら、私は喜んで信者に成るだろう。この世に生まれてきて重力を知らない者はいない。それ程有名なのだが、実態を調査してもその真実を把握した物はいない。と言う摩訶不思議なものだ。

特殊相対論を創ったあと、重力の相対論である一般相対論を創ったA・Einsteinが次に目指したのが、一般相対論と電磁気学の統一であった。一般相対論の式と電磁気学の式を一つの式で統一する試みである。1915年に創った一般相対論のあとに彼が死ぬ1955年までの40年間をこの統一の為の試みを追及するが、上手く行かなかった。元々電磁気力学と重力は相性が悪い。宇宙創成時にある程度冷えて来ると力の分化が始まったが、その分化の過程が温度という要素だけとは限らない。1929年USAのカリフォルニア州のパロマ山にある巨大な反射望遠鏡で深宇宙の星雲を研究していたエドウィン・ハッブルは、遠方銀河からのスペクトル写真が間延びして居る事に気が付いた。最初、彼はこの写真の間延びが何を示しているか分らなかったが、ドップラー効果を思だした。光もドップラー効果を起こす。それまで誰も宇宙が膨張しているとは考えなかった。ただ一つEinsteinの一般相対論の方程式が、宇宙の膨張を示していたが、この荒唐無稽の解に不安を懐いたEinsteinは、相対論の方程式に膨張解を押さえる宇宙項を付け足した。Einsteinはこの宇宙項を付け足したことは、最大の失敗だったと書いているが、その後の現代の先端宇宙論を解釈する上では、この宇宙項λは不思議なことに有効であるという考え方もある。

元々ビックバン論は、果たしてどこまで有効なのか?大多数の天体理論家たちは、それを支持しているが、疑問を持つ者が居ない訳では無い。始まりの前には何が在った?ビックバンの支持者たちは、それ以前には何もないという。一部では無という考え方らしい。だが、とてもそうは思えない。この問題は、現代の物理学や天文学では、残念ながら答えを得る事が出来ない問いだ。我々の科学文化は精々400年でしかない。この四百年間に基本的な多くのことを知った。だが、多くとは言え根本的な謎は数限りないほどある。

落葉ーヴェルレーヌ

秋の日の

ヴィオロンのため息の身に染みて

ひたぶるにうら哀し、

鐘の音に胸ふたぎ、

色変えて涙ぐむ

過ぎし日のおもいでや、

げに我はうらぶれて、

さだめなく飛び散らう落ち葉かな

             
           海潮音ー(上田柳村)

 

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 日本の絵巻物について | トップ | エジプトの聖マリア(ケサリ... »

コメントを投稿

日記」カテゴリの最新記事