マーケティング研究 他社事例 316 「注目が集まる、大麦・もち麦１」 ～内臓脂肪を減らす効果で人気です～

マーケティング研究　他社事例　316　「注目が集まる、大麦・もち麦１」　～内臓脂肪を減らす効果で人気です～


大麦が人気を集めています。

2017年度の大麦市場全体の売上は62.6億円と5年間で3.4倍に、2018年はさらに伸びそうです。

中でも、もち麦は2014年の4.4億円から2017年は37.7億円と市場を大きく拡大いたしました。

大麦は日本人に不足しがちな食物繊維を多く含んでいます。

100ｇ当たりで比較すると白米は0.5ｇですが、大麦は9.6ｇと約20倍となります。

食物繊維が多いとされるゴボウが5.7ｇ、玄米で3ｇですので、大麦の多さが特に際立っています。

また、お米にも、もち米があるように大麦にも、もち麦があります。

その食物繊維量は100ｇ当たり12.9ｇとさらに高く、他の追従を許しません。

豊富な食物繊維を含む事で、大麦には悪玉とされるLDLコレステロールを低下させたり、内臓脂肪の面積を減らすなど、脂質異常を改善する働きがあることも分かっています。

大麦の機能に詳しいサッポロホールディングス価値創造フロンティア研究所主席研究員の清水千賀子氏は「大麦に含まれる成分の中でも、βグルカンと呼ばれる水溶性で粘土の高い食物繊維が役立っているのではないか」と説明します。

「粘り気の強いβグルカンが、脂肪の分解・吸収を助ける働きを持つ胆汁酸と結合し糞便中に排出させることで、小腸での胆汁酸の再吸収を阻害する。また、排泄された胆汁酸を補うために、体内のコレステロールから胆汁酸の合成が促進され、その結果、コレステロールが低下します。

さらに食物繊維が大腸で発酵することで短鎖脂肪酸が生成されコレステロールを抑制することから、血中コレステロールの数値改善につながっているとみられる」とも言っています。

一般に穀物は外皮の部分に食物繊維が多いのに比べ、大麦は外皮を取り除いた胚乳の部分にも食物繊維を多く含むので、主食から容易に食物繊維が取れるだけではなく、米や小麦と比べて血糖値の上昇が抑えられるというメリットもあります。

（続く）

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