選抜は雨にたたられた日もありながら、日程を消化して決勝を迎えました。
【第11日目の試合予定】
▽決勝
健大高崎-報徳学園
健大高崎は春夏を通じて初の決勝進出で、群馬県勢初の選抜制覇を目指します。報徳学園は昨年に続く決勝進出で22年ぶり3度目の選抜制覇に挑みます。昨年の選抜の初戦でも対戦した両校です。
決勝の試合結果です。
3月31日(日)
▽決勝
報徳学園 200 000 000│2
健大高崎 201 000 00X│3
(報)今朝丸-徳田
(健)石垣・佐藤-箱山
⚾健大高崎は3回に勝ち越した1点を石橋-佐藤のリレーで守り切りました。報徳学園は昨年に続いて決勝で涙を呑みました。相手を上回るヒットを放ったにもかかわらず一歩及びませんでした。
健大高崎は春夏を通じて初優勝。
群馬県勢は夏に2度の優勝がありますが、春の選抜は初制覇です。
今大会から導入された低反発バット。ホームランは昨年の12本を大きく下回る3本で、その内の1本はランニングホームランでした。ボテボテの内野ゴロや力なく外野の前に飛ぶフライが増え、長打を期待できないことから複数得点を取られると中々逆転できないという傾向が強くなってきました。
大会の花を失った選抜はファールも増加したために試合時間の短縮にもつながらず、観客動員数も伸び悩みました。木製バット最後の年、1974年の選抜のホームラン1本以来、一大会でのホームランが5本に満たない大会となりました。その中で決勝に進んだ両校のように筋トレを重視したフィジカル面の強化に取り組んだ学校が勝ち進むことになりました。これが継続するようになれば、練習量を確保できず、設備も劣っている公立校が活躍できる環境は更に減ってしまうことが危惧されます。
個人的には、21世紀枠のような手段に頼らず自らの力で甲子園に出てくる、甲子園で勝ち抜く公立校が出現することを望んでいます。現在では公立校の選手確保策も緩和されつつあるため、県外から選手をスカウトして連れてくることもできやすくなっていますが、それでも私学に比べて環境面で恵まれない学校が自分たちの叡智と工夫で乗り越えて、強豪私学勢を打ち負かす姿を見たいと思っている方は少なくないと考えます。
今後の甲子園が外的環境変化によって様変わりしていくことを多くの高校野球ファンは望んでいないと思います。
これからも見つめて行きたいものですね。
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