知床、世界自然遺産の登録決まる (読売新聞) - goo ニュース
ユネスコの第29回世界遺産委員会が14日、「北海道・知床」を「世界自然遺産」への登録を決めた。日本の自然・環境・文化遺産のうち12の遺産が「世界遺産」に登録されており、自然遺産は、屋久島(鹿児島県)、白神山地(青森、秋田両県)に次いで3件目である。「北海道・知床」は、かねてから「推薦」されていたが地元の熱意も伝わり、ようやく念願が叶った。誠にめでたいことである。
世界遺産に登録されている日本の自然・環境・文化遺産は、以下の通りである。
①白神山地
②日光の社寺
③白川郷の五箇山の合掌造り集落
④古都・京都の文化財
⑤古都・奈良の文化財
⑥法隆寺地域の仏教建造物
⑦紀伊山地の霊場と参詣道
⑧姫路城
⑨広島の平和記念碑(原爆ドーム)
⑩厳島神社
⑪屋久島
⑫琉球王国のグスク及び関連遺産群
このほか、暫定リストに登録されているのは、武家の古都・鎌倉(神奈川県)、彦根城(滋賀県)、平泉の文化遺産(岩手県)、石見銀山遺跡(島根県)である。
しかし、日本国民の大半が登録を願っている「富士山」は、ゴミによる汚染がひどく、世界遺産登録が認められていないという冷厳な事実に対して、国民は、深く反省し、「環境破壊」をどう防ぐかをしっかり考え、行動に移していく必要がある。「マナー」を守り、ゴミ拾いにも積極的に参加していかなければ、日本の象徴的な存在である富士山は、永久に自然遺産として登録されることはないであろう。
だから、世界遺産に登録されるということは、並大抵のことではないという思いを深くするとともに、登録されてからがもっと大変であるとの自覚を持たねばならない。つまり、北海道・知床にしても、単に喜んでばかりはいられないのである。
世界遺産に登録されれば、登録そのものが生む価値の大きさからいろいろな「ビジネス」が発生することが期待される。それぞれの地域の「歴史と文化」を「町・村起こし」に活かせるからである。 世界遺産に登録されたところでは、いろいろな行事が催され、多くの観光客を呼び込んでいる。
たとえば、「白神山地」では、「ぶなの学校」を開催、林間学校、修学旅行の誘致、地元ガイドがトレッキング・登山を先導。白神山地の歴史など山を知り尽くした達人の話に耳を傾ける。ブナの森のふところに抱かれた「五能線沿線」の町村が観光誘致。「第2回世界自然遺産会議」(主催:第2回世界自然遺産会議実行委員会・青森県、開催場所:弘前市、鯵ヶ沢町、深浦町、西目屋村、開催時期:平成17年10月15日~17日)
「白川郷の五箇山の合掌造り集落」では、白川郷の五箇山の合掌造り集落、建築学上の構造解明。これに感嘆している観光客が続々と訪れている。
「厳島神社」では、厳島神社の舞台の建築学上の構造解明(筏方式の舞台と先人たちの智恵に感嘆!)、参道やのお土産物店、飲食店などで世代交代し、若い世代が店舗を近代的に改装、観光客へのサービス精神を旺盛にしている。
その半面、観光誘致や観光客がもたらす「マイナス面」にも、用心していく心構えが大事になる。
たとえば、最近、屋久島の縄文杉の一部が、何者かの「悪質なイタズラ」によって削られたり、白神山地のブナの森にペットボトルや空き缶が捨てられたりして、大事な遺産が損なわれる事態が発生している。熊野古道では、林業を営む所有者が、「勝手に遺産登録されて営業妨害されている」などと木々や岩などに赤いペンキを塗って抗議する騒ぎが起きている。これは山林地主への配慮を欠いたのが原因で、行政がすでに反省と謝罪をしている。「世界遺産に登録されたい」と焦り、地元への十分な配慮と補償措置を欠いたための失態である。何とか善処して欲しいものである。
自然・環境・文化遺産は、人類の貴重な財産だ! 大事にしようではないか!
ユネスコの第29回世界遺産委員会が14日、「北海道・知床」を「世界自然遺産」への登録を決めた。日本の自然・環境・文化遺産のうち12の遺産が「世界遺産」に登録されており、自然遺産は、屋久島(鹿児島県)、白神山地(青森、秋田両県)に次いで3件目である。「北海道・知床」は、かねてから「推薦」されていたが地元の熱意も伝わり、ようやく念願が叶った。誠にめでたいことである。
世界遺産に登録されている日本の自然・環境・文化遺産は、以下の通りである。
①白神山地
②日光の社寺
③白川郷の五箇山の合掌造り集落
④古都・京都の文化財
⑤古都・奈良の文化財
⑥法隆寺地域の仏教建造物
⑦紀伊山地の霊場と参詣道
⑧姫路城
⑨広島の平和記念碑(原爆ドーム)
⑩厳島神社
⑪屋久島
⑫琉球王国のグスク及び関連遺産群
このほか、暫定リストに登録されているのは、武家の古都・鎌倉(神奈川県)、彦根城(滋賀県)、平泉の文化遺産(岩手県)、石見銀山遺跡(島根県)である。
しかし、日本国民の大半が登録を願っている「富士山」は、ゴミによる汚染がひどく、世界遺産登録が認められていないという冷厳な事実に対して、国民は、深く反省し、「環境破壊」をどう防ぐかをしっかり考え、行動に移していく必要がある。「マナー」を守り、ゴミ拾いにも積極的に参加していかなければ、日本の象徴的な存在である富士山は、永久に自然遺産として登録されることはないであろう。
だから、世界遺産に登録されるということは、並大抵のことではないという思いを深くするとともに、登録されてからがもっと大変であるとの自覚を持たねばならない。つまり、北海道・知床にしても、単に喜んでばかりはいられないのである。
世界遺産に登録されれば、登録そのものが生む価値の大きさからいろいろな「ビジネス」が発生することが期待される。それぞれの地域の「歴史と文化」を「町・村起こし」に活かせるからである。 世界遺産に登録されたところでは、いろいろな行事が催され、多くの観光客を呼び込んでいる。
たとえば、「白神山地」では、「ぶなの学校」を開催、林間学校、修学旅行の誘致、地元ガイドがトレッキング・登山を先導。白神山地の歴史など山を知り尽くした達人の話に耳を傾ける。ブナの森のふところに抱かれた「五能線沿線」の町村が観光誘致。「第2回世界自然遺産会議」(主催:第2回世界自然遺産会議実行委員会・青森県、開催場所:弘前市、鯵ヶ沢町、深浦町、西目屋村、開催時期:平成17年10月15日~17日)
「白川郷の五箇山の合掌造り集落」では、白川郷の五箇山の合掌造り集落、建築学上の構造解明。これに感嘆している観光客が続々と訪れている。
「厳島神社」では、厳島神社の舞台の建築学上の構造解明(筏方式の舞台と先人たちの智恵に感嘆!)、参道やのお土産物店、飲食店などで世代交代し、若い世代が店舗を近代的に改装、観光客へのサービス精神を旺盛にしている。
その半面、観光誘致や観光客がもたらす「マイナス面」にも、用心していく心構えが大事になる。
たとえば、最近、屋久島の縄文杉の一部が、何者かの「悪質なイタズラ」によって削られたり、白神山地のブナの森にペットボトルや空き缶が捨てられたりして、大事な遺産が損なわれる事態が発生している。熊野古道では、林業を営む所有者が、「勝手に遺産登録されて営業妨害されている」などと木々や岩などに赤いペンキを塗って抗議する騒ぎが起きている。これは山林地主への配慮を欠いたのが原因で、行政がすでに反省と謝罪をしている。「世界遺産に登録されたい」と焦り、地元への十分な配慮と補償措置を欠いたための失態である。何とか善処して欲しいものである。
自然・環境・文化遺産は、人類の貴重な財産だ! 大事にしようではないか!