ニュースなはなし

気になるニュースをとりあげます

退職金を受け取ったら、絶対にやってはいけない3つのこと

2024年06月13日 06時03分46秒 | お金のこと
退職金を受け取ったら、絶対にやってはいけない3つのこと


定年退職の時期は勤務先によりさまざまで、一般に公務員は年度末、民間企業は誕生日月の月末か翌月末、もしくは年度末のケースが多い。例年、年が明けると年度末退職の人の相談が増える。

 家計の見直しなど退職後の生活設計を相談したい人は、ほとんどが「退職前」にやってくる。一方、退職金運用について相談は、なぜか退職金が振り込まれてからの4~5月が多い。実際に振り込まれないと、実感がわかないからだろうか。

 コロナショックで世界的に株価が暴落する日が続くと、以前に退職金運用の相談、質問をした人の顔が浮かぶ。アドバイス通りにしてくれたかどうか、とても心配だ。

● 退職金運用の間違い(1) 「オリンピックが終わったら直後に売る」と言った人

 5~6年前、銀行の窓口で東京オリンピック招致決定により値上がりしそうな銘柄を選んだテーマ型ファンドを勧められたから、買うつもりと相談に訪れた人。

 「深田さんにはセカンドオピニオンがほしい」と言うが、「購入」の背中を押してもらい様子。オリンピックが終わった直後に売り抜けばもうけられると、自分なりのシナリオを描いていた。

 →全力で「買ってはいけない」とアドバイス

 買ってはいけない理由は3つ。

 1つ目に、その投資信託は手数料が高いものだった。投資のもうけの足を引っ張るのは手数料だ。2つ目に、テーマ型ファンドはそのテーマが旬ではなくなったとき、売る人が多くなり、値下がりする傾向にある。オリンピックが始まる前にピークを迎える可能性もあるのだ。3つ目は、値動きのある投資商品の売却時期を自分で決めてはいけないから。

 その人は「オリンピックが終わった直後の2020年8月に売り抜けるつもり」と言っていたが、もし買っていたら、オリンピックが始まる前に大暴落となっていただろう。

  買ってはいけない理由を丁寧に説明すると、納得した様子(に見えた)。退職を機会に投資をはじめてみたいという希望があったので、手数料の安い投資信託をいくつか候補としてあげ、少しずつ買ってみるほうがいいとアドバイスしたが、その後どうしているだろう…。

● 退職金運用の間違い(2) 定年時に住宅ローンが残っている。 退職金を投資で増やしてから、繰り上げ返済するつもりと言った人

 これはセミナー会場での質問。

 定年時の住宅ローンの残債が退職金の額と同じくらいある。退職金で住宅ローンをすべて繰り上げ返済すると、老後資金に残らなくなるから、まずは投資信託を買い、増やしてから繰り上げ返済すると、老後資金を作ることができると思うが、どうだろうか。

 →借金は「確実なもの」、運用は「不確実なもの」。不確実なもので借金返済計画を立ててはいけないとアドバイス

 そんな人いるの?と読者の方は思うかもしれないが、たまにいる。このように考えている人に共通するのは、投資が未経験ということ。投資をしたことがある人なら、投資は思った通りにならないことは実感としているから、「増やしてからローン返済」など恐ろしいことは考えない。

 退職金で住宅ローンの残債をすべて返済すると、老後資金が確保できずに不安、というのは確かにおっしゃる通り。ならば、投資で増やしてからと考えずに、60歳以降の支出の見直しなど生活設計を立てるのが先決。一部を繰り上げ返済し、返済額を減らしたり、完済期間を早めたりする方法もあるとアドバイスした。

 もし、この質問者が退職金の全額を投資につぎ込んでいたとすると、今回のコロナショックで投資資産は大きく目減りする事態になっているだろう。経済が回復すれば、いつかはもとの額に戻るだろうが、その時期はいつなのかわからない。1年後かもしれないし、5年以上先かもしれない。

 定年退職後は再雇用制度で働いたとしても「収入ダウンの崖」に落ちるため、減った収入の中から住宅ローンの返済を続けていると、家計の収支は大きく赤字になることが多い。

 つまり、投資した金額まで戻るのを待っている間が長くなるほど、赤字が累積されていき、退職金以外の預貯金を取り崩すことになるのだ。

  住宅ローンに限ったことではないが、「退職金はまず投資で増やしてから使い道を考える」のは論外であることを覚えておこう。
退職金運用の間違い(3) インデックス投信をいくつか組み合わせたら リスクはないですよね?

 投資初心者向けのセミナーでの質問。

 質問者は、「インデックス投信はリスクが少ない」と考えていて、日本株式や先進国株式のインデックス投信を組み合わせて、退職金のほぼ全額を投資するつもり。

 →株式投信なので、リスクは大きい。まとまった金額で投資をするのは避けたい。

 セミナーでは「投資デビューをしたいなら、まとまった金額で一度に投資をしてはいけない」「投資のもうけの足を引っ張るのは手数料。手数料の安いインデックス投信を選択肢に」と話したところ、なぜかその質問者は「手数料が安い=リスクが少ない」と受け止めたようだ。

 運用の世界で「リスク」とは、値動きの大きさのこと。株式のように値動きが大きい投資対象を「リスクが大きい」、債券のように値動きの幅が小さいものを「リスクが小さい」と言う。

 同じ投資対象で同じような運用をするなら、手数料が安いものは、高いものに比べ「損をする金額が少なくなる可能性がある」。インデックス投信=リスクが低いというわけではないのである。

 セミナー終了後に質問を受けたときには、(さっきの私の話、聞いていたはずなのになぁ)と内心少しがっくりしたのだが、質問者は「こうしよう!」と決めていたのだとすると、私の話など耳に入らなかったのかもしれない。

 このセミナーは昨年秋に開催されたので、相場環境は高値圏。その時点で退職金は振り込まれたと言っていたので、この人こそ、その後どうしたのか気になる。

  一度に投資をしないで、まずは積み立てで買ってみましょうと、(わりとくどく)言ったものの、アドバイス通りにしてくれているといいのだが…。 
● 定年退職者は若い人のようには 時間を味方につけられない

 定年後に退職金で投資デビューをすることが悪いわけではない。時間に余裕もできるだろうし、60歳以降の人生も長くなるだろうから、むしろ投資をはじめるいいきっかけになると思う。

 ただし、大失敗しないためにはいくつかのポイントを押さえてほしい。

 ◆まとまった金額で一度に投資しない。

 前述のように相場環境は思った通りにならない。手元にまとまったお金があったとしても、時期をずらして少しずつ買っていくか、積み立てをするのがいい。

 コロナショックで株価が大きく値下がりしている今だと、「今なら、一度に買ってもいいのでは」と考える人も少なくないだろう。原稿執筆時点の3月18日の日経平均株価の終値は、1万6726円55銭と1万7000円を下回った。コロナウイルス大流行前の1月上旬は2万3000~4000円の水準であったので、2カ月で3割近く下げている。

 今後は1万5000円を下回るかもしれないし、リーマンショックのときのように8000円割れの事態になるかもしれない。これ以上は下がらないかもしれない。こればかりは誰にもわからない。

 若い世代なら、買った後にさらに大きく値下がりしても、「待つ時間」はあるし、毎年の余裕資金で貯蓄を増やしていくことも可能だ。

 しかし、定年後は原則として「収支トントン」か「貯蓄取り崩し」の生活になる。若い世代のように値上がりするまで長い時間をかけて待つわけにはいかないのだ。

 ◆金融機関に絶対に相談しない

 銀行も証券会社も「手数料ビジネス」だということは肝に銘じておこう。くどいようだが「投資のもうけの足を引っ張るのは手数料」である。投資家である私たちは手数料の安い商品を選ばなくてはいけないが、手数料が収益になる金融機関は高いものを売らないといけない。利益相反の関係なのだ。

 最近は、銀行や証券会社もノーロードといって購入時の手数料が無料のものも扱うようになったが、多くの場合「ネット専用」と断り書きがある。窓口で担当者が相談に乗ると、ノーロードや信託報酬が安いものを売るわけにはいかないのだ。商売だから、そりゃそうだろう。

  退職金で投資デビューをするなら、初心者向けの書籍を2~3冊読んで、自分で商品を選び、銀行でも証券会社でもいいのでインターネット取引にするのがいい。くれぐれも窓口に出かけて行って、「自分に合ったものを選んでほしい」などと言ってはいけない。



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

153年の歴史を持つ科学誌の「Nature」がAIが生成した画像の掲載を禁止すると発表

2024年06月13日 03時05分49秒 | 文化と芸能

153年の歴史を持つ科学誌の「Nature」がAIが生成した画像の掲載を禁止すると発表 (msn.com) 




Nature bans AI-generated art from its 153-year-old science journal | Ars Technica https://arstechnica.com/information-technology/2023/06/nature-bans-ai-generated-art-from-its-153-year-old-science-journal/ 2023年6月7日、

Natureが「画像や動画で生成AIの使用を許可しない理由」と題した記事を公開しました。NatureはChatGPTやMidjourneyのようなジェネレーティブAIツールを用いて作成されたコンテンツが昨今急増していると言及。ジェネレーティブAIの機能が急速に向上するにつれ、Nature内では数カ月にわたってジェネレーティブAIの利用可否について議論・討論・コンサルティングが続けられてきたとのこと。 そして、Natureは「AIに特化した記事を除き、Natureでは少なくとも当面の間は、ジェネレーティブAIを使用して生成された写真・動画・イラストが全体的あるいは部分的に利用されるコンテンツを公開しません」と述べ、当面の間は一部の例外を除いてジェネレーティブAIにより生成されたビジュアルコンテンツは利用しないとしました。

 また、Natureに掲載されるビジュアルコンテンツを作成するアーティスト・映像制作者・イラストレーター・写真家は、提出する作品が「AIを使用して生成されたもの」あるいは「AIを使用して作成されたものに手を加えたもの」ではないことを確認することが求められます。 この旨は以下のページにもまとめられています。Natureは「法的に許容される方法で画像を作成した当社と契約関係にある代理店から入手した画像あるいはアートは例外です」「このポリシーのその他の例外には、特にAIに関する記事で直接参照されている画像や動画が含まれており、ケースバイケースで審査されます」とし、ジェネレーティブAIツールを用いて作成された画像でも掲載可能となるケースがあるとも説明しています。 Artificial Intelligence (AI) | Nature Portfolio


NatureはジェネレーティブAIが生成したコンテンツの利用を禁止する理由について、「結局のところ、それは誠実さの問題です。出版プロセスは科学と芸術の両方に関する限り、誠実さへの共通の取り組みによって支えられています。これには透明性も含まれます。研究者・編集者・出版社として、我々はデータと画像のソースを知り、それらが正確かつ真実であることを検証できるようにする必要があります。既存のジェネレーティブAIツールではそのような検証を行うためのソースへのアクセスが提供されていません」と言及。 さらに、既存の著作物が使用または引用される場合には帰属表示する必要があります。これは科学と芸術における中枢原則であるのに対して、「ジェネレーティブAIツールはこの原則に適合しない」とNatureは指摘しました。 また、個人が特定できる場合、あるいはアーティストやイラストレーターの知的財産が関与する場合、当事者から同意と許可を得る必要があります。しかし、一般的なジェネレーティブAIツールの場合、この同意と許可のプロセスにおいても問題が生じる可能性があるとNatureは指摘しています。 上記の3点はいずれも「ジェネレーティブAIがソースを特定する努力が全く行われていない画像を利用してトレーニングされている」ために生じる問題です。 Natureは「著作権で保護されているはずの作品が、適切な許可なしにジェネレーティブAIのトレーニングに日常的に利用されており、場合によっては人々のプライバシーを侵害しているケースもあります」「プライバシーへの懸念に加え、ディープフェイクが簡単に作成できてしまうという点も偽情報の拡散を加速させます」と述べ、ジェネレーティブAIの抱える問題点を指摘しています。




 なお、NatureはChatGPTなどの大規模言語モデル(LLM)は「著者基準を満たしていない」として、AIを学術論文の著者とすることを認めていません。ただし、適切な注意を払ったうえでジェネレーティブAIを利用して生成したテキストを論文に含めることは許可しています。

ただし、これにはジェネレーティブAIツールの使用について、論文のメソッドまたは謝辞セクションで文書化する必要があり、著者はAIの支援によって生成されたデータを含むすべてのデータのソースを提供する必要があります。

 Natureは「世界はAI革命の瀬戸際にあります。この革命には大きな期待が寄せられていますが、AI、特にジェネレーティブAIは科学・芸術・出版といった分野で長らく確立されてきた慣習を急速に覆しつつあります。このような規模の革命を起こすツールは、場合によって開発に何世紀もかかってきました。その結果、科学の完全性を保護し、コンテンツ作成者を悪用から保護するためのシステムが誕生することにもつながりました。AIの取り扱いは、注意しなければこれまでの成果をすべて崩してしまう危険性があります」と述べ、AI関連コンテンツの利用に慎重になる理由を説明しています。 






コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

市街戦訓練に励む女性たち ウクライナ南部ザポリージャ

2024年06月13日 00時05分12秒 | 国際情勢のことなど

市街戦訓練に励む女性たち ウクライナ南部ザポリージャ


2022年6月26日 11:00 発信地:ザポリージャ/ウクライナ   [       ウクライナ       ロシア・CIS  ] 



カラシニコフ銃の使い方をインストラクター(右)から教わる女性。ウクライナ南部ザポリージャの訓練センター「シックスセンス」で(2022年6月17日撮影)。(c)Marina Moiseyenko / AFP


【6月26日 AFP】壁の後ろで身をかがめ、遠くの標的を狙った後、小走りで移動する──ウクライナ南部ザポリージャ(Zaporizhzhia)にある射撃場で、6人の女性がカラシニコフ銃の使い方を学んでいる。





 今日の参加者にとって講習は3回目。「シックスセンス(Sixth Sense)」という名のセンターでは、女性たちに銃の扱い方や市街戦の戦術を教えている。

 ロシア軍の攻撃が近づく中、ナタリア・バソワ(Natalia Basova)さん(47)は、娘のウリヤナ・キバシコ(Ulyana Kiyashko)さん(29)と一緒に迷わず受講を申し込んだ。バソワさんの夫と息子、そして義理の息子も今は前線にいる。

「戦争になる前から、武器の使い方は知っていました。射撃場に通っていたので」とバソワさん。「でも今は、誰もが知っておかないと」

 講習では、「味方を傷つけないように正しく撃つこと」を学んだとAFPに語った。

 センターでは、武器の扱い方の基本コース、特別訓練コース、カラシニコフ銃を使った特殊部隊用の戦術コースを開講している。



 以前は、兵士や領土防衛隊の隊員のみを対象としてきた。しかし、ロシア軍がザポリージャに進軍してきた場合に備え、受講を希望する女性が増えている。戒厳令の下、訓練は全市民を対象に無料で行われ、ロシア軍が侵攻を開始した2月24日以降の受講者は約4000人に上っている。


■「この街を見捨てはしない」

 創設者のセルゲイ・エリン(Sergey Yelin)氏(47)によると、基本コースでは立ち方と照準の合わせ方、引き金の扱い方、呼吸法、さまざまな射撃法などを学べる。女性向けの講習は計15時間だが、基本コースは5、6時間でマスターできるという。

「敵が市内に入ってくれば、当然、市街戦になるので、民間人向けの戦術的な演習をいくつか用意しました」とエリン氏は説明した。「市街戦は廃虚や地下室、店の中など、難しい場所で起きることが多いのです」

 受講生の一人、ヤナ・ピルテク(Yana Piltek)さん(33)は「私たちは前線にいるのだから、自分たちのため、家族のために戦い方を知る必要があります」と話す。

「市街戦で勝つために訓練しています。実際に(市街戦が)起きたら、私たちはこの街を見捨てはしません」 (c)AFP/Marina Moyseyenko






コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする