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「白いごはんを食べるのは砂糖を食べるのと同じ」脳を侵食する"糖質中毒"の恐さ
★2021/08/30(月) 10:01
何度ダイエットをしてもやせられない人は、どこに問題があるのでしょうか。医師の牧田善二さんは「糖質依存は、ほかの依存症よりも長い時間をかけて脳を侵食しており、それだけ治すのが難しい」と指摘します――。
※本稿は、牧田善二『医者が教えるダイエット 最強の教科書 20万人を診てわかった医学的に正しいやせ方』(ダイヤモンド社)の一部を再編集したものです。
ごはんを食べるのは砂糖を食べるのと同じ
食べ過ぎたら太るものとはなんでしょう。
以前は、「カロリーの高いもの」「油っぽいもの」がダイエットの大敵だと言われていました。
たとえば、マヨネーズやバターは太る食品の代表とされてきました。
今でもそのように考えている人がいますが、医学的に大間違いです。
私たちを太らせるのは、カロリーや脂肪ではありません。人は糖質によって太ります。
太っている人は、成分としての糖質を1日300g以上摂っています。500gくらい摂っている人もいます。それに対して、脂質やタンパク質は5分の1の60g程度。つまり、圧倒的に糖質に偏った食事をしているのです。
ここで大事なのは、ごはん、麺、パン、パスタ、イモ類などの炭水化物は、すべて糖質だということです。
これら炭水化物は「多糖類」といい、消化・吸収の過程ですべてブドウ糖に分解されます。砂糖は「二糖類」で、やはりブドウ糖に分解されます。要するに、ごはんを食べるのは砂糖を食べるのと同じなのです。
こうして分解されたブドウ糖は、小腸から血液中に吸収されます。そして、血中のブドウ糖が増えて血糖値が上がります。
このときに、血糖値が上がり過ぎないようにインスリンというホルモンが分泌され、血中に溢れたブドウ糖をグリコーゲンに変え、肝臓や筋肉に蓄えます。ただ、その貯蔵量は100~200g程度と限られており、余ってしまったブドウ糖が今度は脂肪に形を変え脂肪細胞に取り込まれるのです。これが、科学的に正しい肥満のメカニズムです。
脂肪は食べても太らない
一方で、脂肪を食べても太りません。
脂肪は、私たちの体に37兆個もあると言われる細胞の膜の材料として、どんどん消費されます。ホルモンをつくるためにも脂肪は必須です。にもかかわらず、1日に60g程度しか摂っていないのですから、そもそも過剰にはなりません。
たとえ摂り過ぎても、そのまま便に出てしまうことが多く、あまり吸収されません。
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