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宇宙の成り立ちの謎に迫る、物質と「反物質」の違いを実測する技術の開発に日本人研究者らの国際研究チームが成功し、3月31日付の英科学誌ネイチャー電子版に発表した。
人工的につくれる反物質「反水素」の原子を絶対零度近くまで冷やし、その性質を水素原子と超精密比較できる技術だ。将来、水素と反水素の違いを測定できれば、ノーベル賞級の発見となる。
4・3・2021
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【写真】容器の中を通るレーザー(紫色)で冷却されている反水素原子1個の軌跡=カナダTRIUMF研究所のChukman So氏によるシミュレーション映像から
宇宙誕生を説明する現在の理論では、宇宙の始まりでは物質と反物質が同量あったとされる。だが現在、反物質はほとんど見つからず、宇宙は事実上、物質だけでできている。
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物質と反物質では性質に何らかの違いがあるためと考えられ、それぞれが吸収する光の色の違いでわかるはずとされるが、温度が高いと違いが隠れてしまう。そのため絶対零度に極めて近い温度まで冷やして観測する必要がある。最も簡単な物質である水素では「レーザー冷却」と呼ばれる方法で実現しているものの、その反物質である反水素ではできていなかった。
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