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埼玉県の道路陥没事故…原因は“技術者をないがしろにしたツケ”? 配管のプロが提言「工業高校で“設備科”の拡充を」

2025年02月08日 13時01分17秒 | 社会のことなど

ある配管業者の投稿が話題となった。「維持に対してのコストを払ってない、見て見ぬふりをしてきたツケ、と言えるでしょうね。そしてそれらを行う技術者・業者をないがしろにしてきた日本・日本人全体の責任でもあると思います。」(Xから)。



埼玉県の道路陥没事故…原因は“技術者をないがしろにしたツケ”? 配管のプロが提言「工業高校で“設備科”の拡充を」
2/6(木) 12:51配信




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ABEMA TIMES
埼玉県の道路陥没事故


 1月28日に発生した、埼玉県八潮市の道路陥没事故。トラックを運転し、穴に落ちた運転手の捜索の目途は今も立っていない。下水が漏れ出している可能性があり、県は周辺住民に生活排水を減らすよう呼びかけている。


【映像】劣化した水道管、ボロボロの断面…


 陥没事故を受け、改めて浮き彫りになった問題が「水道管の老朽化」。国土交通省によると、下水道管が原因で発生した道路の陥没は2022年度の1年間に全国でおよそ2600件。その原因の多くが老朽化だ。水道管の老朽化対策は全国的に遅れていて、年間の更新率はわずか0.6%。このペースだと、全ての更新が終わるのに150年以上かかるという試算もある。


 そんな中ある配管業者の投稿が話題となった。「維持に対してのコストを払ってない、見て見ぬふりをしてきたツケ、と言えるでしょうね。そしてそれらを行う技術者・業者をないがしろにしてきた日本・日本人全体の責任でもあると思います。」(Xから)。


 この先も水道インフラを維持し続けるためにはどうすればいいのか。投稿した配管業者と共に、『ABEMA Prime』で考えた。


■「陥没事故は技術者をないがしろにしてきたツケ」
松下光信氏


 株式会社松下工業代表取締役社長の松下光信氏は、投稿した思いについて、「配管工事は、ライフラインが重要だ。みなさんに『ライフラインは大事だと思うか?』と聞くと、『そうだ』と答える。でも、家の前に入っている配管の種類を知っている人はいない。住宅の中も気にする人はいない。私たちの仕事はきれいにやればやるほど全部地面の下、壁の向こうだ。人の目につかない」と語る


 自身の仕事について、「今回みたいな陥没など、分かるのが配管だ。また、私たちには配管の免許がたくさんある。地面を掘る免許も必要だ。配管の種類によって全部免許が違う。耐震管、大口径耐震管、ビニール管、ポリ管、種類ごとに免許があるくらい取らなきゃいけない」と説明。


 配管工の業界については、「業種として認識されづらい。配管はほとんど蛇口とトイレになってしまうが、そこにあるのが見えない。だから業者として認識されないと、就職先としても選んでいただけない」と明かした。


■「配管屋は絶対に食いっぱぐれない」
【写真・画像】 3枚目


 松下氏は、工業高校での“設備科”の拡充を訴えている。「工業高校は全国で516校ほどある。そこには機械科、電気科、建築科、大体全部あるが、設備科という配管工事をするものは少ない。(設備科は)全国で19校と聞いている。だから、そもそもの業種として知られていなく、即戦力としての若い人もいない」。


 工業高校ではなく、未経験の人が入社した場合、人材育成の面でどの程度負担がかかるのか。松下氏は「ガンガンお金は出ていく。取りたいといった免許は全部お金を出して、本人がやりたいと言えばやらせる。どこの配管屋さんも今、そうしないと育たない。だから外国人労働者さんとかになると、正直10年ぐらいで初めて使い物になるぐらいだ」と答えた。


 配管業をめぐる状況については、「建設業界でも下に見られがち」「地面の下の仕事なので存在自体認識されない」「配管がないと人は住めない」という。「AIは決まったところである程度、安定したものでやるときに効果を発揮するもので、住宅は車と違って全部特注品。それぞれ違うからAIが一番入りづらい。だから配管屋は絶対に食いっぱぐれない」と補足した。


■小林史明氏「工業高校にコースを作ること。一人一社制という謎の規制をやめる」
小林史明氏


 元デジタル副大臣で自民党の小林史明環境副大臣は、松下氏の話を受け、「教育のところの歪み。高卒で働くのではなく、大卒に持っていく流れが強すぎると思う。特に今後のことを考えると、生成AIによって、ホワイトカラーの仕事はどんどん減っていく。配管やインフラみたいにエッセンシャルワーカーの仕事は必要になってくるので、大学を統廃合して、工業高校やこういうところに、政府として投資していくことがまず最低限必要だ」。


 また、工業高校の教育について、「変えなければいけないのは、高校にコースを作ること。でも、高校は一人一社制という謎の規制がある。これをやめて、より多くの高校生が魅力的な会社、仕事に入っていくようにしないといけない」との見方を示す。


 松下氏は、小林氏に対して、「若者の多くに配管の重要性を知ってもらい、やるべきことの仕事の一つとして認めていただきたい」といい、「予算は、その事業体が比較的自由に使えるお金の出し方をすると、工事をする側としても差額や変更がかけやすい。そうすると、従業員に対する負担も減らすことができ、若い人も入れやすくなる。この好循環をどこかで生み出さないといけない。配管工にもっとスポットを当てて、世界で一番有名な配管工『スーパマリオ』とコラボするくらいできるようにしてもらえれば…」と述べた。


(『ABEMA Prime』より)










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