新古今和歌集 巻第十六 雑歌上
朝毎に汀の氷
ふみわけて
君につかふる
道そかし
こき
百首歌奉りしに
土御門内大臣
歌:朝ごとにみぎはの氷ふみわけて君につかふる道ぞかしこき
読み:あさごとにみぎわのこおりふみわけてきみにつかうるみちぞかしこき 隠
意味:毎朝、汀の氷を踏み分けて、君に仕え申し上げる道を通っているが、畏れ多くもったいないことだ
作者:源通親みなもとのみちちか1149~1202雅通の子。養女在子を後鳥羽天皇に入内させ、土御門天皇となり、後鳥羽院政の中権力を握る。
備考:本歌 峰の雪汀の氷踏み分けて君にぞ惑ふ道は惑はず(源氏物語 浮舟) 戦々恐々深淵に臨むが如く、薄氷を踏むが如し(詩経 小雅)
定家十体、新古今注、十代抄書
石井行豊(いわい ゆきとよ)承応ニ年ー正徳三年(1653-1713)江戸時代前期-中期の公卿。権中納言平松時量の子。東福門院につかえた石井局(西洞院時慶の娘行子)の養子となり,養母の称号を家名として石井家をおこす。従二位,権中納言。
古筆了栄?琴山極印
平成27年11月22日 壱