鹽竈の
まへに浮きたる
浮島のうきて
おもひのある
世なりけり
新古今和歌集第十五 戀歌五
中納言家持に遣はしける
山口女王
鹽竈のまへに浮きたる浮島のうきておもひのある世なりけり
よみ:しおがまのまえにうきたるうきしまのうきておもいのあるよなりけり
意味:塩釜の前に浮いている浮島のように、寄る辺もなく漂うだけで、憂いの思いばかりの世の中ですね。
作者:やまぐちのおおきみ奈良時代の女流歌人。経歴不詳。万葉集に家持に贈答歌がある。
備考:古今和歌六帖。万葉集にはない。多賀城市浮島に浮嶋神社がある。
※多賀城市の浮嶋神社の近くまで行ったが、場所が不明で冒頭写真は、近隣の写真。