心ある
雄島の
海士のたもとかな
月宿れ
とは
濡れぬものから
新古今和歌集巻第四 秋歌上
八月十五夜和歌所歌合に海邊月といふことを
宮内卿
心あるをじまの海士のたもとかな月宿れとは濡れぬものから
よみ:こころあるおじまのあまのたもとかなつきよどれとはぬれぬものから 通有隆雅 隠
意味:あはれを知る松島の雄島の海人だなあ。月が宿れと思って、波に濡れた訳ではないが、情緒を感じてしまいます
備考: 撰歌合。八代抄、歌枕名寄、新三十六人歌合、美濃の家づと、九代抄、九代集抄 、新古今和歌集抄出聞書(陽明文庫)
立ちかへり
またも來て見む
松島や
をじまの
苫屋波に
あらすな
新古今和歌集巻第十 羈旅歌
守覚法親王五十首歌よませ侍りけるに
皇太后宮大夫俊成
立ちかへりまたも來て見む松島やをじまの苫屋波にあらすな
よみ:たちかえりまたもきてみむまつしまやおじまのとまやなみにあらすな 有定隆雅 隠
意味:立ち帰ってまた来てみたいものだ。だから松島の雄島の苫屋を波(涙)で荒らさないでおいて、待ってておくれ。
備考:守覚法親王五十首歌。八代抄、歌枕名寄 、定家十体一節有樣 、新古今抜書抄抄 、宗長秘歌抄、九代抄、九代集抄、新古今和歌集抄出聞書(陽明文庫)
宮城県松島公園管理事務所横の案内板