新古今和歌集の部屋

明月記 建永二年四月八日 自嘆二首切入

明月記 建永二年

四月
八日。天晴る。出でおはします。ー略ー。
又三番。乗尻等出づる後、家長を以て、昨日の歌十首の中、待人の脚の路(雪)、旅人の袖吹返す宜しき由、思し召す。入らざる如何の由、仰せ事有り。棕じて思ひ分けず。迷ひ出す由、此の事を申す。凡そ弁じ難き事なり。昏に退出す。


攝政太政大臣大納言に侍りける時山家雪といふことをよませ侍りけるに
待つ人のふもとの道は絶えぬらむ軒端の杉に雪おもるなり
 隠 通隆雅

旅歌とてよめる
旅人の袖吹きかへす秋かぜに夕日さびしき山のかけはし
 隠 有隆雅

後鳥羽御口伝によればこの歌もこの時切り入れられた可能性がある。
近衛司にて年久しくなりて後うへのをのこども大内の花見に罷れりけるによめる
春を經てみゆきに馴るる花の蔭ふりゆく身をもあはれとや思ふ
    隠 雅
名前:
コメント:

※文字化け等の原因になりますので顔文字の投稿はお控えください。

コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

 

  • Xでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最新の画像もっと見る

最近の「新古今和歌集」カテゴリーもっと見る

最近の記事
バックナンバー
人気記事