但有雙松當
砌下更
無一事到
心中
和漢朗詠集 松
新昌坊閑居 白居易
紗巾角枕病眠翁 紗巾角枕の病眠の翁
忙少閑多誰與同 忙少なく閑多く誰と与にか同じうせん
但有雙松當砌下 但だ双松の砌の下(もと)に当れる有り
更無一事到心中 更に一事(いっし)の心の中(うち)に到る無し
金章紫綬看如夢 金章紫綬看るに夢の如く
皂蓋朱輪別似空 皂蓋朱輪別に空に似たり
暑月貧家何所有 暑月貧家何の有する所ぞ
客來唯贈北窗風 客来たれば唯贈る北窓の風
忙少閑多誰與同 忙少なく閑多く誰と与にか同じうせん
但有雙松當砌下 但だ双松の砌の下(もと)に当れる有り
更無一事到心中 更に一事(いっし)の心の中(うち)に到る無し
金章紫綬看如夢 金章紫綬看るに夢の如く
皂蓋朱輪別似空 皂蓋朱輪別に空に似たり
暑月貧家何所有 暑月貧家何の有する所ぞ
客來唯贈北窗風 客来たれば唯贈る北窓の風
意訳
ただ、私の簡素な暮らしは、二本の松が軒近くの砌石の所に立っているだけ。
更に心に懸かる物は何も無い。
令和元年12月20日 肆點參