●優秀な人材が海外に流出した原因
●技術と人材の海外流出
●日本型組織の典型的な負けパターン
●「みんなが助かる道」はない
●日本企業の経営者に必要なこと
誤解だらけの記事と言うか、着眼点から物の見方が単純過ぎます。
例えば、防振ゴムのシェアは下記のとおりです。
名前自体は挙げられていますが、他はそんなに大きくありませんよね。
その辺りが中国自身もそうなんですが、確かに人口比で14倍の大きさは有るとしてもそんなにあくせくして手を出すものではありません。
では何故そうなってしまうのか、中国の製造業の事情は日本とは違う理由も存在します。
この記事は技術が無いように書いていますが、実際にはそれなりの技術はあります。
無ければ品物は作れません。
ただ、日本人と違って儲けが品質より優先かと思います。
そこで欲しくなるのは技術と言うより生産技術や品質管理です。
実際その能力を持つ人を育てたり、活用したりする経営者が少ないからダメなんです。
安易なのですが、ノウハウだけパクリたいのです。
ところが、現実となるとそういかないので何か有れば買う事で埋め合わせようとはします。
本来は特許権の売買なのですが、会社ごと手に入るならその方が手っ取り早いのでしょうね。
必ずしも上手くいくとは限らない話です。
誤解している過去の日本に夢を見続けている人達には理解し難い現実があります。
と言うのも以前に日本の防振ゴム製の建築ダンパーですら品質管理の面で失敗しています。
難しいのはそこいらからも分かる話なんですが。
夢を追い続ける人達には実感出来ないだけです。
半導体不足のように一部のユーザーが安く購入しているなら値上げと言う選択肢もありますが、この防振ゴムはそうもいきません。
何故なら、多くは元々防振の必要がないのです。
日本は音がすると裁判になるとか、地震が多いから防振を考えないといけないのです。
ところが、世界にそんな国はそうありません。
中国に需要があっても音の部分だけです。
地震が頻発にある地域はあってもそのほとんどは大陸ですから。
むしろ、中国なら湖北省の高速道路の倒壊のような問題点を自らの品質管理で減らす事が必要なのです。
最近、思うようになったのは中堅以下ならやっていけるような品物でも大企業が続けるのには難しい話はあります。
何故かと言うと経営体質や高い賃金、会社が支払う保健、年金等、それに福利厚生費などです。
社員個人で支払う額はそれなりに高いのだから、会社分も高いのでしょうね。
そして人数を取り過ぎたり、投資し過ぎたりすると一発アウトです。
それが半導体や液晶などの分野で多く出てきました。
中小企業並みにせこい経営をしている所は未だにどうにか継続しています。
そう言うのは居た人にしか分からない話です。
経営資料を読んでも出て来ませんから。
おそらく、普通に子会社化して安い給料で継続しても良かったのかと思います。
ソニーのパソコン、バイオのように。
なので一概には言えませんがどの道苦労はする事になる状況だからこうなってしまったのかと思います。
世間が賃上げと言っている時にこんな文章を書いて済みません。
理解して欲しいのはまだあります。
中国へと引き渡してもそれがそのまま継続するとは限りません。
理由は二つあって、一つは失敗と言うか中国がヘマをすれば潰れます。
もう一つは中国流の経営で品質までダメだと売れません。
実際には経営者ではなく、日本側の人達の努力ですから。
おそらく、普通に誤解しているのはまず中国企業と言えども守るのは日本の法律や国際的な標準です。
それで中国の経営がダメなら日本に戻ります。
また、この手の部品の本質的に難しいのは配合等ですから、外へ持ち出すと機能しなくなる可能性すらあります。
簡単に言うと全てが揃わないと韓国の半導体のように問題が生じます。
一番の懸念は中国にあれだけ人間がいて、過去日本が作ってきた家電の進歩等を再現すら出来ないのです。
何故かと言えば、家電などの製品は完成度が高く、ルンバや羽根の無い扇風機のような発想の転換が必要で努力が要ります。
中国は他人事なのですが、日本人でも今のエンジニアはちょっと不安です。
他国に負けていると言う事実よりも深刻なアイデアが出て来ていない感じがします。
経営の能力も重傷ですが、それ以上に進まない開発が深刻です。
こんな事を書いても仕方ないのですが、よく分からない人が表面的に書くのではなく改善出来るような人に依頼するべきかと思います。
もっと勉強されて書かれたら、何か違うような発想か、改善に繋がるような動きになるのかと思います。
それにならないような記事が出回ると反原発ではありませんが、精神的には加担しやすいけど現実的には科学的に良くならないのに似ています。
もし本当にこの手の問題を考えるなら、実際に足を運んで現場の人に取材するとかまたは現実的にどうなのか資料を得て進めるべきです。
一番悪いのは戦時中の話を持ち出す事かと思います。
どのくらい状況が違うと思っているのでしょうか?
冷静になれば直ぐに分かる話です。
ただ、これまでのようにいかないと言うのは事実ですが、シビアな判断で済む話ではありません。
何故なら、経営体質の問題があるからこうなったのもあるにはありますから。
ただ、それよりもコロナ禍などの方が大きいのかと思います。
また、日本の政治や官庁の感覚も異常です。
このままだと本当に立ち直れなくなりますが、お構いなしなのでしょうか?