1995年某日、記憶も定かではない・・・
シンカフェの定席でベトナムコーヒーのドリップが完了するのをボーっと眺めていると「日本人の方ですか?」・・・と声を掛けられる。
「日本人の方ですか?」・・・バックパッカーの間では挨拶代わりの言葉だ。
話をすると、とても感じの良い人だった。
テレビ局の下請け会社で仕事をしていて長い休みが取れたので旅行に来ているとのことだ。
色々と話をするうちに打ち解けて2泊3日のシンカフェ主催のメコンデルタツアーに参加するとのことなので俺も便乗することにした。
その人の名はゴトーだった。
ゴトーさんは英語が達者でツアーの間、ガイドが喋る英語を一々通訳してくれた。
2泊3日のツアーが終わるとゴトーさんは陸路でカンボジアに向かうとのことだ。
俺はベトナムを北上する旅に・・・・
俺が先にホーチミンを離れるという時にゴトーさんはバスターミナルまで見送りに来てくれた。
これがゴトーさんを見た最後だ。
後藤健二氏を何度かテレビで拝見しているはずだが、今までピンとくることはなかった。
今回の事件で後藤健二氏の画像や映像が流れマジマジとお顔を拝見していると昔の記憶が蘇ってきた。
丁度20年前の記憶なので定かではないが、あの時のゴトーさんが後藤健二氏なのではと思っている。
自己責任だから・・・・と仰って危険地帯に入り込んだ後藤健二氏。
結果、自己責任では済まないレベルの話になっている。
自己責任論が湧き上がり、放っておけばいいなんて言う人も居る。
俺にはそうは思えない。
景気が悪いといっても日本はまだまだ豊かな国だ。
日本政府には頑張って欲しい。
後藤健二氏には必ず戻ってきて欲しい。
ゴトーさんに撮ってもらった俺 「犬肉を食べているところ」