脾臓の摘出手術をするという当日
朝、パグを動物病院へ連れて行った。
担当の獣医曰く・・・昨夜、念のために血球の拡大画像を確認したら
赤血球に小さな黒い点が見えた。もしかしたらリケッチアかもしれないけど
リケッチアに感染していた場合は脾臓摘出は絶対にダメだとのこと。
日本では検査できないから血液の検体をアメリカに送る・・・ということだった。
リケッチアでピンときたのはタイに居た頃、ダニに感染していたことだった。
ペットホテルから帰ったとき、身体中ダニだらけだった。
その時だけでなくても過タイで住んでいた家では過去何度もダニが大発生ということがあった。
あの時か?・・・
その時点で考えられる病名はバベシア、エールリヒア、ライム病・・・とのこと。
エールリヒアの場合は一般的な抗生物質の投与で治癒するが
バベシアだと薬が日本では手に入らないらしい。
とりあえずエールリヒア、ライム病には確実に効果があるが
バベシアには「効くかもしれない」という程度の抗生物質の投与を開始することになった。
餌も流動食をシリンジで無理矢理食べさせた。
1週間後・・・
いつものようにシリンジで流動食を食べさせようとしたが何か違う。
試しにドライフードを与えたら自分でバリバリ食べ始めた。
動物病院で血液検査をしたら貧血、肝機能共に改善されていた。
この頃、ようやく病名も確定した。「エールリヒア」ということだった。
タイではポピュラーだが日本では非常に珍しいとのこと。
それから更に2週間抗生物質を投与して再度血液検査をしたら
エールリヒアは治癒したとのこと。
半年後、念のためということで検査したが、やはりエールリヒアは見られないとのことだった。
無事治って良かったって話だよ。
※タイでは重度の貧血の場合、まず最初にバベシアかエールリヒアを疑うということで
日本より早期に診断されるとのこと。
2007年1月、日本に帰国した。
2006年、店を売却した時点では日本に帰ることは考えていなかったが
日が経つに連れて日本に帰国するのもいいかなと考え始めていた。
あれほど好きで移住したタイだが、タイで生活するということに対して
ある時点からその思いが急速に冷めていくのが自分でも分かっていた。
その時点での考えは日本以外の国への再移住だったが
結果的に日本へ帰国することに・・・・
タイ在住8年間で延べ7日間しか日本に帰国しなかった俺にとっては
日本も外国のような感覚だったからね。