rftgyふじこlp:今は反芻している…JP1NOM

のんべんだらりと生きてしまいましたよ。

中電など超電導の貯蔵技術確立へ

2007年09月25日 13時45分12秒 | 科学・技術
今年の夏は猛暑に加え、柏崎刈羽原子力発電所の停止で電力供給が危ぶまれた。

原子力発電所は核廃棄物の問題や、事故が起きたときの対処の問題、そして中越沖地震で露呈した危機管理と設計段階での問題など、多くの問題をはらんでいるが、現実問題として原発が止まるとインターネットさえままならない。

また原発は火力や水力発電のように出力を調整しにくい性質があるため、昼夜、ピーク時も低負荷時もほぼ一定の出力を出し続ける。この性質があるため深夜電力の割引や、揚水発電などが行えるのだが、あまり効率が良くないというのも事実だ。

負荷の増減に対しては火力水力で調整するのが普通だが、極短い時間に起きる停電、瞬断等には対処出来ない。また太陽光発電、風力発電や潮力発電で得られた電力はそのままでは供給電力の変動が大きく品質が良くない。

そこで一旦直流化して蓄電池に蓄えるなどの方法が採られたり、直流化した後インバーターで質の良い交流に変換する。UPSという無停電電源装置がこれにあたる。現在高耐圧で大容量のコンデンサーが無いので、鉛蓄電池などが用いられるが、鉛廃棄物や硫化物の処理が問題になる。

それを超伝導で解決しようという実験が進んでいる。

超伝導コイルに電流を流すと、超伝導状態が続いている間は一定電流が流れ続け、超伝導コイルによる蓄電が可能だ。超伝導状態は電気抵抗がゼロになるというより、一定の電流が流れ続けると考え他方がしっくり来る。特徴は大電流を蓄える事が可能で、超伝導ゆえ、蓄電プラントからは大電流を瞬時に取り出せる。また蓄電池と異なり化学反応を伴わない。

これを瞬断や電圧変動の補償回路として使うのだという。

日光で実験されているプラントは1万KW(10MW)の電力を蓄えられるそうだ。超伝導コイルによる蓄電は近未来の技術といえるが、期待は大きいし、能力も大きい。効率よく、瞬間的な大電力の供給が可能だからだ。変動する発電量と負荷の両方に対処出来るようになれば、太陽光発電などの自然エネルギー発電はより実用的なるだろう。

原発の補完ではなく、自然エネルギー発電の補完にこそ使ってもらいたいとおもう(実験プラントは水力発電所に併設され、UPSの様に使われているようだ)。

液体窒素で超伝導化し、なおかつ大電流を流せる素材が見つかれば、プラントの製造・維持のコストが低く抑えられるだろう。材料科学にも期待である。

石油があるうちに自然エネルギー発電を軌道に乗せたいものだ。発電量の多くを占める原発だが、一旦事故が起きれば環境負荷があまりにも大きいから。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿