rftgyふじこlp:今は反芻している…JP1NOM

のんべんだらりと生きてしまいましたよ。

マスコミ様は偉いのです

2007年11月11日 04時42分23秒 | 災害
【土・日曜日に書く】論説委員・長辻象平 原子力は現代のナマズか

東電の災害時の初動体制の不備や、反原発論者の硬直した態度を批判し、マスメディア性善説に立つ論調だが、この論説にも『首をかしげたくなる』。

『われわれから見ると正しく報道されているかどうか、非常に首をかしげたくなる…』とメディアに喧嘩を売る事から始める東京電力も、ずいぶんと偉くなった物だが、メディアが騒ぎ立てなければ「危険性は少ない」の一言で片付けたのではないか?日本の原発の隠蔽体質は旧ソ連以上と言われているぐらいだ。

3号機の変圧器火災で初期消火もできず、関係当局にも連絡せず指をくわえてみていただけなのだから、この点は批判されて当然だし、ホットラインを設置してある部屋のドアを破る斧すら用意しておらず、休日は非常招集をかけて対策に当たる等という絵空事のマニュアルしか用意していなかった事は、大いに批判されるべき点だ。

柏崎刈羽原子力発電所では大きな放射性物質の漏れはなかったとされているが、東海村JCO臨界事故の様に、救急や近隣住民の被爆事故が起きたにもかかわらず、ろくな周知も行われなかったこと、そしてそれを報じなかったマスコミという存在がある。原子力がらみの事故はこれまでひた隠しにされてきた、という側面があり、東電においても安易に信用出来ない体質を作り上げてきた。

さらに言えば事故を軽視し、早急な運転開始を目論んでいたのだ。あとからあとから「これは公表すべき事ではない」と言い訳しながら、惨状が明らかになってきても、だ。

これではいくら炉が迅速に停止したからと言って、さすが東電、安全だ、などと思えるはずもない。

しかも原発建設時の地質調査に手心をくわえていたのではないかという疑惑もある。

そういう意味ではマスコミも東電と同罪。枝葉を大きく取り上げ、本質的な事、必要な事を報じていないのではないか?という疑念は払拭出来ない。

MSN産経の主張では『阪神大震災でも大混乱の中での被災状況の情報伝達をはじめ、メディアの活動の果たした役割は極めて大きかったはずである』と言っているが、同時にメディアによる誘導が~どこまで意図したかはわからないが~行われていた事も事実である。

他にも大きな被災地がありながら特定の場所しか報道しないので、援助物資の偏りが生じたり、被害地域の誤認を植え付けたりしたのは他でもないマスコミだ。特に東京に本拠を置くであろう大手マスメディアは地元が欲する情報を流さなかった。その上行き過ぎた取材方法を行っている。勝手に被災家屋に踏み入ったり、ボランティアを装ったり…。

これは中越地震でも中越沖地震でも指摘されている所だ。災害報道は一体誰のために行われているのか?被害に遭わなかった人たちへの娯楽提供なのか?

『公然とメディア有害論が浮上しているようである』と、自分たちはさも正義であるかのような態度だが、そのおごりに気付くのはいつの日になるのだろう?


MSN産経に掲載された論説は東電の対応や、大衆・反原発論者を批判しつつ、メディアの傲慢さを改めてあらわにしたと言っていいだろう。

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