■■■■■■■「アンナとシャム王」■■■■■■■
■■「王様と私」
●米国の演劇界で最高の権威とされる今年の第69回トニー賞に、
日本の渡辺謙が主演した「王様と私」が選ばれた。世界的な快挙
といえる。
(提供AP)
●「王様と私」は、マーガレットランドンが書いた小説を原作にし
て1951年ミュジカルスとして初演された。今回の演題はリバイバル
作品として、ノミネートされていた。
●年配の方でご存知の方も多いと思うが映画「アンナとシャム王」
は、タイの王様と家庭教師として雇われた英国人女性が、文化の違
いからお互い反撥しながらも、時と共に理解を深め、やがて尊敬の
気持ちがいつしか淡い恋心にかわっていく様子を描いた 恋物語とし
て 大ヒットした。
●最初のハリウッド映画 「アンナとシャム王」は、1957年の制作で
総天然色作品、王様役にユールブリンナー、家庭教師役にデボラカ
ーが主演した。世界最高のキャスチングだった。
■「60年前の想い出」
●当時 今でいう社会人になりたてのブロガーの私は、東京から
帰省して 京都祇園会館で「アンナとシャム王」(「王様と私」)
を見て凄く感動した。いまも鮮明に覚えている。入場料は確か
100円だった。因みに昭和31年の平均給与(大卒)は5600円、
戦後11年の昭和31年、60年前の話である。 日本は やっと国連
加入が許され、神武景気が始まったばかり。
私にとってこの映画は、タイを知るための初めての きっかけを
作ってくれた想い出の映画だった。
■「タイの王様」
●タイの王様は、国王として[尊敬し崇拝すべき地位」として国
民の最高点に立つ人物とされる。併せて[タイ軍の総帥]でもある。
現在の国王は、ラーマ9世・プーミポンアドゥンラヤデート国王
陛下である。
●国王の即位は1946年、今年、在位69年、世界で在位期間がも
っとも長い国王でもある。 そしてタイでは 毎日8時と18時、公園
や広場やテレビやラジオから国歌が流れ どこにいようと人々は
直立して、国王賛美の国歌を聞く。
街角や事務所や住宅の随所に、プミポン国王の写真額が飾られて
いる。改めて国民の国王への崇拝ぶりが、半端ではない事を知っ
て驚いたものだ。
●現在、世界には、王国がざっと31ばかりある (アジア13ヶ
国、欧州13ヶ国 アフりカ3ヶ国 オセアニア2ヶ国)
中でも立憲君主制のタイの王室は、伝統と権威ある英国や日本の
王室とも、特別親密な関係にある。
因みに、日本とタイの交流は約600年に及ぶ。それは ご朱印船交
易に始まる。 公式には、1887年(明治20年) 日タイ修好宣言に
より国交が始まった。 今年で128年、長いお付き合いである。
●今回の「王様と私」の受賞が、出演者の交流を通じて日米の絆
をより高めた事は確かだ。しかし今回の題材の誼で、タイと米国
の国交が、クーデタ―前のより親密な関係に戻ることを願って止
まない.
(付記)
古い映画「王様と私」は、世界的に大ヒットして、タイの観光立
国の礎を築くのに、大いなるPRの役割を果たしたと言われる。
しかし、原作にある西洋人の典型的なアジアの人種差別観の問題
で 当時の担当部局の指示により、発禁上映禁止になったと、古い
文献にある。 残念だが、未だこの状況は 続いているという。
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