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■心への回帰

2017-05-25 | ●タイの家族制度

■■■■■■■■■■タイの家族に学ぶ■■■■■■■■■■

■「新たな挑戦
このブログは、国際交流団体NPO・JTIROの広報媒体として
16年前に開始したものだが、
昨年5月この団体の解散に当り、新た
に国際
情報サイトを立ち上げ、引き継いだものである
早いもので、あれからもう1年が経つ。

●法定団体の解散の場合 メールアドレスの変更を余儀なくされるが、
そのために、多くの読者に多大のご迷惑をおかけした。
にも拘わらず、多くのかたにお読みいただき、お礼をいいたい。
 

■「情報通信の力
●ご存知のように、よく情報化時代と言われるが、既存の媒体である
新聞や雑誌の読者が減少し、新しい通信媒体(ウエブ)などに大きく
シフトしていることは、ご存知の通りである。
ここ10年来、スマホに代表される携帯通信の普及はすざましく、情報
通信の仕組が大きく変わった。
特に、革新的と言われる通信携帯の媒体特性は
即時性(速報性)、
話題性(触発性) 広域性(ネットワーク
) 簡便性、保存性など、世界
の情報の枠組みまでも 大きく変えたといっていい。

■「高齢者社会の実情]
●俗に、携帯通信に無関心とされる高齢者シニア層の人たちには、
この
新しいウエブ情報は、あってもないがごとき存在だと言える。
しかし、手軽で高機能な通信携帯の市場が拡大すればするほど、既
存媒体が低迷し、
高齢者の情報音痴が増大するというのは困った現
象である。
結果 高齢者の情報格差がますます広がることになり、様々
な社会的な弊害を生むことにな流。
因みに、日本の高齢者数は3450万人、今や4人に1人が65歳以上の
高齢者である。 だからこそ、この高齢者の情報格差問題は、今や國
全体で取り組むべき喫緊の社会的課題ではないかと思はれる。



●最近巷では、している。高齢者にまつわる話をよく聞く。ーーー
争うに足らない年寄りが増えてきた
・威張り散らす年寄りが増えた。
ごめんの一言が言えないお年寄りが多い
・笑顔を忘れた年寄りが増えた。
街には、不機嫌なお年寄りが多すぎる。
大手企業にいたと自慢する割には、経営知識に乏しい高齢者が多い。
などなど

●一方、老害トラブルの実害も増えているという。ーー
・保育園の建設に反対する老人。
入院中に、看護師に当たり散らす高齢者
・歩道を自転車で走りながら、歩行者に怒鳴り散らす老人。
・注文品が届かないと、不当に抗議する高齢者。
などなど、
スーパーやコンビニでも、高齢者の理不尽なクレームが増えたという。
専門家は、高齢
者の孤独や,情報格差が、この要因と分析する。

いま日本には、それを裏ずける高齢者社会の悲惨な社会構造がある
・おひとり様世帯、600万
・要介護認定数600万人
・要介護老人、要支援者数56万人
・認知症高齢者数の予測、2025年に700万人
・認知症による行方不明高齢者数1万人
・情報に無関心な俗に下流老人と言われる貧困高齢者の格差問題
などなど

●これらは少子高齢化が進む中で、一挙に顕在化した最近の社会的
現象である。
政府としても、毎年増え続ける年金や医療や介護費用な
どの社会保障問題の
ほか、当面する新しい政策課題として 緊急の対
応を迫られているという。


●少子高齢化が進む中、なぜこのような問題が、次々に起きるのか。
政府や学会でも、ほぼ20年前から 政策課題として、様々な政策論議
がなされてきたが、
所詮、現実にはことが顕在化しないと施策にならな
いのが、政治
の常である。
初めて到来する高齢化社会の課題など、例えば10年前には年金不安
が、大きな政治問題になったことがある。 時の民主党政権下では
「100
年安心年金」
が、
誇大妄想だとわかって,国民は政治のいい加減さを学
んだ。


  
■「美徳の崩壊著しい日本」
あくまで私見だが、日本の高齢者社会が、かくも急激に悪化した
要因は、
1)情報に疎いため、世の流れについていけない高齢者が増えた事。
2)日本の家族制度が崩壊、高齢者のおひとり様世帯が増大した事、
最大の要因は、伝統的な日本の家族制度の崩壊にあると考えられる。

●「戦後日本の家族制度崩壊の要因と足跡の概要」

戦後の独立と経済の復興(昭和20年代),
日本の経済基盤の確立(昭和30年代)
・企業の拡大、集団就職、地方の若者の都会進出(昭和40年第代)
経済社会の世界化、世界第2位への台頭(昭和50年代)
・進む都会の一極集中化 ・核家族化の進展 ・地方の過疎化が進む
 
・バブルの崩壊(平成初年代) 
・2007年問題 団塊700万人の一斉退職問題 ・労働力減少の危惧
・失われた20年、・平成不況(平成3年~23年)
高齢者3460万人、年金医療介護費用 社会保障費の増大 
・日本の寿命世界一、成熟社会の到来(80歳以上1045万人)
・老乱の時代(おひとり様高齢者世帯600万)

     
●こう見てくると日本の家族制度の実態は、地方の過疎化や核家族化
によって、ほぼ崩壊に近い状況にあるとみていい。 
しかし一部の識者によると、大半の国民の意識は、
結婚してから子供を
出産し、夫婦の親と近距離に住むという 新しい3世代
同居が、まだまだ
健在するという意見も一部にはある。

でも、高齢者世代では、取り戻すことのできない現実的な現象が多発し
ている。 これは一時的な現象ではなく、少なくとも戦後の社会変革がも
たらした「日本の伝統的な家族制度の崩壊」と考えられる。

●私はこの20年間、ロングスティの仕事を通じて、タイの社会構造やタイ
の家
庭事情を目の当りにしてきた。
タイの一般家庭の経済事情は、決して日本ほど豊かではないが、ほとんど
の家庭が、ほぼ
3世代同居で、楽しく暮らしている。
2009年には 
タイ北部チェンマイ近郊のルアング村で、3世代が暮らす村
長のお宅に
ホームスティしたことがある。今にして思えば大変貴重な体験
だった。 それは、かつてみた小津安二郎監督や山田洋二監督の世界そ
のもの、ほのぼのとしたものである。

 
  
 
                      (ルアング村の体験)

■「タイの家族に学ぶ、心への回帰
●タイでは、伝統的な風習と現代的な習慣が混在しながら、独自の家族形態
が作られてきたという。古くから男が婚出して、女性が生家に残り、末娘が親を
扶養する習慣が現存する。
親族は日常の生産や消費活動を相互扶助しながら子供を躾け、老後は子供
が親の面倒を見る。 そして親は子供のためにできるだけ財産を残すと言う。

どちらが先か定かでなはないが、伝統的な日本の農村でも、嘗ては同じよな風
習があったと聞いたことがある。古くは、日本とタイがどこかで脈絡していたので
はないかと考えられる。楽しい妄想だが、これからの研究課題でもある。

現在アジアでは、タイは日本に次いで少子高齢化が進む
タイの都会地では、女性のほぼ8割が働く共稼ぎ家庭が多い。しかし伝統的な
家族制度は厳然と守られいるという。そして企業や政府の幹部に
女性の要職者
が多いのも、タイの大きな特色である。
その
のためかタイの家庭には台所がない。朝から、家族全員で外食するのが習
慣となっている。これも女性が働らくための生活の知恵なのだろうか。

   
 ●しかし日本では、かって美徳とまで言われた あの素晴らしい家族制度の
崩壊が危惧されている
。 戦後の日本では、殆どの家庭で自立と言う名のもと
核家族化が進んだとみていい。
子供の家族は都会に健在にもかかわらず、親は一人で地方暮らしという事例
が極めて多い。

いま日本で起きる「老乱の時代」の様々な悲惨な現象に触れるたびに、タイの
伝統
的な家族制度や、親子の心情の美しさに、格別心惹かれる。
そして、タイの人たちとのお付き合いを通じて、日本人が戦後経済の豊かさの
中で亡くしていった「
こまやかな人情や」、「親子の絆」といった心の大切さを、
改めて 伝統的なタイの家族制度から学ぶ事が求められ
ている様に思えてなら
ない。

 

  


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