■■■■■■北部タイの超豪華スパを満喫■■■■■■
中西英樹
タイ王国チェンライ市 ロングスティヤー
■■[北部タイの魅力」
●タイには一般の人とはかけ離れた階級の人がいる。また,海外からの観光
客も格安航空券やパック旅行で来る人ばかりではない。そういったお金持
ちを相手にする豪華施設がチェンライにもある。
●チェンライ県メーチャンにあるプーチャイサイ・マウンテン・リゾート・
アンド・スパはそういった高級ホテルの一つだろう。
チェンライ郊外の山の上にあり,眺望は最高、35室しかないがそれぞれ、
朝日や夕日が眺められるテラス付きの山小屋風の造りとなっている。
宿泊代は一泊一万バーツ。大学卒の初任給が7千バーツの国だから庶民が
泊まれるところではない。
●歴史のあるホテルではあるが、スパ(温浴施設を含んだリラクゼーション
環境)ができたのは最近らしい。このリゾートの豪華タイマッサージを無料
体験する機会に恵まれた。
値段のことばかりで申し訳ないが、90分コースで2400バーツ。
時折,今日は贅沢しよう、と温泉にはいったあと,タイマッサージにかかるこ
とがあるが、値段は1時間・100バーツである。2400バーツあれば24時間連
続で揉んでもらえる。それほど高級ということだ。
■■[狙いは,豪華スパで介護ロングスティ]
●どうしてこういった美味しい体験ができたか。
それは2007年11月に調印された日タイ経済連携協定(JTEPA, Japan Thai
EconomicPartnership Agreement)に関係がある。
この協定は主として、関税の撤廃、軽減を通して投資、貿易といった経済
関係を発展させようというものだが、その中にタイの介護士、スパセラピ
スト受け入れ可能性に付いて協議を継続、という項目があった。
インドネシアからはすでに看護師を受け入れているが、それと同じように
日本語ができる介護士をタイから日本に送り込む計画が進んでいる。
また協定には、ロングステイヤー誘致のための投資についても緩和措置が
盛り込まれている。
●タイ保健省では,日本からのロングステイヤー誘致策の一環として,日本人
向け介護施設の充実を考えている。
タイで日本語を話す介護士による介護が受けられますというのがウリだ。
すでに日本の大学、介護施設が保健省に協力を約束しているとのこと。
また医療設備の充実を図り、タイマッサージをロングステイの目玉にしよ
うと企画している。
●先般,タイ保健省ではチェンライ商工会議所と共催で、ロングステイヤー
誘致のため、チェンライに住む日本人ロングステイヤーの声を聞くという
会議を開催した。
初日はチェンライのワンカムホテルに、邦人約30名,タイ側関係者約130名
が集まってロングステイビザ、医療サービス、介護設備の整備状況、ある
いはスパ、マッサージに関して活発な議論が行なわれた。
2日目の企画として「最高級スパの無料体験」があり、これに参加したとい
うわけだ。
●下界を見下ろすサロンで特製ハーブティーを飲みながら、どういったコー
スにするかレセプショニストの女性と相談する。
何年か前までJALのフライトアテンダントを勤めていたというすらりとした
美人だ。自分はアロマティック・デトキシファイイング・マッサージを選ん
だ。「芳香・毒消し・按摩」と訳すのだろうか。
マッサージに香油を使うのだがラベンダーやレモングラスなどいくつかの
チョイスがある。
●まずお嬢さんが足を暖かいレモン水で洗ってくれる。着衣を全部脱いで,
不織布パンツ1枚となり、ベッドに横たわる。
体中に砂粒が混じったようなクリームが塗られる。ザラザラ感が気持いい。
粒胡椒入りバターを塗られた牛肉みたいだ。牛肉も気持いいのだろうかな
どと考える。シャワーを浴びてサッパリしたところで、マッサージが始ま
る。
タイ式、日本式指圧、ヨーロッパマッサージのミックスだという。
足から手、腰と香油を塗り伸ばしながら、丁寧に丁寧に全身を揉み解して
くれる。
スローテンポのタイ音楽が低く流れ、周りはラベンダーの香りに包まれる。
気が遠くなるように寝入ってしまうが、ツボを押されるとわずかに目覚め
る。
夢かうつつかというのはこういった状態をいうのではないだろうか。
時折、お嬢さんが低い声で「カンファタブル?」と囁いてくれるが、あま
りの心地よさに「ウウ、サバーイ(気持いい)」と答えるのがせいぜい。
タイマッサージにはワットポー式とチェンマイ式の2つの流儀があるとい
う。ワットポー式に比べてチェンマイ式は優しく、無理な力は加えない。
このマッサージはチェンマイ式を主体にしたものだろう。夢の90分はあっ
という間に過ぎ、体がすっかり軽くなった。
●高級マッサージを受けることが目的でタイにロングステイする、という
人は少ないかもしれない。
しかし,このマッサージをしてもらっているときの幸福感,終った後の満足
感はなんとも表現のしようがない。
よし明日から一日10バーツずつ貯金して,一年に一回は来てみよう,という
気になった。それだけの価値は充分にあると断言したい。
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