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■国を守るという事

2018-01-08 | ●日本の国防

■■■国を守るという事■■■■■■■■■■■■■■■■  
■「戦争のない国
●日本は、戦後73年の長きにわたり「戦争をしない国」を守り通してきた。
戦後73年、その間戦争をしなかった国は、世界(国連加盟193ヶ国)で
8ヶ国だけという。その国の名は、ーーー
・アイスランド
・フインランド
・スエーデン
・ノールウエー
・デンマーク
・スイス
・ブータン
日本

戦争をしなかった国は、アジアでは、
日本とブータンだけである
日本の場合、これは世界に誇るべき事実ではあるが、自主努力の成果と
いうよりも、敗戦後の戦力を持たない
国際的な約定体制の中で常に米国
の強力な傘に守られ続けてきた極めて好運な結果と見ていい。

その結果、いま日本の国民の8割が、戦争を知らないという恵まれた境遇
にあるが、その結果、「平和憲法」があれば、再び戦争はないという妄想
に犯される事になる。 
いわゆる「平和ボケ」 である。
韓国による竹島の略奪でも、中国による「尖閣諸島への不法上陸」でも、
国民
感情は、さしてわかない。だから相手方は、それを弱みとみて、よりつ
け込むんで来る。

昨年来、北朝鮮の弾道ミサイルが、何度となく発射され世界を驚かした。
特に核ミサイル搭載のICBMの実験では、トランプ米大統領の怒りは、す
でに頂点に達した感が
ある。それにより一蝕即発の危機的状況が続いた。
既に日本では、緊急非常体制がしかれ、全国に地対空誘導弾ペトリオット
が対峙
する。
やっと国民は、自主防衛の重要性に目覚めたというか、憲法9条の改正論
議にも関心が集まるようになってきた。 そして緊張のさなか平成30年を迎え
た。
 
■「新しい動き
●米朝衝突の危惧が高まる中で、ほぼ2年ぶりに南北協議が石門店で開催
された。そして北朝鮮の2月の平昌冬季五輪への参加が決まった。
しかし韓国が要求した北の非核化は、一歩も進まなかった。しかし米韓の定
例合同軍事演習は、五輪参加の条件として五輪後まで延長される。

結果は、五輪参加を餌にした北朝鮮側の巧妙な作戦勝ちである。米国を
はじめ日本や国連は、北朝鮮への制裁と圧力は、継続するとしたが、当面は
北の勝利とみる向きが多い。
大国米国はじめ世界を相手にして、ここまで冷徹に対処する度胸と頭脳プレ
イには、ほとほと感心させられるばかりだ。あの巨頭トランプさんも、傍観する
しかない。
しかし北朝鮮は、オリンピック期間を核ミサイル弾道弾の開発に充
てるのではないのかという疑いは尽きない、北朝鮮が非
核化を約束しない限
り、五輪後
対立の危機は再び訪れるとみていい。


(出所 防衛省)

■「いま問われる甘えの構造
戦後73年、特に北朝鮮情勢が台頭するなかで 果たして米国依存の国防
体制だけで、日本の国が守れるのかとの議論がたけなわ。
抑止力の意味から
も 正式に自衛隊を軍隊にするための 憲法9条2項の改正論議も
現実味を
帯びてきた。

戦後の日本は、国防を全て米国に依存したため、防衛費用の負担が少なく、
戦後の復興と経済に集中することが可能となり、世界第2位の経済大国に上り
めることができた。

その甘えの構造が、日本人の国防意識の喪失に繋がったと言わざるをえない。
そこには、戦争罪悪論からの反戦論議や自主防衛を阻んだ戦後教育の問題
もある。
 併せて戦後の外交力の不備も大きかったといえる。

いま北朝鮮のミサイルの脅威を目前にしながら、自主平和憲法さえあれば、
無謀な戦争も避けられると思っている人が多い。
自主といえば責任、責任を負
わずして安全を求める矛盾「何とかなるわ」といういい加減
さが、日本人の体質
の中に根強く存在する。

       
■「国を守るということ
いま世界は、国連を軸に協働することで共栄を目指す方向にある。そこには
当面 抑止力としての戦力はあったとしても、不戦、ひいては戦争のない世界が
共通の目標となる。しかし国境が存在する限り、国と国との諍いは、つきない。
特に、あの過酷な戦争と核被爆を実体験したわれわれ日本人としては、核不拡
散、非核保持は永遠の課題といえる。
自国防衛のための憲法論議にとどまらず、
目をアジアや世界の平和に向ける時だと思う。

●わたしは、20年近くを日タイ国際交流活動に費やしてきたが、そこで知りえた
事で
ぜひ、日本の若い人たちに伝えたい事がある。
それは、タイを始め多くの国の若者たちが、国の決まりとはいえ、祖国のために、
兵役
義務についているという事だ。 
兵役といえば、その国に住まう国民の義務として、いたって必然のように見えるが、
このような友好国の若者の姿をみて、今まで戦争と無縁できた日本の若者たちは、
果たしてどう思うのか、またこれからの祖国の防衛について、聞きたいと思う。


●因みに、世界で祖国防衛のための兵役制度(徴兵制)がある国家は、--・
・デンマーク
・フィンランド
・ノールウエィ
・ドイツ

・スイス
・オーストリア
・ロシア
・ギリシャ
・イスラエル(女子も)
・トルコ
・エジプト
・アルジェリア
・キューバ
・コロンビア
・シンガポール
・カンボジア
・ベトナム
・タイ・
・マレーシア(女子も)
・中国
・韓国
・北朝鮮

 
■「改めて考えよう
●日本は、あの大東輪戦争で230万人という膨大な同胞の犠牲により、今までに
ない自由を手にすることができた。しかし他国
の侵略から自国を守るという気概
の人は、極めて少ないように映る。
確かに日本の戦後の自由体制の下では
、義務的な徴兵制など、大きな異論が
あろう。 だけど激動する国際情勢の中、座して待つだけで、平和が訪れるほど
世界は甘くない。
徴兵制をとる国は、総じて隣国と国境を接する国が多い。やはり国境紛争が、後
を絶たない事の確証ととれる。地政学上から見て、海に囲まれた国は、比較的恵
まれているといっていい。
どもの社会同様、世界には不平等もあれば、経済や教育の格差も現存する。
そして時には、不理解や不疎通が生む国家間の衝突も出てくる。

●国防の目的は、直接侵略と間接侵略を抑止し、もし侵略があればこれを排除し
て、国の独立と平和を守る事である。 しかしそれ以上に頼もしいのが、
お互いの
国同士の人達による民間交流である。

世界の平和は、世界の国々共通、永遠の課題だ
しかし身近な北朝鮮問題や、竹島占拠問題や、尖閣不法侵入問題などまだまだ
異国間のトラブルが続く。求められるのは、国と国の理解もさることながら、両国の
国民同士の理解が、先行する。
先進国で、屈辱的な敗戦体験を持つ日本人としては、現実的な祖国防衛のあり方
を研究して行動に表すことがのぞまれる。
当面のアクティブアクションとしては、他国との民間の国際交流活動の拡大に尽きる。
若い人ばかりか、定年後シニアの皆さんにも、国際交流活動に参加していいただき、
民間の友好交流、情報交流を深めてほしい。

■「国防と軍事のデータ」(参考資料)

 

 



  
■「東南アジアの国防力の現状
タイをはじめ東南アジアの国々の政治は安定し、経済は
きわめて順調に発展の
過程にある。 ほとんどの国が、軍事的にも経済的にも米国との
協力関係にあり米
国のプレゼンスが大きい。  

●最近では、中国の南沙諸島問題もあり、各国とも空軍、海軍力の整備に力点が
おかれる。
経済規模の割には、どの国とも国を挙げて国防(抑止力)に力を入れて
いる様子がうかがえる。 
しかも、タイを含め若い人達の国防意識は、きわめて高い。 

東南アジアの軍隊の現況
 (項目)     タイ王国)      (ベトナム)    (カンボジア)     (マレーシア)   (シンガポール)
人口     6813万人   B8902万人    B1505万人      2700万人       500万人
●GDP名目   3457億ドル   1227億ド         132億ドル    2786億ドル     2598億ドル
           (27、3兆円)   (9兆7千億円)(1兆428億円)      (22兆円)       (20兆円)
軍事予算  1685億バーツ              1億千万ドル         45億4千万ドル 国予算の26%
●兵役        2年        2年            18ヶ月     志願制            2年 
総兵力    30,5万人    48,2万人      12,4万人    10,9万人      7,2万人
●陸上戦力    19万人  B41,2万人        7,5万人        8万人         5万人
●   戦車   283両       1115両          150両         48両         196両
●海上戦力   4,6万人     B  4万人   B 2800人           1,4万人     9000人
●  総隻数   119隻         74隻           11隻         52隻          54隻
●空軍戦力   4,6万人       3万人     1000人          1
,5万人       1,3万人
●  作戦機   165機         223機          24機          82機         148機
●  海軍機    39機
出所 2015年防衛省

 

 因みに日米両国の軍事力は   
(項目)     (日本自衛隊)   BB(米国
●人口     1億2699万人   3億2647万人
●兵役        志願制     NN 志願制
●総兵力       24,7万人   156,3万人
●陸上戦力    15,1万人    63,9万人
●戦車        850両      6242両
●海上戦力        33,6万人 20,4万人海兵隊
● 総隻数      115隻        255隻
●空軍戦力        4,7万人        34万人
●作戦機       374機       2485機
●海軍機        95機       1202機
(主な参考文献、平成24年防衛白書他)

 

 

 


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