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■■■国を守るという事■■■■■■■■■■■■■■■■■
■「戦争のない国」
●日本は、戦後73年の長きにわたり「戦争をしない国」を守り通してきた。
戦後73年、その間戦争をしなかった国は、世界(国連加盟193ヶ国)で
8ヶ国だけという。その国の名は、ーーー
・アイスランド
・フインランド
・スエーデン
・ノールウエー
・デンマーク
・スイス
・ブータン
・日本
●戦争をしなかった国は、アジアでは、日本とブータンだけである。
日本の場合、これは世界に誇るべき事実ではあるが、自主努力の成果と
いうよりも、敗戦後の戦力を持たない国際的な約定体制の中で常に米国
の強力な傘に守られ続けてきた極めて好運な結果と見ていい。
その結果、いま日本の国民の8割が、戦争を知らないという恵まれた境遇
にあるが、その結果、「平和憲法」があれば、再び戦争はないという妄想
に犯される事になる。 いわゆる「平和ボケ」 である。
韓国による竹島の略奪でも、中国による「尖閣諸島への不法上陸」でも、
国民感情は、さしてわかない。だから相手方は、それを弱みとみて、よりつ
け込むんで来る。
●昨年来、北朝鮮の弾道ミサイルが、何度となく発射され世界を驚かした。
特に核ミサイル搭載のICBMの実験では、トランプ米大統領の怒りは、す
でに頂点に達した感がある。それにより一蝕即発の危機的状況が続いた。
既に日本では、緊急非常体制がしかれ、全国に地対空誘導弾ペトリオット
が対峙する。
やっと国民は、自主防衛の重要性に目覚めたというか、憲法9条の改正論
議にも関心が集まるようになってきた。 そして緊張のさなか平成30年を迎え
た。
■「新しい動き」
●米朝衝突の危惧が高まる中で、ほぼ2年ぶりに南北協議が石門店で開催
された。そして北朝鮮の2月の平昌冬季五輪への参加が決まった。
しかし韓国が要求した北の非核化は、一歩も進まなかった。しかし米韓の定
例合同軍事演習は、五輪参加の条件として五輪後まで延長される。
●結果は、五輪参加を餌にした北朝鮮側の巧妙な作戦勝ちである。米国を
はじめ日本や国連は、北朝鮮への制裁と圧力は、継続するとしたが、当面は
北の勝利とみる向きが多い。
大国米国はじめ世界を相手にして、ここまで冷徹に対処する度胸と頭脳プレ
イには、ほとほと感心させられるばかりだ。あの巨頭トランプさんも、傍観する
しかない。しかし北朝鮮は、オリンピック期間を核ミサイル弾道弾の開発に充
てるのではないのかという疑いは尽きない、北朝鮮が非核化を約束しない限
り、五輪後対立の危機は再び訪れるとみていい。
(出所 防衛省)
■「いま問われる甘えの構造」
●戦後73年、特に北朝鮮情勢が台頭するなかで 果たして米国依存の国防
体制だけで、日本の国が守れるのかとの議論がたけなわ。抑止力の意味から
も 正式に自衛隊を軍隊にするための 憲法9条2項の改正論議も現実味を
帯びてきた。
●戦後の日本は、国防を全て米国に依存したため、防衛費用の負担が少なく、
戦後の復興と経済に集中することが可能となり、世界第2位の経済大国に上り
詰めることができた。
その甘えの構造が、日本人の国防意識の喪失に繋がったと言わざるをえない。
そこには、戦争罪悪論からの反戦論議や自主防衛を阻んだ戦後教育の問題
もある。 併せて戦後の外交力の不備も大きかったといえる。
いま北朝鮮のミサイルの脅威を目前にしながら、自主平和憲法さえあれば、
無謀な戦争も避けられると思っている人が多い。自主といえば責任、責任を負
わずして安全を求める矛盾「何とかなるわ」といういい加減さが、日本人の体質
の中に根強く存在する。
■「国を守るということ」
●いま世界は、国連を軸に協働することで共栄を目指す方向にある。そこには
当面 抑止力としての戦力はあったとしても、不戦、ひいては戦争のない世界が
共通の目標となる。しかし国境が存在する限り、国と国との諍いは、つきない。
特に、あの過酷な戦争と核被爆を実体験したわれわれ日本人としては、核不拡
散、非核保持は永遠の課題といえる。自国防衛のための憲法論議にとどまらず、
目をアジアや世界の平和に向ける時だと思う。
●わたしは、20年近くを日タイ国際交流活動に費やしてきたが、そこで知りえた
事でぜひ、日本の若い人たちに伝えたい事がある。
それは、タイを始め多くの国の若者たちが、国の決まりとはいえ、祖国のために、
兵役義務についているという事だ。
兵役といえば、その国に住まう国民の義務として、いたって必然のように見えるが、
このような友好国の若者の姿をみて、今まで戦争と無縁できた日本の若者たちは、
果たしてどう思うのか、またこれからの祖国の防衛について、聞きたいと思う。
●因みに、世界で祖国防衛のための兵役制度(徴兵制)がある国家は、--・
・デンマーク
・フィンランド
・ノールウエィ
・ドイツ
・スイス
・オーストリア
・ロシア
・ギリシャ
・イスラエル(女子も)
・トルコ
・エジプト
・アルジェリア
・キューバ
・コロンビア
・シンガポール
・カンボジア
・ベトナム
・タイ・
・マレーシア(女子も)
・中国
・韓国
・北朝鮮
■「改めて考えよう」
●日本は、あの大東輪戦争で230万人という膨大な同胞の犠牲により、今までに
ない自由を手にすることができた。しかし他国の侵略から自国を守るという気概
の人は、極めて少ないように映る。
確かに日本の戦後の自由体制の下では、義務的な徴兵制など、大きな異論が
あろう。 だけど激動する国際情勢の中、座して待つだけで、平和が訪れるほど
世界は甘くない。
徴兵制をとる国は、総じて隣国と国境を接する国が多い。やはり国境紛争が、後
を絶たない事の確証ととれる。地政学上から見て、海に囲まれた国は、比較的恵
まれているといっていい。
私どもの社会同様、世界には不平等もあれば、経済や教育の格差も現存する。
そして時には、不理解や不疎通が生む国家間の衝突も出てくる。
●国防の目的は、直接侵略と間接侵略を抑止し、もし侵略があればこれを排除し
て、国の独立と平和を守る事である。 しかしそれ以上に頼もしいのが、お互いの
国同士の人達による民間交流である。
●世界の平和は、世界の国々共通、永遠の課題だ。
しかし身近な北朝鮮問題や、竹島占拠問題や、尖閣不法侵入問題などまだまだ
異国間のトラブルが続く。求められるのは、国と国の理解もさることながら、両国の
国民同士の理解が、先行する。
先進国で、屈辱的な敗戦体験を持つ日本人としては、現実的な祖国防衛のあり方
を研究して行動に表すことがのぞまれる。
当面のアクティブアクションとしては、他国との民間の国際交流活動の拡大に尽きる。
若い人ばかりか、定年後シニアの皆さんにも、国際交流活動に参加していいただき、
民間の友好交流、情報交流を深めてほしい。
■「国防と軍事のデータ」(参考資料)
■「東南アジアの国防力の現状」
●タイをはじめ東南アジアの国々の政治は安定し、経済はきわめて順調に発展の
過程にある。 ほとんどの国が、軍事的にも経済的にも米国との協力関係にあり米
国のプレゼンスが大きい。
●最近では、中国の南沙諸島問題もあり、各国とも空軍、海軍力の整備に力点が
おかれる。経済規模の割には、どの国とも国を挙げて国防(抑止力)に力を入れて
いる様子がうかがえる。 しかも、タイを含め若い人達の国防意識は、きわめて高い。
■東南アジアの軍隊の現況■
(項目) (タイ王国) (ベトナム) (カンボジア) (マレーシア) (シンガポール)
●人口 6813万人 B8902万人 B1505万人 2700万人 500万人
●GDP名目 3457億ドル 1227億ド 132億ドル 2786億ドル 2598億ドル
(27、3兆円) (9兆7千億円)(1兆428億円) (22兆円) (20兆円)
●軍事予算 1685億バーツ 1億千万ドル 45億4千万ドル 国予算の26%
●兵役 2年 2年 18ヶ月 志願制 2年
●総兵力 30,5万人 48,2万人 12,4万人 10,9万人 7,2万人
●陸上戦力 19万人 B41,2万人 7,5万人 8万人 5万人
● 戦車 283両 1115両 150両 48両 196両
●海上戦力 4,6万人 B 4万人 B 2800人 1,4万人 9000人
● 総隻数 119隻 74隻 11隻 52隻 54隻
●空軍戦力 4,6万人 3万人 1000人 1,5万人 1,3万人
● 作戦機 165機 223機 24機 82機 148機
● 海軍機 39機
(出所 2015年防衛省)
■因みに日米両国の軍事力は
(項目) (日本自衛隊) BB(米国)
●人口 1億2699万人 3億2647万人
●兵役 志願制 NN 志願制
●総兵力 24,7万人 156,3万人
●陸上戦力 15,1万人 63,9万人
●戦車 850両 6242両
●海上戦力 33,6万人 20,4万人海兵隊
● 総隻数 115隻 255隻
●空軍戦力 4,7万人 34万人
●作戦機 374機 2485機
●海軍機 95機 1202機
(主な参考文献、平成24年防衛白書他)
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