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■■■■■■■■■日本の昭和にありがとう■■■■■■■■■
「なぜ日本は戦争をしたのか」
●戦後65年、終戦記念日の8月15日がやって来た。
この戦争で、われわれは、300万人を超える日本人同胞を失った。
毎年、それなりに感慨にひたるが、
いつもの事ながら自問するのは「なぜ日本人は戦争をしたのか」
ないでいる。
●そんな時、解決の糸口を探る本に出くわした。
「昭和16年夏の敗戦」 猪瀬直樹著 中公文庫である。
太平洋戦争開戦の4ヶ月前「最良にして最も聡明な逸材」の若者
たち平均年齢33歳が、外地や全国から集められ内閣総力戦研究所
で模擬内閣を組閣し動き出したドキュメントだ。
・プロローグ
・第一章 三月の旅
・第二章 イカロスたちの夏
・第三章 暮色の空
・エピローグ
・巻末対談 日米開戦に見る日本人の「決める力」
勝間和代VS猪瀬直樹
●気鋭の経済ジャーナリスト勝間和代さんは、
「空気で物事が決められていく。日本の意思決定のやり方は戦前
と変わらないのかも知れない」と読後感を語っている。
●戦前から日本では総じて、政府やお上に疑いなく従う習性があっ
たように思う。
しかし国民主権の戦後も、残念ながらこの傾向は続く。
ある評論家は「日本人の平和ボケ」と警鐘を鳴らしたが、考えさ
せられる事象である。
「アジア、植民地からの独立」
●この日本の敗戦を機にアジアでは、インドネシアはじめラオス、
カンボジア、ビルマ(現在のミヤンマー)が、オランダ、フラン
ス、英国の植民地から独立に向けて動き出しそれぞれ独立を勝ち
とった。
いろいろ評価は分かれるが、日本の戦争が独立の契機になっただ
けに東南アジアの国々では、日本に親愛の情を寄せる人たちは、
極めて多い。
●タイは周辺諸国が欧米の大国に征服され植民地になる中,太平洋
戦争でも、毅然と孤高と独立を誇り高く守り通してきた。世界で
も稀有な存在だ。
そして今年、日タイ修好122周年を迎えた。日本との友好関係は
既に6世紀に及ぶ。
●日タイ国際交流活動もいまや佳境にある。
特に日本の定年シニアのタイロングスティは,チェンマイを基点に
2000年来、 既に数千人
が非日常のタイ生活文化をエンジョイしている。
「日本の民主化と驚異的な復興の足跡」
●敗戦の日本は、連合軍(GHQ)の占領下におかれた。
・戦争犯罪の裁判、
・戦争反対者の釈放、
・治安維持法の廃止
・自由に政治活動ができる民主主義の導入、
・思想の自由が保障された。
さらに、
・教育の民主化、
・女性の解放による参政権の付与、
・労働組合の推進など
民主化が進み、戦後の復興は驚異的に進展した。
●戦後すぐに生まれた団塊世代はざっと700万人、おりしも定
年退職のさなかにある。この世代は戦後成長期の日本にあって
中心的な役割を担い、世界第2位という驚異的な経済成長に大
きな貢献を果たすことになる。
●因みに65年前の敗戦時の日本の平均寿命(男性)は、わずか24歳
であった。65年後の平均寿命は男子79歳、改めて平和のすばら
しさを考えさせられる数値である。
「戦後65年、改めて昭和を検証したい」
●太平洋戦争の体験世代は、既に80歳台をこえ毎年逝く人たちが
増えてきた。そして日増しに昭和の風化がすすむ。
次世代の人たちに昭和を正しく伝承するのは、まさしく昭和体験
を持つシニア世代の役割だろう。
この機会に改めて昭和を検証し「日本の昭和にありがとう」
ご苦労様」と伝えたい。
●最近、戦争と昭和に関する感動の名著に出合った。皆さんにもお
勧めしたいと思う。
▼「昭和16年夏の敗戦」猪瀬直樹著 中公文庫 648円
▼「新聞と昭和」朝日新聞「検証報道」取材班 朝日新聞出版 2300円
▼「大本営が震えた日」吉村 昭著 新潮文庫 590円
▼「かくて歴史は始まる」渡部昇一著 三笠文庫 648円
▼「図解、太平洋戦争」 後藤寿一監修,西東社刊 720円
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