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■「タイの情報が消えた」
●昨年末来、タイや海外ロングステの情報が 日本の表舞台から消えた。
なぜか。 タイやアジアの情報に関心を持つものにとって、いささか残念
でたまらない。
●考えられる理由としてはーーー、
・世界を揺るがした米国大統領選挙と、トランプ大統領の登場。
・英国のEC離脱と、その後の欧州情勢、英仏の首脳選挙など
●次いで、アジアでは、
・韓国大統領逮捕のスキャンダル、
・北朝鮮の核ミサイルの実験問題
・米国の巨大空母群による威嚇行動
・中国習近平主席の訪米、その中での米国のシリアへのミサイル攻撃
・そして、新しい韓国大統領の選出
●日本国内では、
・恥ずかしながら森友学園問題が、3月の予算国会を連日揺すった。
・そして政治の論点は、安部一強を背景に戦後最大の課題である、
自衛隊を戦力とする 憲法9条3項の加憲が討議されるという予測を裏
切って、特区にまつわる加計学園問題がもつれにもつれて紛糾し 何
とか会期を終えた。
結果、与党は大幅に支持率を落とし、東京都議選を目前にして、手の
打ちようのない醜態をのぞかせている。
●これがわずか6ヶ月余りの日本と、周辺諸国の慌しい動静だった。
核ミサイル実験をにおわす北鮮と 原子力空母群を日本海へ派遣する
米国が直接対峙するという前代未聞の緊迫した国際情勢の中では、ご
く日常的なタイやアジアの情報は、埋没しかねない状況だったと推測す
るしかない。情報バリュウ的に言えば、判断が分かれるところだが いい
意味でも悪い意味でも、話題性に欠ける情報が多かったといっていい。
■「情報の核心」
●また今回の安倍内閣の支持率低落で、わかったことがある。
それは、webサイトをはじめ新聞やテレビなど、毎日配信される膨大な
情報の中で、情報の受け手である多くの日本の民衆が、清濁混じった
情報の中身をよく選別して、政治判断しているという賢明な事実結果で
ある。
●私のように政治的に中立の者が見ても、最近の新聞やテレビ報道の
傾向化は目に余るモノがある。
敢えて言えば、最近の朝日など新聞系列の反自民(反安倍)の報道は、
確かにおかしい。
報道をする目は、常に是々非々であってしかるべきだが、坊主憎けりゃ
袈裟まで憎いという極端報道が多すぎる。
それを指摘した世の識者達は、たちまちこの陣営から集中攻撃にあい、
何時ぞや右翼の扱いにされるという図式も横行している。まさに情報権
力の不法行使と言っていい。
●今回の森友学園問題にしても、今回,助成金詐欺容疑で検察の家宅
捜査の手が入った。にも拘らず、前理事長は,これは現政権の意図だと
反発のインタビュを、テレビ報道で、自慢げに語った。
それを、解説なしで放映するテレビ局の意図は一体何だったのか。
これを見た人は、政権の意図が働いて 前理事長に強制捜査の手が伸
びたと誤解するのではないかと危惧する。
意図してこれをそのまま放映したとすれば、テレビ局の責任は重い。
●累積部数300万部と言われる名著 戸山滋比古著「思考の生理学」に
よると、「情報のメタ化」の項目で、メタ・ニュースとしての第2次情報は、
いわゆる解説とか要約の必要性と、情報として発信する意図と責任ある
解説が、極めて重要である事を指摘している。
●私どもが配信するWebサイトでも、発信は自由だが、おのずと自己主
張したり、一次情報を配信する場合には、当然 公序良俗の自己責任が
求められる。この意識なしで 自由空間のWebサイトを利用する事は、許
されない。
■「情報の自由」
●日本では報道と情報の自由が、国民の知る権利として憲法で保障さ
れている。 日本では他人に迷惑をかけない限り、ほぼ自由に情報が扱
える。いま85歳を超える日本の高齢者は、戦争中の言論統制の厳しさを、
子供心に知ってはいるが、それを除くほとんどの日本人は、戦後70数年
を自由に生活し、情報の価値についての認識が 極めて希薄になってい
ることは否めない。
■「悲しい ある出来事」
●一昨年には、こんなことがあつた。
2015年のタイの軍事クーデター後、京都大学のタイ人準教授が 祖国
の軍事暫定政権について、批判的な論文を発表した。
しばらくして,タイの軍事政権は、そのタイ人準教授の日本滞在ビザを
剥奪することを伝えてきた。 これは、実質的な帰国命令に等しい。
生命の危機を感じたタイ人準教授は、日本政府に亡命を申請し、保護
を求めたという。
●実は、その顛末が、京都新聞朝刊に詳しく報道された。私どもも、そ
の記事を要約して当時のJTIROメールマガジンに日タイ関蓮ニュース
の一項目として取り上げ、国内外の関係先約1000件に配信した。
その翌日、在日タイ政府の在日出先機関から連絡があり 亡命タイ人助
教授の記事を出さないで欲しいという、暫定政府の要請を伝えてきた。
●タイ国は一見、自由な報道環境に見て取れるが、暫定軍事政権の施
策に反する報道は、いまも厳しく管制規制されている。
但し日本人が単に旅行したり、長期滞在することについては、軍事政権
の施策に反しない限り全く問題はない。但し現地タイでの反政府的言動
やWeb配信や行為は厳に謹んでほしい。
■「日本の恥部」
●一方日本では、報道や情報は全く自由である。しかしこのところ政府
内情報を起因にして、国を揺るがすような告発事件が続いた。
昨今の日本の政情とその施策に反する元官僚の発言や度重なる不可
解なリークなど、貴重な国会論議が何ヶ月もストップした。
●情報や報道の自由は素晴らしい事だが、逆にそこには自由すぎる情
報と報道を危惧する現実があった。
特に一部の発言や情報には、裏ずけがなかったり、相手の誹謗中傷の
ために使われたり、政争の具になったり、報道や情報の自由が 無責任
な自己防御のツールに悪用されるケースが多かった。
今回の森友学園問題や、次いでの加計学園問題など、自由国家として
は、まだまだ情報に未成熟な日本の恥ずかしい側面が、あらわに 露呈
する結果になったと言っていい。
■「新しい取り組み」
●今回のブログの主題は、タイの情報が最近少なくなった理由を探った。
主要な情報媒体(マス媒体)の新聞・テレビは、常に最新の話題情報を
取り上げて報道する事になる。
そのために この6ヶ月は、日本の話題報道で連日ほぼ独占され、タイの
情報は 阻害されたとみていい。 いやタイには、取り上げるべき大きな情
報がなかったためかも知れない。
●最新の調査によると、65歳以上の高齢者のインターネット利用率は72
%を超えた。 情報収集の手段は インターネットをはじめ、格段に増えて
きた。
情報とは、本来こちらから進んで受信して読み解くもの、多くの情報を収
集し解読する事によって、物事の核心に迫ることができる。そして、読み
手としても、読解力を高める事によって、たれでも事の真相に迫る事がで
きる。
●新聞やテレビなど限られた既存情報に依存する時代は、もう終わった。
いままさにインタネット時代である。
こちらから能動的に情報を求めたり、それにより消費行動を起こしたり、あ
えて情報発信を試みたり、情報を求める事で、新しい時代との出会いが可
能になる。敢えて言えば、やるかやらないかで自己の情報体質が変わる。
●それほど情報の世界は、身近でありながらも奥深く 、魅力に溢れている
と言つていい。新しい情報の世界が ごく至近にあるという事を改めて認識
して欲しい。
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