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■■■■■■■■■■日本の緊急課題■■■■■■■■■■
■■「ウクライナ侵攻問題」
●先月下旬、突然起こったロシアの一方的なウクライナ侵攻は、その
後、後方支援なきウクライナ市民自衛の中で、世界挙げてのロシア非
難と経済制裁の波がおこり、ロシヤとウクライナの停戦協議が始まつ
たところだ。
今回の問題は、ロシアとの北方四島問題を抱える日本にとって、他山
の出来事として見過ごす譯には行かない。ロシアのウクライナ侵攻や
その後の経緯の詳細は、毎日の報道番組に譲るとして、この際、この
ロシアの愚行から見て取れる日本人として見逃してはならない課題と
視点について、改めて提起したい。
●「ロシアの実態」とは?
私は外交や国際問題の専門家ではないが、戦後昭和から約70年に亘
り直接この目でロシヤの実態を見てきた。いまここに来て一番の疑問
は、ロシアがこの時期に世界の大半を占める自由諸国の意向を無視し
てまで、何故ウクライナに無謀な侵攻を行ったのかという事である。
⬛️「ロシア周辺諸国の状況図」
●いま世界のほとんどの報道機関は、正確なロシアの意向を図りあぐ
ねている。出てくる話は、全て憶測の域を出ないと言われる。
2014年のクリミア併合以来、ロシアではそれが快挙と囃され、一方
のウクライナでは、ロシアを無法者とする評価が国民の間で醸成さ
れそれが今回のウクライナの国を挙げての抗戦体制になったとする
見方が強い。
●ある最近報道によると、ロシアは、ウクライナのここまでの徹底抗戦
を予測していなかったと言う。加えて一方では世界挙げての金融制裁や
貿易圧力など、大勢を占める世界の金融市場からの締め出しは、至近に
ロシア経済を大きく圧迫することになり、寧ろロシアの方が逆に早く収
束を図りたいとする節が見え隠れするという見方もある。
KGB出身のプーチン大統領の鋭い読みが、今回は大きく読み違えたと
する論調も出てきた。
●ここから読みとれる事は、ソ連崩壊後、欧米の安全保障の枠組み
の仲間入りを目指して来たウクライナの決意は、いまも決して変わ
らないという事だ。
「ロシアから弟、呼ばわりされるのは、もううんざりだ](名越健朗)
これがウクライナの人達の偽らざる本音と言っていいのではないのか。
⬛️全国紙のウクライナ関連記事ヘッドライン」
●去る2月28日と3月1日の全国紙(産経、日経)
「ウクライナ関連記事」のヘッドラインを収録したもの
・ウクライナ抗戦、想定以上(産経)
・EU「平和主義」転機(産経)
・国連、対露非難決議採択へ、機能不全の安保理に代わり(産経)
・対露制裁、中立国スイス(産経)
・停戦対話。継続探る(産経)
・露、ウクライナと停戦交渉、侵攻継続(産経)
・核部隊が戦闘準備(産経)
・世界を敵に回した暴君(産経)
・EU.武器資金を供与、ウクライナに576億円(産経)
・危険な賭け、プーチン敗北の道(米国アーサー・ハーマン氏)(産経)
・露が核威嚇、米は非難(産経)
・対露外交、転換辞せず(産経)
・露と停戦交渉で合意、第2の都市市街戦(産経)
・決済網、露を排除、米欧制裁(産経)
・露GDP数%消失、金融制裁の発動(産経)
・独も武器支援、方針一転(産経)
・ゼレンスキー大統領、評価上昇、ネット駆使し独立守る(産経)
・独、国防費を大幅増(産経)
・スポーツ界、露排除続々(産経)
・露、ウクライナ停戦難航、近く再協議、露軍、首都へ車列(産経)
・中国「望まぬ状況」ロシアの侵攻(日経)
・「ロシアの核戦力準備非難」国連総会決議案、軍撤退求める(日経)
・「銀行、取り付け騒ぎの恐れ」ロシア金融制裁の影響(日経)
・世界経済、ロシア排除加速、中国の対応焦点に(日経)
・ロシア20%に大幅利上げ、ルーブル最安値更新(日経)
・抗議デモ、欧州動かす、独10万人(日経)
・停戦巡る対話始まる、ロシア・ウクライナ成否不透明(日経)
・ロシア暴走。中国の誤算(日経)
・ロシア、信用危機に直面、債務不履行(日経)
・G7「制裁、更なる行動」(日経)
・プーチン政権重ねた「嘘」(日経)
・銀行には長蛇の列、輸入品、連日値上げ(日経)
・ウクライナ、米兵器が支え、持ち運び型ミサイルが効力(日経)
■■2)「日本の自衛構想」
●此処に至って私たちは日本人として今回のロシアのウクライナ侵攻
をどう読み解くか。極めて重要な問題になってくる。
まず今回のウクライナ侵攻を単なる欧州の2国間の問題とするか。
はたまた之を他山の石として、日本の置かれている国際環境を もう
一度見直して議論するかが問われていると思う。
よくよく見れば、幸いにも日本は敗戦国にも拘わらず、戦後73年間
もの間、米国の傘の元(保護)で平和に過ごしてきた。しかもほとん
どの国民は、いまもこの平和の在りかは、日本の「平和憲法」のお陰
と信じて止まないでいる。
●そこで改めて日本の置かれている現実世界に目を転じて欲しい。
日本は戦後すぐ戦争終結のどさくさに紛れて
・ソ連(ロシアの前身)から「北方四島」を強奪された。
・後に日本海の自領「竹島」を隣国韓国に占領され略奪された。
・そして 東シナ海に面する沖縄県「尖閣諸島」では,毎日のように
隣国中国の沿岸警備艇や戦闘機が、自国領を勝手に名乗って領海
侵犯を繰り返している。
●これに対し歴代の政府は、話し合いで平和裏に解決すると言いなが
ら未だ解決しないでいる。手をこまぬいているとしか思えない。
この考え方や対処の是非について、これを是とする政党や国民は、致
し方ない事として半ば放擲に近い態度に執着してきた。この数十年間
真摯にこれと対応する政府や国会議員の話を聞いたことがない。
世界はこれを見て「平和ボケの日本人」と揶揄する声が多い。それだ
けに今回のロシアのウクライナへの無謀な侵攻は「平和ボケ日本」に
対する確かな警鐘とみる。
起きない事が確かに起きるという警告として、しかと肝に銘じたい。
■日本自衛の核心」
●今回のウクライナ問題に関連して日本の自衛に関するウクライナ人
評論家の著書が紹介された。「日本人への警鐘」と言っていい。
『自由を守る戦い、 日本よ、ウクライナの轍を踏むな!』(一部要約)
著者アンドリー・ナザレンコ(明成社)
著者の経歴 1995年 ウクライナ東部のハリコフ市生まれ。
2013年11月~2014年2月、新欧米側学 生集団による国民運動に参加。
2014年8月来日。大学卒業後、日本企業勤務の傍ら言論活動を展開。
(著書の要旨)
● 国の防衛を他国に委ねる危険性、
侵略という恐ろしい体験をした私は、日本の方が次のような発言をする
のを聞いて非常に驚いた。
「軍隊をなくして隣国の脅威にならなければ、攻められる事はない」
「どんな争いも平和を訴え、話し合いさえすれば解決できる」
「集団的自衛権を認めたら、他国の争いに巻き込まれるから 危険だ」
こんな主張をする方々には、ぜひウクライナの辿った道を学んで欲しい。
●ウクライナは核兵器を放棄し100万人の軍隊を5分の1の20万人に縮小、
大国の対立に巻き込まれないよう軍事同盟にも一切加盟しなかった。
さらに兵器をロシアに譲る代わりに、ブダペスト協定書という国際条約
を結び、ロシア、アメリカ、イギリス、フランスがウクライナを守ると
いう約束を交わした。
ところがその当事者ロシアによって侵略された(2014年クリミア半島強奪)
●他国との条約がいかに当てにならないものであるか、
自国の防衛を他国に委ねることがいかに危険であるか。
ウクライナの失敗が、このことをハッキリと物語っている。
条約が破られたら国際社会が何とかしてくれると期待している日本の
方は多い。しかしウクライナが侵略を受けた時に一緒に戦い守ってく
れる国は一切なかった
当時のアメリカはオバマ政権、ロシアの侵略を口先で批判するばかり
で、具体的な行動は何も起こさなかった。
ウクライナばかりではありません。チベットもウイグルも香港も侵略
や弾圧によって、人々の自由が理不尽に奪われていることに対して
国連は批判こそすれ行動は起こさない。
●尖閣はアメリカが守ってくれるから大丈夫、これも危険な考え方だ。
アメリカに合致しない限り行動を起こすこと はない。
以前出会ったある日本人は、自分の息子が戦争で亡くなるのは嫌だから、
アメリカ人が戦えばいいという。
「戦いもしない日本人の代わりに、アメリカ人が血を流して戦わなけれ
ばならない道理がどこにあるのか。米兵にも家族があり故郷がある。」
他国のために死にたいと思っている人など一人もいない。
「日本を守る主役はあくまでも日本人であり、 アメリカは、その支援を
する立場であることを忘れてはならない」
(出所:渡部亮次郎ブログ)
●そのためには、まず国民の国防意識を高める啓蒙が急がれる。
日本は地政学的に四方を海にかこまれて大変高度な位置性にある。
しかし
・東にロシア、
・北に韓国、
・西に中国
と一見、親しい隣国ではあるが立場を転ずれば、人の領土を勝手に
略奪してその後、見て見ぬふりをする 隅に置けない腹黒の僚国でも
ある。
●次いで国の国防政策の考え方を根底から変えねばなるまい。いや
変えさせねばなるまい。そのために国民としてできる事は、まず次
の国勢選挙で、平和憲法の改憲と自主防衛の国防政策を進める国民
政党と人材を選ぶ事だろう。今こそ 国民による政治改革を通じて、
日本の真の平和を構築する時が来たと思う。
大東亜戦争が終わって既に73年 今は亡き石原慎太郎や五木寛之さん
の戦争を知る戦中後期の人達が, 日本の全人口の4%を切りつつある
いま、戦争の恐ろしさを体感で語りうる世代が全滅の危機にあると言
っていい。
私も戦中後期世代の一人として、戦争体験を通じていかにすれば日本
の平和が維持できるか、進んで提言していきたいと考えている。(山)
■■■■■■■■■■■参考資料■■■■■■■■■■■
⬛️⬛️賢人が予測する世界10大リスク」(2022)
■■2022年度、日本の国家予算の全容」
■■「日本の防衛予算の推移」
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