■■■■■■「日本と世界の最新医療事情」(特集)■■■■■■■
■「日本の医療費」
■「日本の医療費」
●2012年の日本の国民医療費が、4年連続で過去最高を更新し37兆円を
超えた。高齢化により、70歳以上の医療費が17兆円 全体の45%を占めた。
高齢者1人当たりの医療費は年間80,6万円。70歳未満は17,9万円だった。
超えた。高齢化により、70歳以上の医療費が17兆円 全体の45%を占めた。
高齢者1人当たりの医療費は年間80,6万円。70歳未満は17,9万円だった。
■「医療費の削減努力」
●現在75歳以上の医療費は税金が5割、現役世代の負担が4割、高齢者が
1割を負担している。
高齢者人口が毎年伸びるおりから 高齢者医療費をいかに削減するかは、当面
の大きな政治課題だが、その対策として厚生省は、
・入院日数の短縮
・単価の安い後発医薬品の使用促進で30%(現在23%どまり)の達成をめざす。
■「TPPと医療問題」
●いまTPPの貿易自由化で問題になっているのが、医療と農業だ。
特に医療ではTPPによって世界に冠たる国民皆保険制度が崩れるのではないか
という危惧がある。このあたりは、国益を前提にした安部政権のTPP導入の対米
折衝に期待したい。
特に医療ではTPPによって世界に冠たる国民皆保険制度が崩れるのではないか
という危惧がある。このあたりは、国益を前提にした安部政権のTPP導入の対米
折衝に期待したい。
■「自由診療の世界の現状」
●自由診療が主体の海外の国々では、日本と異なり、手術などの治療費が非常
に高いという話をよく聞く。こういう話を聞けば聞くほど、国民皆保険制度が充実し、
医療費負担の安い日本に生まれてきてよかったと感謝している。
に高いという話をよく聞く。こういう話を聞けば聞くほど、国民皆保険制度が充実し、
医療費負担の安い日本に生まれてきてよかったと感謝している。
●例えば国民一人当たりの年間受診回数は、日本は21回、しかし欧米では日本
のほぼ4分の1しか受診しない。少しぐらい具合が悪くても病院にはいかない。
その理由は医療費が大変高いからだ。1回あたりの総医療費を比較すると、
・日本 7000円
・米国 6万2000円
・スエーデン 8万9000円
●入院日数で見ると、日本は平均33,5日だが、米国は7,8日と短い、
但し日本の場合、福祉の遅れから、患者の帰る場所がなく仕方なく社会的入院に
なっているという説もある。
なっているという説もある。
面倒を見てもらえないお一人高齢者の入院が増えているという実態もあるという。
●その結果日本は世界一安い医療を平等に受診できるが、日本の医療は患者が
多く、医師が少ないので外来診療ではいつも待たされ、診療時間が短いという不満
も募る。
多く、医師が少ないので外来診療ではいつも待たされ、診療時間が短いという不満
も募る。
逆に欧米では、患者が少ないので診察に十分な時間がとれ 患者の満足度は高い。
そこで、その海外の医療費と救急費用の実態を調べてみた。
■「世界の治療費の実態」
(世界の都市名) (救急車費用) (盲腸手術総費用)
●ハワイ・ホノルル 公営5万1780~6万7980円 256万円
●ロスアンゼルス 公営4万5900円 162万円~216万円
●バンクバー 公営5万8800円 110万円
●ロンドン 0円 130万円~173万円
●ウィーン 民営1万9500円~2万4400円 127万3500円
●ローマ 0円 121万7600円
●アテネ 0円 113万6500円
●ゴールドコースト 公営9万 700円 102万1100円
●パース 民営5万8200円 40万円~102万円
●マドリード 0円 101万4400円
(出所:トリップアドバイザー2012)万円以下省略
●タイ在住のロングスティヤーは、日タイ2国間協定により、現地での診療に際し、
日本の健康保険が適用され使用できる。
「日本の医師の分野別実情」(専門別医師数)
●外科 19144人
●総合内科 14647
●消化器病 14204
●整形外科 14188
●小児科 10972
●一般病院連携精神医学 374
●新生児 周産期 362
●生殖医療 307
●熱 傷 197
●レーザー 164
「日本の医師の働き方の実情」
●開業医 かかりつけ医として地域住民の健康を管理
●在宅診療医 在宅高齢者介護医療に24時間体制で従事
●学校医
●自由診療専門医
●海外ボランティア医
●フリーランス医
●勤務医 病院勤務--
●産業医
●麻酔医
●介護施設勤務医
●海外勤務医 大使館勤務など
●船 医
●防衛医官
●画像診断医
●研究医 診療をしない医師--
●監察医
●医系技官
●製薬会社勤務医
■「日本の医師の働き方別実像」
●いま日本では一部地域や一部の診療科目に偏り勤務医が足りないと言は
れる。厚生省調査では、現在の医師数は約29万5千人でODCD加盟先進
国の中では、人口1千人当りの医師数からすると、平均3,2人が日本は2,2
人の最低クラスの「医師不足国」である。
れる。厚生省調査では、現在の医師数は約29万5千人でODCD加盟先進
国の中では、人口1千人当りの医師数からすると、平均3,2人が日本は2,2
人の最低クラスの「医師不足国」である。
そのために救急患者のたらい回しとか、病院の閉鎖、医師不足による医療崩
壊が続出している。
壊が続出している。
■「患者が求める医師像」
●一般に患者側は
「自分では判断できない体の異常の相談にのってくれるお医者さん」、
「持病など、ある程度チェックしてくれるお医者さん」
「持病など、ある程度チェックしてくれるお医者さん」
と言う二つの役割を、かかりつけの医師に期待するという。
●患者側からすると、
常に頼れる先生、信頼できる医師が求められていると思う。
日野原先生のように、総合的な診察能力のある診療医が,求められているといって
いい。そのためには、患者側が、医療の常識的な知識や医療情報をよく学び、医師
と共に歩む姿勢が求められる。それによって初めて患者と医師との信頼関係が生まれ
てくると思う。
■「見えてきたシニアの課題」
●このように見てくると、世界に誇る冠たる国民皆医療制度と先進の医療技術を
持つ日本にありながら、急速に進む高齢化と社会保障制度の成熟化の中で、いま
新しい見直しが迫られいることがよくわかる。
なんとも幅広く、しかも奥深く、難しい問題が山ほどある。
●ひとつ医療を取り上げても、
・医師と患者の問題、
・医師不足問題
・先端医療問題、
・介護医療の問題、
・社会診療制度の問題、
・TPPの行方,
・社会保障の問題など、
●しかし、それだけに、殆どのシニアは、静かに安全に、いままで同様に、いい治療
を受けられる事を秘かに願っている。
しかし、その高齢者の数が3000万人を超えてくると、国としても、財政上もそうは
行かなくかりつつある。それをどう国民に伝え、理解してもらい 協力を求めるか、
なかなか骨の折れる問題だ。
●このような医療の問題をなんでも政治の問題とか、医療現場の問題とかにしない
で、シニア共通の課題として討議したり、協力したり、協働したりして解決していくこと
が出きれば、世界的な先進シニア国家として、素晴らしと思う。
JTIROでは、ロングスティヤーのための情報交流サイトとして、今後もシニアの医療
問題を積極的に取りあげてゆく方針だ。
●そして何よりもその前に、シニアの皆さんに、なるべく医療のお世話にならないよう、
まず「シニアの健康」をいかに創りだすか おひとりおひとり、もう少しの気配りと努力を
お願いしたい
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