暮らしの差し色

慢性腎臓病の夫と二人、静かな生活です

亡父の思い出は浄化されるか

2017-09-08 23:42:19 | 日記
トイレにいたとき、壁に大きな音がした。

とっさに、あることと結びついて音に怯えた。

父の生前のこと、私がまだ実家に一緒に住んでいた頃、父は腹を立てたときに、壁を力強く何度も叩いて、八つ当たりをすることがたまにあった。

大きな乱暴な音がすると、怖かった。

  


トイレから出て、どうしたのかと夫に聞くと、大きな音を立てたわけではなく、戸棚の扉を普通に閉め、振動が伝わっただけだった。

別に父のように、怒って何かしたわけでもなかったのを、私が結び付けていただけだったのだ。


音ひとつで、昔の記憶が呼び起され、トラウマになっていたのか、怖い気持ちが沸き起こった。


父が亡くなってから、もう11年も経っている。

最近、亡くなった両親のエピソードが突然噴出してくるのだ。

あまり思い出したくない。

いい思い出や、懐かしい出来事などは思い出されないからだ。

人が亡くなると、思い出は浄化されて良い思い出だけが残るようなことをどこかで読むことがあるが、まったくそんなことはない。

そうあってほしいところなのだが。

普通はどういうものなのだろうか。
コメント
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