うちにある洗濯ピンチハンガーは、軽いのが良いと思って、10年以上前に大半がプラスティックでできたものを2台買った、その1台。
そして、別の1台は重いが丈夫かと思って新たに去年買ったステンレスの1台。
もう1台はほとんど登場しないが、プラスティックだががっしりとした重厚な素材の1台だ。
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軽い洗濯ピンチハンガーは、軽いかわりに、素材が貧弱で日光の紫外線で劣化して、もろくなり、洗濯バサミを握った時に、ブチリと砕けるようになった。
いくつもいくつも、別の洗濯バサミと付け替えて、色とりどりのピンチハンガーになった。
そのうちピンチハンガーの本体を構成する肝心なところのプラスティックまで割れて、1台は使用不能になった。
これは捨てることにして、本体とピンチをつなぐ部品も含めて、捨てるピンチハンガーからすべて取り外した。
残ったほうの補修品にするためだ。
きのう干し物をしていると、洗濯バサミに力を入れたとたん割れた。
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本体と洗濯バサミをつなぐのもプラスティックだから、変に力を入れて洗濯バサミを取り外そうとすると、その部品まで折れそうなので、金属の輪の部分ををその部品から抜き取ろうとした。
それには、かなりの力がいるので、ペンチを持ってきて、金属を開いていてうまくいきそうな雰囲気だったが、ぱちんとペンチから輪が離れた。
と、思った瞬間、左手の人差し指に金属の輪が刺さった。
バネの勢いがついていたので、びゅんとはじけて指を刺した。
イテッ
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洗濯バサミをの逆襲に遭った。
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そのあと落ち着いてトライしたら、うまくはずれて、べつの洗濯バサミを取り付けることができた。
プラスティックとは、ほんとに紫外線に弱いと思う。
植木鉢や、プランターも、ほろほろと崩れてしまうことがよくある。
石油製品だから、もとは生物だし、いつかは、土に返るような(か どうかは、良く知らないが)運命で、こうして壊れて当然かもしれない。
10年使っているから、もう限界ではあるのだ。
ステンレスのは、劣化しないようにと選んだが、重くて使いにくい。
夕方、室内に取り込んで、鴨居にひっかけておく際、重くて鴨居がかわいそうになる。
主婦は、洗濯のグッズは、自分の愛すべき相棒で、長く使っているうちに愛着があり、捨てるときは、「長く頑張ってくれてありがとう。お世話になりました。」という心情だ。
洗濯物を取り込んだあとは、ピンチハンガーは、戸棚にたたんでしまい、また、使用するときには、戸棚から出して拡げて竿にぶら下げている。
出しっぱなしにしているのではないのに、劣化していく。
友人は、ベランダにつねにピンチハンガーは出ているというのだ。
だから、強風のときには、飛ばされたことがあると、話をしていたことがあった。
それだと、劣化は早そうだ。
共働きしていたときは、倹約をモットーに 本当に物は長持ちさせておくのを美徳としていたが、余生の年数を数えるような年齢になると、機能的にも質的にも、新しく便利に購入したほうが生活が豊かになると考え方を転換した。
昔に比べて、衣類も日用品も安く手に入るようになったから、新しいものを買うようになってきたが、この先 だいたい充実した老後はあと何年残されているのだろうか。
もっと若いころから、こんな考え方をして、生活を充実させておくべきだったのだろうかと、ふと、思うことがある。