大学に入学した時、室内プールがあったので、これを利用しない手はないな、と 思って、迷わず水泳部に入部した。
水泳は、高校2年の時に、3年の姉に高校のプールで泳ぎ方を教えてもらい、ようやく泳げるようになったくらい、子どもの頃は金づちだった。
教え方の上手な姉のお陰で平泳ぎは人並みに泳げるようになった。
飛び込みも、潜水もできるようになった。
高校3年のとき、校内水泳大会があり、私は50Mの平泳ぎに出場して、3位になった。
泳げるのはその平泳ぎと、クロールが少し、様にはなっていなかった。
そんな泳力で、大学の体育会の水泳部に入ったのだ。
部活動は、様々な学科の人、学年も様々に集まってくるので、帰宅部にいるよりは、知り合いが増えていいこともある。
1年生は、一般教育科目で、人文科学、社会科学、自然科学の分野からそれぞれ3科目ずつ、合計で36単位を履修することが必須だった。
私は生物農芸専攻にいたので、入学時のオリエンテーションで基礎のために、自然科学からは数学、化学、物理学を取るようにと言われた。
と言っても、ブログの中で、前にも書いたと思うが、高校では文科系にいたので、自然科学の各分野は私には難しくて、授業をふんふんと理解している学友をすごいなと見ていた。
物理学の授業では、講義と実験とが組になっていて、両方を受講しなければいけない。
実験の授業では、実験のレポートを毎週締め切りまでに提出した。
水泳部の先輩に、物理系の学科の4年生がいて、その先輩が卒論をしている研究室に他の部員と遊びに行った。
そのとき、実験のレポートを提出すると話したところ、「見せて」と言われた。
書いてきたグラフを見せると
「え? これおかしいわ! 対数のグラフ用紙では、原点は(1,1)よ。 0じゃないわよ。」
と教えてくれた。
そういう基本的なことも知らずに進学しているので、あわてて書き直して、提出した。
先輩のおかげで、そのレポートはパスした。
物理学の成績は良くなかったが、合格した。
「持つべきものは先輩」だと思った。
大人になってから、
「対数のグラフは原点が1なんでしょ? それも知らずに、物理学の授業取っていた」
と、話すことがあったが、それについて、「そうよ」という人は誰もいなかった。
やっぱり、普通は知らないことなんだな、と思った。
だが、その先輩は、実は余計な知識もくれた。
授業は、三分の二以上出席しないといけない。逆に、三分の一は、休める、と。
それが通用する科目と、欠席が成績に影響が大の科目があることを私は知らなかった。
というわけで、1年の科目では、いくつかを落とした。