1分で読める小さなお寺の法話集

子育て、人材育成に関する法話を実話と歴史から紐解いて書いております。

【住職の法話。考え方を少し変えるだけで、苦しい人生が、楽しい人生に】 二宮金次郎(尊徳)像が、歩きスマホを咎めるなら、あの石像はどうなんだ、と言われ、座って本を読む金次郎像が世の中に。

2024-03-04 15:30:31 | 法話

【3月5日投稿分】


某高校の講演会で生徒さん達に、とある社長会(北九州、小倉ステーションホテルで50名程)において拙僧、こんな話(下記)をさせてもらいました、と披露を。


「求人広告に経験者優遇の記載が。あれはどうかと思います。経験者が仕事が出来るとは限らないし、一生懸命仕事をするとも限りません。経験者優遇など記さなくとも、大半は経験者が面接に来られるでしょ。その中、未経験者が面接に来るという事は、やる気があるという証拠にて。やる気のある未経験者なら、やる気のない経験者をあっという間に追い抜いていきまっせ。昨今、育てるという一手間を面倒臭がる会社があると耳にします。初めは誰しもがど素人にて、磨けばどんな宝になるやら。確かめもせずに書類審査だけで除くは、会社にとって大きな力になるやもしれん逸材を、逃す事になるかもしれませんよ。以前、新人教育で困った社長さんから拙僧に相談が。教えた事を覚えない新人さんを頭ごなしに中堅社員さんが叱りつける為、新人さんが怖がってすぐに会社を辞めていくと。中堅社員さん達も自分の仕事に支障が出る為、新人教育に時間を割かれる事にイラついて、つい荒い言葉を。対し拙僧、その社長さんに『退職された社員さん達をアルバイトで雇ってみたらどうですかね。時間に追われていない退職者が、丁寧に優しく指導していくから、新人さん達も育つだろうし、退職者さん達もお小遣いがもらえて助かるだろうし、一石二鳥となりはしませんかね』と。これを実行してその会社は、人材確保が成功したようです」と。


この様(上記)な話を、社長さん達に話したんだよね、と生徒さん達に。


続けて、この学校講演で生徒さん達に「昨今は、努力論、根性論などを嫌う傾向があるが、人並みの努力では、やはり、人並みにしか成長してないよ。諺の『石の上にも三年』は普通の事。人よりも抜きに出ようと思えば『石の上にも五年』かな。この言葉は、萩本欽一さんが言われた言葉だけどね。戦国時代では、負け戦(いくさ)の最後尾での処理係『殿(しんがり』が最も重要な仕事。殿様を無事に逃がす為に、戦場に踏み止まり、追手の猛攻を食い止める役目。この殿(しんがり)の話で最も有名なのが、1570年、金ヶ崎の戦いで、浅井、朝倉軍から信長公を逃す為に、死を覚悟の危険な仕事をした、秀吉公の功績(金ヶ崎退き口、この時は徳川家康公もその場に)は有名。いつの世も、人が嫌がる仕事をやってこそ、上のステージに上がれるもんだよ。以前、ある若者達と話す機会があって、その若者達(社会人)に『昨今は、怒られるは嫌、とか、パワハラ、モラハラ、とか、何でも、ハラ、を付けまくって自己防衛する傾向になってるが、君らはどうだい』と尋ねると『僕らは、怒られた方がいいかな。怒られないと、理解しないまま時間が過ぎてしまって、結局、力にならないもんね。怒られたくない、という人達はその仕事に対し、真剣に取り組んでないんじゃないですか』と言ってたよ」と。


この学校講演の最後に質疑応答があり、男子生徒の1人が「昨今、二宮金次郎像が、薪を背負ったまま、または、薪を横に置いた状態で、座って本を読んでる像があちこちに。歩きスマホを注意された人達が『じゃ、二宮金次郎像はどうなんだ』と言われ、そのような形の像にしたと耳に。が、これが本末転倒した考えであるは、スマホに依存をしている僕らにもわかります。ところで住職さん。薪を背負って本を読んだだけで、こんなに有名になるはずがないですよね。二宮金次郎さんっていったい、何をやった人なんですか」と。


対し、拙僧「それこそ『スマホで、ググれ』と言いたいところだが、直に声が耳に入ってきた方が、興味も湧くし、理解も。で、くさ、二宮金次郎さんだが、彼は1878年に小田原で生まれた人でね、裕福な家に生まれたんだが、川の氾濫で田畑を失い、金次郎さんが14歳を超えた頃に、父親、母親を2年の間に失った事で(絶命)、叔父の家に預けられる事に。薪拾いの仕事中に本を読んだは、夜に灯りをつけて勉強しているを『油代が勿体無い。百姓に学問などはいらん』と怒られたが、そうした理由だと。その後、叔父の家を出て勤勉、倹約に勤め、金次郎さんが24歳の時、二宮家を再興。それを聞き知った小田原藩が、武士の位を授け、名を尊徳に改め、藩の財政建て直しの役目を金次郎さんに。その功績が認められ、幕府に召し抱えられる事に。その後、70歳で他界するまで、生涯を通し615の村々の立て直しを。詳細を知りたければ、それこそ、ググってごらん。二宮金次郎像は、勤勉の象徴。それを知っていたら、スマホ歩きと一緒には出来ないんだけどね。文句言いというは、常に知識なき人の専売特許だよ」と、生徒さん達に。


生涯を通すといえば、この話は余談になりますが、かれこれ30年以上、お世話になっている鍼灸師(その道60年)の女性がいて、3月2日で92歳に、今尚バリバリの現役にて。凄い腕で、いつもマッサージだけで熟睡(あまりの気持ち良さに)させられています。嘗ては、常連の患者さんの中には、お医者さん、政治家、芸能人(俳優、歌手など)、極道さん、スポーツ選手など、様々。長嶋茂雄さん、王貞治さんに限っては、発表前に結婚の話を聞いていたそうで。そういえば、昨年、その鍼灸師老女さんが「英照(拙僧)さん、この前、役者と名乗るモジャモジャ頭の四角い顔が、治療に来らっしゃってね、『僕の事を知ってますか』と聞くんで『知らん』と返すと『結構CM にも出ていて、有名なんですが』と、落ち込んでたんだよね」と。「んっ、モジャ、四角」と、タブレットで調べて「もしかしたら、この人ね」と見せると「そうそう、この人、この人」と。「この人は吉田鋼太郎さんと言って、非常に有名な俳優さんだよ」「だって、知らんもん」と。栗原小巻さんが治療に来られた直後だったので、紹介してもらったのかな、北九州劇場の仕事で来られた時に。


さて、3日前(3月2日)ですが、拙僧、治療に伺った折りに、その鍼灸師老女が「英照(拙僧)さん、私ね、今日で92歳になったのよ。もしかしたら、死ぬ時期を通り過ぎちゃったのかもしれないね」と。「通り過ぎたんなら、迎えに来るはずの死神さんは、もう忘れとるかもよ。恐らく、彼(死神さん)も忙しいだろうからね。この際だから、忘れたままにさせときな。そしたら拙僧も含め、常連の患者さん達も、治療してもらえて、助かるし」「そうやね、知らん顔しとくか」と。


過去の法話が下記で読む事が出来ます。


金剛寺ブログ    :https://blog.goo.ne.jp/junko-0808

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                   拙僧が持つグループ「出会うは運命、出会ってからは努力、最後は感謝」

金剛寺インスタグラム:https://www.instagram.com/tentokuzan_kongouji/?


【追伸】尚「法話が長い」と不快感を示されておられる方々には、大変心苦しく申し訳ないので、拙僧の法話が目に入らない様に『ブロック』をさせてもらっております。楽しみにされている方々もおられますので、ご理解頂きまして、それでどうか、ご容赦くださいませ。


次回の投稿法話は、3月10日になります。






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